マガジンのカバー画像

Journal de Paris

59
運営しているクリエイター

2018年1月の記事一覧

どこからかしてくる一つの匂い

どこからかしてくる一つの匂い

パリの街を散歩していると、ふと、いつも気になって、目に止まってしまうものがある。それが近くにあると、まず見つける前に、あ、これは、とすぐに感づいてしまうぐらいだ(たとえ30Mくらい離れていたとしても)。近づくとやはりそれがあり、ついつい目にしてしまう。それくらい、ちょっとした滞在者でもそれに気がついて、興味をもってしまうくらいだから、パリジャンたちは、それに対してはかなり敏感になっていることだろう

もっとみる
温泉にいきたい

温泉にいきたい

そこにないものの話をしてみても、それによって、そこで実際に何かが変わっていく訳でもないので、そういった話はあまりしないようにしているけれども、ついつい、そういった話をしてしまうこともある。そしてそんなことをわざわざ日記に書くというのもどうなのかとも思うし、ほかに書くことがあるのではないのかと考えだすと、確かにそうかもしれないと思い、キーボードをうつ手も止まってしまいそうだ。じゃあいったい、何につい

もっとみる
家主のご夫妻との食事

家主のご夫妻との食事

パリでの滞在先は左岸のLourmelという駅の地域で、古い建物の1室をかりている。そこの家主のご夫妻にお誘いいただいて、一緒に食事をすることになった。聞いてみると、その日は、フランスの家庭料理をごちそうしていただけるそうだ。それはとてもたのしみだ。

夕方、キッチンからは、とてもいい匂いがしてきた。それにつられるように、とてもお腹がへってきた。料理ができあがったよという呼び声で、僕たちは食事をいた

もっとみる
雨の街、メトロに乗って

雨の街、メトロに乗って

パリのメトロに乗るのもずいぶんと慣れた。もう乗り換えるのもお手の物だし、グーグルマップにも頼らずに『ああ、ここが8番線でここで10番線に乗ってこういけばいいね。』みたいな感じにすいすいと移動している。

車内にはいつもといっていいほど、歌っているか、なにかを大きな声で訴えている人がいて、そういうの出くわしてもさほど驚かないようになった。そして、いちども改札に挟まれて動けなくなることもなく(以前、挟

もっとみる
雨は降り続いている

雨は降り続いている

いつも通り雨が降っていた。ここしばらく降るか止むかをくりかえしている。パリの人たちにとってこういった気候は当たり前のようで、よっぽどひどい雨が降らないかぎりは、たいていの人は傘をさしていない。

僕たちもはじめのうちは折りたたみ傘を持ち歩いていたのだけれども、それも最近はやめてしまった。さっきまで降っていたと思っていたのに、外に出てみると止んでしまっているので、持ってても使わないことも多い。わざわ

もっとみる
繰り返される、ファラフェルサンド

繰り返される、ファラフェルサンド

平日はわりと自炊をして過している。さすがに毎日続くとたまには外にでも、という気になってくるので、近くで夕食でもとろうということなった。ただこの日はゆっくりとお酒をのみながら食事をとろうという気分ではなく、近所でビールと何かを食べてさっと帰りたかった。

滞在先の家主にそういった感じのお店でおすすめがないかと聞いてみると、近くのファラフェルサンドのお店を紹介してくれた。どうやらイスラエル人の方が経営

もっとみる
ジャズクラブへ

ジャズクラブへ

ポンピドゥー・センターの近くにある、サンセット・サンサイドというジャズクラブで、『Hommage à Bud POWELL』というジャムセッションが行われると知り聴きにいくことにした。
この日は、ローラン・コートラリアックというフランス人のピアニストにベースとドラムという編成で、飛び入りでいろいろな奏者が参加するという内容だった。
このピアニストのことはライブまでよく知らなかったのだけれども、20

もっとみる
メトロでのトラブルはよくおこるのだ

メトロでのトラブルはよくおこるのだ

1月のパリは、日がのぼるのがとても遅い。

やっとようやく外がじんわりと明るくなるのが朝の8時ぐらいだ。そこからゆるやかに朝が訪れ、気がついたらお昼という具合に過ぎていく。まあそのおかげもありよく眠ることができる。滞在し始めてからしばらくたち、毎日のリズムもなんとなくできてきた。

朝は果物が多めの朝食をとり、夜はビールを飲み作ったパスタを食べる。そしてムサオがいるバーににいきビールをのむ。考えて

もっとみる
フランス語の授業が始まる

フランス語の授業が始まる

月曜日から、フランス語の学校の授業が始まった。

僕は午前と午後に1コマづつ受けるので、平日のほとんどの時間は勉強をすることになっている。午前中は文法を中心に、午後は発音を中心に勉強となる。日本で少しばかり勉強した事もあり、なんとなくは最初の授業にはついていくことができた。

クラスにはいろいろな国の人がいる。スペイン人、イタリア人、韓国人、中国人。そして全体的に韓国人がとても多い。

午前の授業

もっとみる
パリでの最初のトラブル

パリでの最初のトラブル

月曜日になったので、僕たちはNAVIGOというパリのメトロやバスで使う定期券を買いにいった。

国が違えばルールもかわるもので(もちろんだ)、こっちの定期は購入した日から1ヶ月という区切りではなく、ひと月のはじめから終わりまでという区切りになっている(1月のどの時点で買っても1月31日でその月の有効期限がきれる)。月の半ばだったこともあったので、週単位での(その週の月曜から日曜までつかえる)定期券

もっとみる
日曜日、みつからない携帯電話

日曜日、みつからない携帯電話

日曜日、この日はとくにこれといって何もしなかった。

部屋のソファベットをベットからソファにかえて、持ってきた本を読んでいた。瑠衣さんは刺繍の練習をずっとしていた。本にも飽きてきたので、1人で散歩にでかけることに。外は久し振りに青空が広がっている。

散歩がてら、海外で使える携帯電話をさがすことに。パリで購入したfreeのsimが、なぜだか瑠衣さんの電話にはまったく反応しなかったからだ。電話はつな

もっとみる
モスクワの灯り、パリへ到着

モスクワの灯り、パリへ到着

パリへ到着した。その前にモスクワを経由してのフライト。モスクワでは乗り換えのカウンターがとても込んでいたので、のんびりとしている暇もなくシャルル・ド・ゴール空港行きの便に流されるかのようにいきつき、そのまま乗っての到着だった。写真はモスクワに到着した時の上空でのもので、まるで宝石箱かのようにきらびやかだ。空港からすぐそこにこの景色があったので都心からわりと近くの空港らしい。それにしても灯りの色合い

もっとみる
ランチと犬の散歩

ランチと犬の散歩

パリにつき翌日。昼食を食べにカフェに入る。以前はフランス語のメニューは全くわからなかったけれど、今回は少しだけ分かってきた気がする。ビールとかワインだとか(それの赤だ白だとか)飲みものやら魚やら牛やらを、なんとなく覚えていたのはとても役にたった(まだそんなものなんだけれど)。パリジェンヌサラダという、なんとも最初のランチにふさわしい名前のサラダを注文する。これでもかというぐらいに、葉っぱ、トマト、

もっとみる
散策など

散策など

朝早くからでていき、この日はフィルハーモニー・ド・パリへいった。そこで行われる、アルフレート・ブレンデルさんによるレッスンの見学にいくためだ。オーストリアのピアニストで、現役の頃にたくさんのピアノソナタのアルバムを残している。今は引退をして、いろいろな演奏家の指導をしているそうだ。フィルハーモニーにも行ってみたかったし、そんな人のレッスンを間近でみてみたかったし、なによりもその日はとても時間があっ

もっとみる