見出し画像

丑の日だ、茄子を蒲焼きしてみよう。

ことしも夏。先週は土用の丑の日でしたね。

子どもの頃、土用を土曜だと思ってたことがあります。土曜日じゃないのに土用の丑の日がくるので、不思議でした。

でも鰻は好きだったので、なんにしても夕飯が鰻になるのが嬉しくて、まあいいやと思ってたのも事実です。あの頃から食いしん坊だったんですね。


🍆ことしの丑の日は

そんな丑の日ですが、ことし食べたのは鰻ではなくこれ。

ぱっと見ると鰻のように見えませんか。いや、それはいいすぎか。

知ってるかたも多いでしょうし、バレバレでしょうか。これです。

茄子。なすを蒲焼きにしてみました。

このメニュー、テレビ番組で取り上げられたのを見て以来、ときどきつくってみるのですが、そのときはおもにおつまみとして。今回はあえて丑の日に、丼スタイルにしてみようというのが、我が家的には画期的。

🔪茄子を蒲焼きしてみよう

まずは茄子の皮に切り込みをいれます。

浅すぎず深すぎず、皮を完全に切る、実にはすこしだけ包丁が当たるくらいを目指します。

茄子の皮はけっこうしっかりしているので、このひと手間で食べるときに噛み切れなくなるのを防ぎます。

切り込みをいれたら、薄くスライス。だいたい5枚くらいが理想です。魚的にいうなら、5枚おろしと呼ぶところでしょうか。

💧油を足しつつこんがりと

フライパンに油を敷いて熱したら、茄子を並べます。整列する感じがきれいですね。

焼色がついてきたら返して、反対側もじっくりと。

こんがり焼けて蒲焼き感マシマシです。ちょっと漂ってくる香ばしい香りも、雰囲気出してきてますね。

💧味付けのポイントはタレ

ここで今回のキーポイントになる、調味料登場。

鰻のタレです。

丑の日が近づくと、いや特別な日でなくとも、鰻屋さんの前を通るとたまらなくいい香りが漂ってますよね。あれはまさに、鰻の脂と渾然一体となったこのタレの焼ける香り。もくもく上がる煙とあの香りが、鰻気分を盛り上げます。

じゅわーっ。フライパンから立ちのぼる、タレの香り。茄子だけど鰻気分が盛り上がります。いや、丑の日気分かな。

🌿香りの仕上げは粉山椒

それからこれ。仕上げは鰻に欠かせない、粉山椒をたっぷりと。

こういうときかけるものって、和食界だとうどんやそばなら七味とうがらしですが、鰻のときは絶対山椒ですよね。切っても切れないパートナーって感じがします。

そういえば、ほかの料理に粉山椒を振るときも、香りをかぐと、頭の中には鰻の姿が浮かんできたりしませんか。その様はいうならばパブロフの鰻。

ちょっと違いますね。犬がベルを聞いて思い浮かべるのがごはんなら、粉山椒の香りで鰻を思い浮かべてる人間が犬のポジションか。ということは、パブロフの人でした。なんだ、そりゃ。

🍆おつまみに茄子の蒲焼き

おっと、話が逸れましたが、どうでしょう。これが茄子の蒲焼きです。けっこういい見た目じゃありませんか。

油を吸いながら焼き上がった茄子は、食感もとろとろしていて、どこか脂ののった鰻に通ずるものが、あるような、なくもないような、あるようでないようでなくもなくなくないような。

これでビールのお供的にいただくのは、最高です。夏のおつまみにもってこい。なんたって、茄子は夏野菜の代表選手。季節感もばっちりです。

🍚丑の日の蒲焼き丼

おっと、ついこのまま晩酌に突入してしまうところだった。あぶない、あぶない。

今回はこれ。この茄子の蒲焼きを丼にしなくては。

ごはんを持ったら、上から蒲焼のタレをまぶします。鰻の蒲焼のタレは無敵。ここで下味的にごはんにまぶしておくだけで、おいしさ倍々ゲーム。

タレをまぶされたごはんは、このあとふんわり上からやってくる、鰻を待ってるに違いない。だって、この味がきたら、次にくるのは鰻1択。ごはんだって、経験豊富。そんなことは知ってます。

ごはんくん、ごめん、今回茄子なんだわ。

ごはんの上にふんわりと並べた茄子。うん、収まりのいいビジュアルです。ごはんも意外に居心地よさそうです。

さあ、食べてみます。いつもおつまみで食べてるので、味はわかってるんですけど、ごはんに載せるとどんな感じか。

箸をいれる。すっと茄子がひと口大に切り取られます。まるでふわふわの鰻みたい。これは完全にあの下処理、皮にいれた切り込みのおかげです。いい仕事しましたね。

さてひと口ぱくり。もぐもぐ。

〽丑の日に鰻なしでもタレうまし

とろりとした茄子の食感、香ばしい焼いた香り、そして鰻のタレのあの味。これはおいしい。白いごはんの進む味。止まらなくなるやつです。

蒲焼きで食べるときは、ビールを止まらなくするし、もうこいつはノンストップ・エッグプランター・フェイクイール。

もちろん鰻とは別物ですが、あらためて鰻のタレのおいしさを認識させられました。いや、もともとあのタレ大好きたけど、ほんとおいしいわ。

ちなみに、茄子の蒲焼重で有名な本家のお店さんでは、茄子の下に鶏肉がはいってるんですよね。食べ応えを求めるなら、それもいいですね。今度茄子を蒲焼き丼にするときは試してみたいです。

🍆茄子の蒲焼き丼の材料

🍆分量(1皿分)
・茄子…1本
・ごはん…お茶碗軽く1杯
・蒲焼のタレ…適量
・粉山椒…適量

この記事が参加している募集

お読みいただきありがとうございます☺️いただいたサポートは新作メニュー作りに役立てさせていただきます🍴🙏