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単純なようで実はそうでもない!パンク修理について(パッチ貼り作業のやり方動画有り)◎2024年05月29日更新

広島県広島市にある『動く自転車屋』『自転車の便利屋』サイクルサービストグトのnoteをご覧いただきありがとうございます。

こんにちは、パッチ貼り作業修行中のアシスタントJです。
今回はノーリー店長によるパンク修理(パッチ貼り作業)のやり方と、付随するトラブル等についてご紹介していきます。
当店へのパンク修理依頼方法もまとめていますので、ぜひ最後までご覧下さい。


■自転車関連のご注文・ご依頼等はメールか公式LINEでお気軽にどうぞ↓

当店は出張修理等が多いため、決まった店休日や営業時間という概念がありません。
他店様が営業していない時間帯でも予約制にてご依頼等を承ります。
また、当店にて自転車の販売(防犯登録含む)も行っておりますが、他店様にてお買い上げの自転車の組立や点検及び調整、修理やカスタマイズ、オーバーホール等のアフターケアも大歓迎です。

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■パッチ貼りはあくまでも『応急処置』

これは店長の作業を見せてもらうまでは意外な事実でした。
パンク修理と言えばパッチを貼って直すものだとばかり思っていたからです。

ここまでキレイにパッチを貼ってありますが、パッチを貼るためにはチューブをやすりがけします。
穴はパッチでふさがりますが、その周辺のチューブは薄く脆くなり、パンクのリスクが上がるそうです。
言われてみれば、確かにその通りだと思いました。
パンク修理の基本はチューブ交換であり、パッチ貼りはあくまでも応急処置でしかありません。
近年ではパンク修理の場合はパッチ貼りではなく問答無用でチューブ交換しかしない店も増えてきました。
パッチをキレイに貼るのは手間がかかるし相応の技術も必要です。
それでも結局応急処置でしかないなら、素直にチューブを新品に交換した方がユーザーさんにとってもメリットは多いと思います。
サイクルサービストグトもパッチ貼り作業お断りにすればいいのにと思いましたが、店長曰く
「パッチ貼り自体はベストな選択とは言えないけど、ユーザーさんの状況や車種(車体の仕様)や状態によってはパッチ貼りで済ませた方がメリットが大きい場合もあるのよ。
車体をもうすぐ買い替えるから、それまでは修理代を抑えたいとかね。
うちでは診断してヒアリングまでしてからユーザーさんにベストな提案をするので、最初から一切お断りにはしない。」
そうです。

■これを見ればあなたもできる!かも。

「自転車屋の人間が言うのも変だけど、パッチ貼りはユーザーさんが自分でもできるようになった方がいいと思う。
予備のチューブが無くなった時とか、パッチを貼ってとりあえず帰宅することはできるかもしれんし、上手にできるかどうかは別として、理屈を理解するだけでもメリットはあるよね。」
と店長は言っていました。
実際、ユーザーさんのもとへ出張修理に行った時、ユーザーさんの都合が合えば立ち合いのもと作業をしています。
パッチ貼りで対応する場合は今後のリスクについても説明していますし、チューブやタイヤを交換する場合は理由の説明も怠りません。
店長のプロとして対価をいただき、きっちり仕事をする姿勢がこういうところでも垣間見えます。

タイヤやチューブの状態、パンクのしかた次第ではありますが、タイヤからチューブを外すことができるスキルを持っている人なら、↓の動画を観ればできるはずです。

自転車整備ド素人の私も及第点はもらえるようになりました。
タイヤからチューブを外す方法を見たい場合はコメント欄にリクエストをお書き下さい。
ご要望が多ければ早めに実現するかもしれません。

■パンクの原因はいろいろある

①バルブ(主に『虫ゴム』)の劣化

ママチャリと呼ばれる『軽快車』というカテゴリーの自転車で広く使われているのがイギリス式バルブです。

イギリス式バルブでは多くの場合、『虫ゴム』と呼ばれる部品が付いています。

その虫ゴムが劣化していたりすると、そこから空気が漏れてパンクしているかのような状態になる場合も多いです。

アメリカ式バルブやフランス式バルブでも、バルブが劣化することはあり、そこから空気がもれることもあります。

バルブを交換できる仕様であれば、バルブだけ替えてみて適正空気圧まで空気を入れ、1日放置して大きく空気が減っていなければそこで解決となるかもしれません。

②空気圧不足での運用

タイヤのサイズによって頻度は違いますが、基本は毎週1回は空気圧チェック、どんなに放置しても最低でも毎月1回は空気を入れておかなければ、パンクのリスクが上がります。

↑のチューブは空気圧不足で使われたことによりタイヤの裏側との摩擦で削られてしまい、パッチ貼りでの対応ができない(したとしてもほとんど無意味な)状態です。
後ほど紹介しますが、タイヤの裏側はザラザラしています。
このようにハチの巣みたいにチューブが劣化するとパッチを貼ってもまたすぐ次の穴が空くので、ユーザーさんはお金も時間も無駄にすることになりかねません。

③異物による突き刺し(貫通)

ユーザーさんがいくら大切に気をつけて乗っていても、運が悪いとパンクすることはあります。

↑タイヤの表面に異物(この正体は小石の欠片)が埋まっています。

タイヤの裏から確認すると完全に飛び出ていて、これがチューブを突き刺していました。
不運ではありますが、タイヤ表面にある異物を頻繁に取り除いてやることでパンクのリスクは抑えられます。
面倒な作業かもしれませんが、余計な修理代を抑えたい場合はやっておいた方がいいです。

余談ですが、②でご説明した通り、タイヤの裏側はこのようにザラザラしています。

貫通パンク(突き刺しパンク)は異物の大きさや形状、刺さった時の勢いの強さ等でパンク穴の大きさや形状が変わります。
パッチで対応できる場合とそうでない場合もあるので、チューブを出してみないと何とも言えません。

④段差等の衝撃(リム打ちパンク)

接地面付近ではなく側面付近で穴が空くことがあります。

空気圧が少ない状態、または段差等に強く乗り上げる等が原因です。

車輪のフチ(リム)と段差で瞬間的にチューブを押しつぶし、それによってパンクします。

空気圧を適正に保ち、段差では減速したり荷重移動するような乗り方をしたりすれば防ぎやすくなります。

⑤イタズラ

ほとんど起きないハズですし、起きないと信じたいですが、イタズラされた可能性があるパンクもあります。

同じところを複数回、針のようなもので刺されたのでしょう。
こういうケースも極希にあります。
今時あらゆる場所に防犯カメラがあるので、疑わしい場合はチェックしてみてもいいかもしれません。

■パンクしたまま乗ったらダメな理由

通勤や通学等、時間に追われている時はついついパンクしたまま乗ってしまうこともあるかもしれません。
ただし、その場合は今使っているタイヤとチューブを新品に交換する覚悟が必要です。
場合によってはホイールも…。

パンクした状態で乗ると、チューブが引っ張られてバルブの根本が避けることがあります。
バルブの根本はパッチを貼れない場所なのでチューブは要交換です。
また、複数箇所にリム打ちパンクをさせることにもなります。
そしてタイヤにも想定外の過剰な不可がかかり、タイヤも使用不能になるかもしれません。

パンクしたら乗らずに押して歩いて被害を最小限にするか、タイヤ・チューブを新品に交換する覚悟で乗り続けるか、選ぶのはユーザーさん次第です。

■パンク修理だけで済まないケースも多い

パンク修理のご依頼で伺ったものの、車輪が大きく振れている場合があります。

原因はスポークが折れていたことです。
パンクとは直接関係ありませんが、このまま乗り続けると非常に危険であり、パンク修理だけしてもあまり意味がありません。
パンク修理(パッチ貼り作業含めて)可否を判断する際にスポークもチェックするのはそのためです。
車輪が大きく左右に振れることでブレーキにも悪影響を及ぼすこともあるので、パンク以外の状態もチェックが必要になります。
想定外の大きな支出を抑えるためにも、日頃から愛車の点検はしておくべきですね。

■結局、まずは実車の診断が必要

当店にパンク修理の相談をしていただく場合、実車の診断をしていない状態(特に必要な情報が足りない状態)ではお見積もり金額を高めにお伝えすることが多いです。
実際にはその金額より安くなることはあっても、高くなることはありません。
なぜそうするのか、理由があります。

パンクしていることはわかったとしても、タイヤやチューブの状態次第ではパッチ貼り作業ができない場合もあります。
というか、新規で当店へご相談いただくユーザーさんの場合、パッチ貼り作業で対応できない状態のものの方が多いです。
なので、パッチ貼りではなくタイヤ・チューブの交換が必要になる可能性も想定して金額をお伝えしないと、ユーザーさんとしては覚悟していない支出になったら困ると思います。
後で大きな金額の請求をするのはボッタクリだと思われかねません。
そうならないよう、最悪の状態を想定して回答しています。
また、タイヤやチューブのサイズ・仕様によって部品代も大きく異なります。

↑タイヤサイズはよく見るとどのタイヤでも表記されています。

バルブの種類や長さも事前に知っておきたい情報です。

バルブの種類は↑の動画でも確認できます。

パッチ貼りで対応できるかどうかはチューブを引っ張り出して診断するしかありません。

場合によってはリムフラップ(リムバンド)が劣化していることもあります。

その場合は追加で対策もしなければなりません。
前述したスポークやブレーキ等、付随するトラブルが発生している可能性もあります。

こういう諸々の理由により、実車を見て診断してみないと修理代の答えようがありません。

■当店にパンク修理相談する場合

①車輪の固定方式
②ハブモーターの有無
③タイヤサイズ
④バルブの種類と長さ
⑤ブレーキ方式
⑥チェーンカバーの有無
⑦該当自転車の主な使用用途
等々、車体の仕様がわかれば精度の高いお見積もりをご案内できます。
よくわからない場合は↓の写真を参考に、該当車体の写真を送ってみて下さい。

①車輪の固定方式
②ハブモーターの有無
③タイヤサイズ
④バルブの種類と長さ
⑤ブレーキ方式
⑥チェーンカバーの有無

いずれにしても診断は必要となります。
診断を受ける前にだいたいの金額を知りたい場合は上記の内容を参考にしてみて下さい。

以下、表示金額は税込みで、2024年04月17日時点のものです。
某大手自転車店の料金と同じようになっていますが、最新の料金については適宜お問い合わせ下さいませ。

◆出張費

ローソン広島東原二丁目店から有料道路を除く道のりで3km以内ごとに¥1,100-の出張費を頂戴しています。
例えば7km離れた場所への出張だと¥3,300-です。
ただし今年はキャンペーンとして、安佐南区中筋・東野・東原エリアは出張費無料となります。

◆診断料

¥1,100-を頂戴しますが、そのまま当店への修理ご依頼成立で診断料は不要となります。

◆パッチ貼り作業料金

パッチ代込み、3ヵ所まで¥1,980-

◆タイヤ・チューブ交換作業工賃

タイヤのみ、チューブのみでも同額です。
¥1,650-~¥7,920-
※車輪の固定方式やブレーキの仕様、モーターの有無によって異なります。
車輪の固定部分やブレーキまわりの写真を送っていただければ正確な工賃のお知らせが可能です。

◆その他

必要な部品代や付随する箇所の修理代等は診断時にお伝えします。
まずはご相談いただき、診断させて下さい。

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