【勝因】『チームとして取り組む攻守の切り替えを全員で発揮して締めくくったリーグ最終節』~第38節マンチェスター・ユナイテッドVSフラム~

試合結果

2022-23 プレミアリーグ 第38節
5/ 29 0:30K.O. @オールド・トラッフォード
マンチェスター・ユナイテッド(2-1)フラム
19分 ケニー・テテ
39分 ジェイドン・サンチョ
55分 ブルーノ・フェルナンデス

スタメン

マンチェスター・ユナイテッド(以下:ユナイテッド)が最終節でフラムを相手に逆転勝利を収め、3位でリーグ戦を終えた。

来週にFA杯決勝戦を控えるユナイテッドは、前節から先発6選手を変更した。CBのハリー・マグワイアが4月16日以来、左SBのタイレル・マラシアが5月7日以来、右SBのディオゴ・ダロトとフレッジが5月4日以来、左WGのアレハンドロ・ガルナチョが2月19日以来に先発を飾る。久しぶりにチャンスをもらった選手、これでオールド・トラッフォードでのプレーが最後になるかもしれない選手たちが自分の特長を出して奮闘するも、19分に先制を許す。ウィリアンがゴールに向かっていく鋭いCKを蹴り込むと、ニアでフリーになったケニー・テテに頭で合わせられた。今季リーグ最多の18試合のクリーンシートを達成したダビド・デ・ヘアでも、至近距離でコースを変えられたボールを止めることはできなかった。

追い掛けるユナイテッドは、カゼミーロ、フレッジ、ブルーノ・フェルナンデスが中盤でゲームを組み立てつつ、最前線のマーカス・ラッシュフォードが下がって起点を作って攻めていく。ただ、フラムは中央を閉めるように[4-4-2]でのブロックを組んでいたため、なかなかゴール前に入ることができない。21分にカゼミーロが放ったミドルシュートは相手にブロックされた。

すると、25分にマグワイアの縦パスを相手にカットされると、カウンターを受ける。ハリー・ウィルソンがドリブルでゴール前に進入し、パスを受けたトム・ケアニーをカゼミーロが倒してしまい、PKを献上。リードを広げられるピンチだったが、GKデ・ヘアがアレクサンダル・ミトロヴィッチのシュートコースを完全に読み、強烈なシュートを力強く弾き出した。

守護神のビッグセーブで勇気を取り戻したのか。ユナイテッドはミドルシュートだけでなく、攻撃から守備の切り替えが研ぎ澄まされる。失ったボールをすぐに奪い返すことで、相手のブロックが整う前に攻めることが可能になった。28分、敵陣右サイドでダロトとジェイドン・サンチョで相手を囲い込んでボールを奪うと、カゼミーロの縦パスをゴール前に打ち込む。ラッシュフォード、フレッジとパスをつなぎ、最後はガルナチョがシュートを打つも、枠を外れた。素早いショートカウンターでゴールを脅かしていくと、39分に同点に追いつく。ガルナチョが敵陣左サイドで相手のパスミスを誘い、ヴィクトル・リンデロフの縦パスで攻撃のスイッチが入る。ブルーノ・フェルナンデスがキープしながらターンすると、フレッジがPA左に飛び出していく。背番号17はシュートこそ打てなかったもののボールは相手DFに当たり、こぼれた球をサンチョが押し込んだ。

1‐1で迎えた後半は、ユナイテッドが高速ショートカウンターと背後への抜け出しで勢い良く攻めていく。47分にブルーノ・フェルナンデスのスルーパスに抜け出したラッシュフォードがシュートを放ったが、枠を逸れる。50分にはミトロヴィッチをマークし続けたマグワイアが敵陣でボールを奪い、ガルナチョが猛烈なプレスでパスミスを誘発して、ペースを掌握した。そして55分だった。フレッジがスルーパスを出すと、ブルーノ・フェルナンデスが右SBとCBの間から抜け出す。背番号8はGKのタイミングを外して、チップキックでネットを揺らした。

逆転したユナイテッドは、来週のFA杯を見据えた選手交代を行いながらフラムの反撃を食い止めて、そのまま逃げ切った。

選手を入れ替えて臨んだユナイテッドは立ち上がりに先制を許したが、出番を得た選手たちも攻守の切り替えというチームで取り組んでいることを徹底してこなし、逆転勝利を収めた。選手それぞれに異なる来季の去就があるだろうが、しっかりとピッチの上で結果を残して今季を締めくくった。

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