コーヒー豆 片手鍋 自家焙煎の記録 Vol.139
YEMEN - ABDO AL - QADAH
今回の片手鍋焙煎記録は、前々回に続いてイエメン産のものです。イエメン産の豆は価格はかなり高めですが、味の方は今のところ外れがありません。どれもおいしい。
今回はそんなイエメン産でも ABDO AL - QADAH という最高級モカ・マタリの豆を焙煎しました。
知識不足で、今までその名は聞いてきたものの「モカ・マタリ」について何も知りませんでした。検索してみると、イエメン産のコーヒー豆の総称で使われることも多いが、本来はイエメンの「バニー・マタル地方」で収穫された豆のことを言う、とあります。
バニー・マタルのマタルが語形変化してマタリとなり、かの有名なモカ港から世界中に輸出されていった経緯から、モカ・マタリとなったんですね。
ちなみに、バニー・マタル地方の名前の意味がとっても素敵。バニーは子孫、マタルは雨。つなげると「雨の子孫たち」。
そんな名前の由来を知りながら、雨の日にバニー・マタル産のコーヒーを提供できたら素敵じゃありませんか。
コーヒーの世界でもトレーサビリティ(生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階までの流通経路追跡が可能な状態)の重要性はずっと言われていますが、飲んでいるコーヒー豆の歴史的背景も同様に伝えられたらいいよなぁと考えています。
それでは、今回の焙煎記録を見ていきましょう。
前回焙煎した同じ豆の記録と比較してみます。
前回は少しテイスティング時に苦味を感じてしまったので、今回は気持ち浅めにしました。
見た目だと焙煎度の違いがわかりづらいのですが、こういう時、生豆量を焙煎後豆量で割った焙煎度数が使えます。
前回の焙煎度数は、1.18。今回は1.16。この数値は小さければ小さいほど焙煎が浅いことを示します。今回は、0.02浅め。
↓前回の記録。
<テイスティング>
これは、おいしい!前回よりも間違いなくおいしい!そして何よりも、味の改善ができたことがめちゃくちゃ嬉しい(笑)。
50gの豆をカリタのナイスカットミルの6番で挽いて、85℃の湯温で、700cc淹れました。KONO式ドリッパーで。おいしい。
次に50gの豆をナイスカットミル5番、87℃で700cc、ネルドリップでも淹れてみました。絶妙のバランスでうまい。さわやか! ここ最近で一番おいしいコーヒーとなりました。
この豆は、浅煎り、湯温低め、ネルドリップが今のところ個人的ベストな飲み方です。
値段的に100g 2000円弱という気軽に手は出せない価格ですが、その価格も納得のおいしさを僕は感じました。
この豆、カフェで飲んだら一杯1000円以上してもおかしくないんだろうな。
豆のクオリティーがはっきりと価格に現れたことを実感する焙煎となりました。
今年初のブルーベリーを収穫。昨年は実がならなかったのですが、今年はキレイな花が咲き、実がなりました。すごく嬉しい。
いつか小さな農園をつくって、そこでコーヒーノキやら好きな植物をたくさん育てたいです。
日曜日。そよ風が吹いている。そよ風に乗って、ゆったり進んでいこう。
皆さん、良い1日を!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7月18日 内藤湖南(1866 - 1934)この日秋田県毛馬内に生まれた。独学で新聞記者をへて京大教授となった独創的歴史学者。主著「支那論」「日本文化史研究」「読史叢録」
忠孝という語は、日本民族がシナ語を用いる以前に如何なる語で表していたかが、ほとんど発見しがたい。孝を人名としては「よし」「たか」とよむが、それは「善」「高」という意味であって、親に対する特別語ではない。忠を「ただ」とよむのは「正」の意味で、「まめやか」とよむのは親切の意味で、君に対する特別の言葉ではない。一般の善行正義というほかに、特別な家族的な、ならびに君臣関係の言葉としての忠孝ということが、古代はその言葉がなかったとすれば、その思想が[本来日本に]あったか否かが大なる疑問とするに足るではないか。(日本文化史研究)
桑原武夫 「一日一言」(岩波新書)より
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?