【プレビュー】『RESTART』~第22節ヴァンフォーレ甲府VSファジアーノ岡山~

マッチプレビュー

逆襲の後半戦。チアゴの得点で勢いよくリスタートを

前節・大分戦(0-1●)に敗れて今季初の連敗を喫した岡山は、前半戦を勝点「29」の11位で折り返すことになった。J2優勝とJ1昇格を目標に掲げたクラブが思うように勝点を積み重ねることができなかったのは、リーグ最多の引き分け「11」が影響している。土壇場で追いついて勝点1を獲得する試合もあったが、勝ち切れない試合が少なくなかった。過去5年間の自動昇格圏である2位の平均勝点は「80.6」。目標を達成するためには、後半戦で勝点獲得のペースを高めていけなければならない。未だ4敗と首位の町田に次いで2番目に負けていないチームに必要なのは、より多く勝つこと。の頃21試合ではホーム、アウェイを問わずに勝点3が求められる。

逆襲していきたい後半戦、最初の相手は甲府だ。前回対戦時の第5節では開始3分に自陣でのパスミスから失点を喫し、常に先行される展開の中で2得点を奪ったものの、2-3で敗れた。プレシーズンの練習試合から数えても、これが岡山にとって今季初の敗戦となり、そこから6試合連続で引き分けが続いた。

アウェイに乗り込む今節は、3カ月前の悔しさを晴らす勝利を挙げ、後半戦で勢いに乗るための足掛かりにしたい。勝ち切るためには相手よりも1点を多く取ることが重要で、前回対戦時は不在だったチアゴ・アウベスが今節は出場停止から戻ってくる。先週に試合がなかった甲府は十分な休養を取って今節を迎えるが、チアゴもリフレッシュした状況で今節に臨む。平均年齢23.5歳の相手ディフェンスラインに対して、常にゴールを狙う狡猾な背番号7にボールを集め、彼のスピードと決定力を存分に生かした攻撃を展開して勝利を手繰り寄せたい。

コラム

2トップの破壊力を生かすために必要な攻撃を構築する力

どうやって得点を取るのか。チアゴ・アウベスを筆頭に能力の高いストライカーを多く擁する中で、彼らの個人の力で局面を打開してネットを揺らすことができれば理想的ではある。第14節・町田戦で奪った得点は、まさにそれに該当する。前線のロングフィードを櫻川が相手と競り合い、抜け出したチアゴが相手を置き去りにしてシュートを決めた。2トップで攻撃を完結して得点を取ることは、ルカオ、ムーク、坂本にも期待できる。

しかし、より多くのチャンスを作るためには、チームとして攻撃を組み立てる力も必要だ。前節・大分戦では攻撃の構築力に差を感じた。2トップの破壊力を生かすためにも、まずは彼らにボールを届けないといけない。今週の公開練習は2日間ともに自陣ゴール前からパスをつないで前進することに取り組んだ。前回対戦では相手の強烈なプレスの前にミスが発生したが、それに怯んでいては大きなリターンは得られない。第5節は不在だったGK堀田が常にセーフティなサポートを心掛け、河井が相手選手の間から顔を出せば、バイス、柳、鈴木へのプレッシャーは軽減される。確実に相手陣に入り、より多くチャンスを作るためにショートパスをつないでいく。


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