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TALK トーク

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東京ビエンナーレ参加アーティストやディレクター、キュレーターなどによる対談や鼎談です。
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記事一覧

「東京ビエンナーレ市民委員」の座談会  まちで紡がれる文化を多世代でつなぐ

編集部より 東京ビエンナーレをつくるのは、アーティストだけではありません。開催エリアに暮らし・働く人々や専門家による「市民委員会」をはじめ、地域の方々と一緒に芸術祭をつくっていくのが特徴です。この記事では、市民委員会のメンバーである3人が「東京ビエンナーレ2023」を振り返りながら、芸術祭と、人・まち・文化の関係を語り合った座談会をご紹介します。  ※本記事は『東京ビエンナーレ2023 記録集』から転載ご紹介しています。 椎原 私は今回「まちが教えてくれるまち:ラーニング

「わたしのための装身具づくり」が生むつながり。小池一子×一力昭圭「ジュエリーと街 ラーニング」始動対談

東京ビエンナーレ2023のリンケージ(*1)のひとつ「ジュエリーと街 ラーニング」がその参加者を募ります。 3月22日から本格始動するこのプロジェクトは、東京・御徒町を舞台に、公募による参加者と約半年間・全5回の講座をとおして、人間に一番身近なクリエーション「ジュエリー」の再発見・再創造を目指します。御徒町から外神田の街並みに専門店、職人さんを訪ね、貴金属や宝石の多様性を知り、家で眠っている古い装身具をコンテンポラリー・アクセサリーとして再創造する。プロフェッショナルなつく

TALK: 内藤 礼×谷口昌良×小池一子

東京ビエンナーレの参加作家3名に話を伺うTOKYO BIENNALE TALKシリーズ。第4弾は、参加作家の内藤礼、ギャラリー「空蓮房」の谷口昌良、そして小池一子の3名だ。内藤礼は、糸や布といった繊細な素材を用いたインスタレーションで、ものと空間、環境と鑑賞者を対話に誘うような作品を制作。谷口昌良は、僧侶、写真家という顔を持ち、東京・蔵前の長応院内に「空蓮房」という空間を設け、作家の展示活動をする。小池一子は、80年代から美術のみにとどまらないオルタナティブな活動をし、本芸術

TALK: 畠山直哉×宮永愛子×福住 廉

東京ビエンナーレの参加作家3名に話を伺うTOKYO BIENNALE TALKシリーズ。第3弾は、写真家の畠山直哉さん、アーティストの宮永愛子さん、美術評論家の福住廉さんに登場いただいた。畠山直哉さんは2011年の東日本大震災から故郷の陸前高田の写真を撮り続けており、宮永愛子さんはナフタリンや塩といった時間の経過とともにかたちが変化していく作品を通じて目に見えない「時」を視覚化する作品などを制作している。福住廉さんは、批評という立場で美術の現場を多く取材しており、東京ビエンナ

TALK: 立花文穂×山縣良和×青木彬

東京ビエンナーレの参加作家3名に話を伺うTOKYO BIENNALE TALKシリーズ。第三弾は、アーティストの立花文穂さん、ファッションデザイナー・作家・教育者の山縣良和さん、インディペンデントキュレーターの青木彬さんに登場いただいた。立花さんは文字や紙、印刷、本をテーマにした作品制作と並行して長年美大で教鞭を執っており、山縣さんはファッションやアート活動をしながら「coconogacco(ここのがっこう)」(https://www.coconogacco.com/)という

TALK: 西原 珉×髙畑早苗×遠藤 薫 鼎談

東京ビエンナーレの参加作家3名に話を伺うTOKYO BIENNALE TALKシリーズ。第一弾は、キュレーター兼セラピストの西原珉さん、アーティストの髙畑早苗さん、遠藤薫さんに登場いただいた。西原さんは現代美術のキュレーター、批評家でありながら90年代に渡米し、ソーシャルワーカー兼メンタルヘルス・セラピストとして活動。髙畑さん70年代後半~80年代にパリとアメリカでアーティスト活動をし、帰国後は一度発表を止め会社員になられた経験がある。遠藤さんの来歴は、こちらのインタビューに

TALK:小池一子×中村政人対談

東京の街を舞台にした国際芸術祭「東京ビエンナーレ」。現在進行形で様々なプロジェクトが進みつつある「東京ビエンナーレ」とは、いったい何なのか? 目指すものは? 乱立する“芸術祭”と何が違うのか。総合ディレクター中村政人と小池一子の2人が語り合った。(2020年1月15日収録) 聞き手:佐藤直樹(アートディレクター)、上條桂子(編集者) 写真:土田祐介 東京ビエンナーレ構想とは? 上條桂子(以下、上條):中村さんが3331 アーツ千代田を立ち上げられた際、企画書に東京ビエンナ