見出し画像

鍋を回すか、肉を回すか

テレビに映る中華料理屋さんの厨房。
半月型の中華鍋を振って、炒め物やチャーハンをスピーディに仕上げていくあの映像…たまりませんよね。

炒める素材が宙を舞い、そのステージとして輝く中華鍋がどこか誇らしげに見えてきます。

そんな中華のひと品、回鍋肉 。
回る・鍋・肉。
もう絶対美味しいあれ。

回鍋肉。
この字面も素晴らしいですよね。

もう、回してくれ鍋、焼いてくれ肉って感じで鍋を100回くらい回したい気分になります。

🐽輪廻転生回鍋肉

が。
が、ですよ。

回鍋肉について語ろうと思って調べてみたら。

回鍋とは、を回す(あおり炒めや鍋返しをする)ことではなく、一度調理した食材を再び鍋に戻して調理することである。

Wikipedia

“回”
鍋振りじゃないらしい。

一度調理したお肉を鍋に戻す。
もう一度調理する。
これが回鍋肉の“回る”なのか。

いうなれば輪廻転生。
そっち系の“回”らしいです。

ではやってみよう。
回してやる。

一度調理したお肉を再び調理して鍋に戻して、回鍋肉してみるこにとしました。

🐽豚肉はブロックで

まずはお肉。
休日のお散歩のときに覗くお肉屋さんでいつも売ってる、皮付の豚肉を買ってきました。
なんか本格的な感じしますよね、皮付き。

これを茹で豚にして、回して見せます。
もちろん普通の豚バラブロックでもOKです。

まずは下ごしらえ。

皮の部分はけっこうしっかりしていて、弾力があるので、あとで噛みきりやすいように、細く切り込みを入れて焼き目を付けます。

あとはしょうがとねぎを足してコトコト煮込めばOK。

40分ほど煮込んだらこんな感じ。
脂の上の皮の部分、見えますでしょうか。

今回の回鍋肉用に、すこし厚みのある感じでスライスします。

🐽茹で豚を回します

🐽回鍋肉の材料(1皿分)
・スライスした豚バラ…4~5切れ
・キャベツ…2枚くらい
・ピーマン…1/2個

🐽タレの材料
・甜面醤…大さじ1
・中華だしの素…大さじ1
自家製タレ…小さじ1
・豆板醤…小さじ1
・酒…大さじ1

自家製タレは我が家の定番。

作り方はこんな感じです。
常備しておくと便利なので、よかったら多めに作ってみてください。

よく混ぜたら準備OK。

🐽炒める前に焼く

“焼き”に入ります。

フライパンに油を敷いて強火で熱し、煙が出てきたら弱火に落としてキャベツを広げて置き、ピーマンとお肉も載せます。
茹でたお肉をもう一度焼く。これがまさに“回”ですね。

弱火のまま動かさずに焼き色を付けていきます。

炒め物というと、いきなり強火で混ぜながらガンガン炒めるイメージがありますが、最初はじっくり焼くのが美味しく仕上げる決め手です。

素材の水分を抜くことで、このあとからめるタレがからみやすくなり、焼き色を付けることで香ばしい香りがつきます。

そう、炒める前にまずじっくり焼くのが、水分の多い野菜を炒める大きなポイントです。

タレを入れたら、ここからが炒めの作業。

強火で全体を混ぜ合わせつつ火を入れます。

🐽回りました、できました

どうでしょう。
回鍋肉。

我が家には中華鍋はないのでフライパンですが、仕上げはしっかり回しつつ炒めました。

“回”の意味が違うとわかっていても、中華料理屋さんのあの鍋をちゃっちゃっとやる感じで炒めると、回してるなぁって実感がわいてきます。
ずっとそっちの“回”だと信じてた刷り込みですね。

キャベツの香ばしく焼けた感じ。
そこにからむタレ。肉。

美味しいです。

焼き色の付いたキャベツの香ばしい美味しさって格別です。
想像するなら、網焼きの焼肉とかバーベキューで焼く、水分のぬけたカラカラっとしたあのキャベツをイメージしてください。

あれ、美味しいですよね。

あのキャベツにさらに甘い味噌だれが絡むんですよ。
フライパンを回せば。鍋じゃないけど。

フライパンを回せば味が絡む。
味が絡めば肉が美味しい。
野菜も美味しい。

シンプルな調理で絶品のおいしさ。
炒め物の魅力です。

ちなみに回鍋肉に使った茹で豚の残りは醤油にみりん、砂糖のタレで煮込みました。

冷ましたらスライスして冷凍。
ラーメンにも活躍する常備菜の誕生です。

これも一度下茹でした豚肉を味付けして再度煮込んでいるので、回鍋肉の仲間なのかもしれませんね。

📝(余談)タイトルのお話

ところで記事を書くとき、みなさんはタイトルを決めてから本文を書きます?
それとも本文を書き上げてからタイトルを付けますか?

自分はまずテーマとおおまかな内容を決めたら、タイトルを考えて、それから本文を書いています。

そんな作業の中で、今回の記事にはタイトルの候補がふたつ浮かんでいました。
ひとつはもちろん今読んでいただいているこのタイトルで、もうひとつは…

“ホイ、ホイ、回鍋肉”

なんか語感が気に入ってたのですが、ミーンネスがすぎるのでやめておきました。

どっちのタイトルがいいですかね。
よかったら教えてください。
結果によっては今後のタイトルの方向性が急カーブするかもしれません(しないかも)

この記事が参加している募集

#つくってみた

19,433件

お読みいただきありがとうございます☺️いただいたサポートは新作メニュー作りに役立てさせていただきます🍴🙏