【プレビュー】『勢いに乗って、打倒首位を』~第14節FC町田ゼルビアVSファジアーノ岡山~

マッチプレビュー

町田の2トップを迎え撃つのは、岡山の熱い(厚い)壁

岡山は2連勝の勢いに乗って、首位・町田戦に臨む。

今季初の連勝となった第12節・秋田戦と第13節・山形戦は、少なくないピンチを作られるも、2試合連続で無失点に抑えた。堅牢な守備を築いているのは、GK堀田、ヨルディ・バイスと柳だ。屈強なCBコンビがゴール前に入ってくるボールを力強く跳ね返し、際どいシュートをGK堀田が好セーブで防ぐ。3選手が高い集中力を発揮している。また、バイスと柳は闘志を前面に出すプレースタイルでおなじみだが、今季はGK堀田も熱さを見せている。直近の試合では、チームをピンチから救うスーパーセーブの後に力強くガッツポーズした。プレーだけでなく振る舞いでも、チームを鼓舞している。最後尾で彼らが発するエネルギーが全体に伝播していき、チームとして粘り強く守れている印象だ。

今節に対戦する町田は強力な2トップを擁している。5得点のエリキには機動力と決定力があり、4アシストのミッチェル・デュークが規格外の高さと強さを備えていることは岡山に関わる全ての人がご存知だろう。ここまで彼らは2人でチーム総得点の約半分の9得点を生み出している。

岡山にとって危険な存在であることは間違いないが、昨季のチームメイトがいる首位を相手に、岡山の守備の要が燃えないわけがない。特に「デュークだけには決められたくない」と意気込んでいるはずだ。町田は早いタイミングで2トップにボールを供給する傾向にあるため、今節は岡山のCBコンビとGK堀田の対応力の見せ場も増えるだろう。町田の守備もリーグ最少失点と堅いだけに、勝つためには無失点に抑えたい。粘り強い岡山の壁と町田の2トップのぶつかり合いが勝負の行方を左右する。

コラム

首位討ちのカギはチアゴ・アウベスの左足

“打倒首位”を達成するためには得点を奪うことが必要になる。

町田はリーグ屈指の堅守を誇るチームだ。2020シーズンに岡山でプレーしたGKポープ・ウィリアムをはじめ、チャン・ミンギュ、池田樹雷人、カルロス・グティエレスと屈強な守備陣が13試合でリーグ最少の6失点と、機能している。

しかし、岡山のFWも強力だ。櫻川は前節・山形戦に今季初めてヘディングでネットを揺らし、今節も自信満々に得点を狙っていくだろうが、やはり得点を語る上で外せないのが、チアゴ・アウベスだ。連勝を飾った2試合では、目立ったシュートシーンがなかったものの、裏への抜け出しや相手に忍び寄ってボールをかっさらう守備で献身的に戦っている。しかし、彼はそれで満足していない。生粋のストライカーである背番号7は自身の得点でチームを3連勝に導きたいと思っているはず。4日の練習では左足でゴールのスミを正確に突いて何度もネットを揺らす中、鮮やかなループシュートも決めてみせた。確実に状態を上げている。

町田の堅守を陥れるのは、第11節・山口戦で規格外の得点を決めているチアゴの左足だ。

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