【勝因】『反発を許さない』~プレミア・リーグ第21節ウエストハムVSエバートン~

試合結果

2022-2023 プレミア・リーグ 第21節
1/22 0:00K.O. @オリンピックスタジアム
ウエストハム(2-0)エバートン
34分 ジャロッド・ボーウェン
42分 ジャロッド・ボーウェン

スタメン

効率よく得点を奪い、堅牢な守備で反発を許さず逃げ切る

降格圏からの脱出を目指す18位のウエストハムと19位のエバートンによる直接対決は、効率よく得点を重ね、相手の反発を阻止したホームチームに軍配が上がった。

立ち上がりこそ[3-4-2-1]と[3-4-2-1]がぶつかり合い、均衡した展開が続くも、ウエストハムがセットプレーとカウンターで前半のうちに2点のリードを得た。

34分、右CKでサインプレーを敢行する。ジャロッド・ボーウェンからゴールラインに沿って近寄ってパスを受けたルーカス・パケタが後ろに戻し、ウラミジール・ツォウファルがクロス。これは相手にクリアされるも、こぼれ球を拾ったエメルソン・パウミエリが再びゴール前にボールを放り込むと、味方と相手が入り混じる山を越えて、ファーサイドでボーウェンが押し込んだ。42分には、自陣右サイドでルーカス・パケタが相手のパスをカットし、素早く縦へ。ボーウェンが右サイドからボールを運んでスルーパス。右サイドに抜け出したミカエル・アントニオが相手をなぎ倒しながらPA右の奥に進入して折り返すと、ボーウェンが左足で合わせてネットを揺らした。

後半は追い掛けるエバートンが攻勢を強めた。

ハーフタイムに2選手を投入する。ドワイト・マクニールが左WB入り、アレックス・イウォビが右WBに回った。前半に両WBでプレーしていたのはSBを本職とする選手だったため、立ち位置が低くて攻め上がりも少ない。サイド攻撃が機能していなかった。しかし、後半からWGを本職とする選手が両サイドに入ったことで、エバートンの攻撃は息を吹き返す。最初の立ち位置も高く、どんどんオーバーラップをしていく。深い位置まで走り込む動きも活発で、両サイドから躊躇なくクロスを放り込んだ。

しかし、ウエストハムが反発を許さない。

3バックから素早く5バックになることで横のズレをなくしながら、迅速にゴール前のスペースを埋める。ボランチを務める185cmのデクラン・ライスもしっかりと戻り、相手選手よりも常に数的優位の状況を作った。そして、空中戦に強いクルト・ズマ、アンジェロ・オグボンナ、ナイフ・アゲルドの3バックがことごとくクロスボールを跳ね返していく。さらに71分には192cmのトマーシュ・ソーチェクをボランチに投入。ゴール前は鉄壁要塞と化し、迎撃態勢を整えた。クロス攻撃に活路を見出したエバートンがCBを押し上げてパワープレーを決行しなかったこと、ターゲットがドミニク・キャルバート=ルーウィンのみだったことも作用し、ウエストハムが逃げ切りに成功して降格圏から脱出した。


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