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コーヒー豆 片手鍋 自家焙煎の記録 Vol.141

欠点豆 + BRAZIL

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今回の片手鍋焙煎の記録は、懲りずに欠点豆ブレンドです。さらに正確に言えば、欠点豆に欠点豆でないブラジルの豆を加えた半端ブレンド(笑)。

通常は欠点豆(豆がかけていたり、虫喰いがあったりする、見た目にも味にも影響があるとされるコーヒー生豆)は、捨てられてしまう(もしくは深煎りで誤魔化しながら使われていることも多々あるはず)運命にあります。

僕は世の中からはみ出ていたり、ゴミだ、ダメだ、無駄だ、と言われるものにむしろ興味関心を持ってしまう人間です。

「欠点」と言われると俄然、本当に欠点なのか試してやろうじゃないかと、欠点だらけの僕は思ってしまうわけです。

という理由で、ハンドピックではじいた欠点豆たちの焙煎も続けています。本当に味に問題があるのか、生かせることはないのか自分の実感が欲しいからです。

それでは、焙煎記録いってみましょう。

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欠点豆といっても、いろんな欠点があります。そこには基準がなければいけません。

僕が欠点豆とする基準は、自分がその生豆を買って手に取ったときにマイナスイメージを持つかどうか。これに尽きます。

マイナスイメージが生まれたら、もしかすると二度とその豆を購入しないかもしれません。そのぐらいの感覚で欠点豆選定をしています。

ここ最近焙煎している豆は価格帯が高めのものが多いからか、キレイな豆が多く、言葉通り粒揃いです(笑)。欠点豆があったとしても、カビや虫喰いのものは少なく、大半は豆が割れていたり貝殻豆。

欠点豆といっても味が悪いどころかむしろおいしく感じるものもあるという。

今回は、欠点豆+ブラジルの豆を合わせて300gの焙煎をしました。

お味の方は、やっぱり、おいしい(笑)。

欠点豆。味に欠点があるものすべてではありません。例えば僕の好きなイエメン産の豆は、脂肪分が多い良質な豆は欠けやすいとも言われています。欠け豆は良質な証拠の場合もあるようです。

なんだか欠点豆に興味を持った者としては、嬉しい情報(笑)。必死にはじき出す欠点の中に、知らないだけで良質なものがあるのかもしれない。生かせるかもしれない。人生哲学のようです。

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自分が直感で良いと思ったものを信じてみる。じっくりと向き合ってみる。そうすると今までにない発見があるのかもしれません。

金曜日。ツバメの雛がいつの間にか飛ぶ練習をしています。空を飛べるってすごいな。

皆さん、良い1日を!

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7月23日 嵆康(けいこう) (223 - 262) *三国時代の思想家、詩人。竹林七賢の中心。道家思想を最も個性的に身につけ実践した。儒教批判の厳しさのため権力者に殺された。

 僕は早くから父に死なれ、母と兄に甘やかされて、儒学の勉強はせず、その上ものぐさな性分、とんとだらしがありません。顔はいつも半月は洗わず、よほどムズムズせぬ限り風呂も御免こうむる。小便を催してもせいぜい我慢して、膀胱の中を一廻りさせてから出します。もう長いこと気ままにやって、コセコセするのが大嫌い。諸事おおまか、世の作法に背き、万事なげやり、いい怠けものになりました。老子・荘子を読んでからは放埒に輪をかけ、かくて栄誉の心は日々に崩れ、ただ己れにのみ真実ならんとの信念が、いよいよ固くなりました。(旧友山濤への絶交書)

桑原武夫 「一日一言」(岩波新書)より


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