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小説

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町について、物語をつくりました。キャラの落書きもあります。
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#街歩き

お茶の町、入間

お茶の町、入間

ようこそ、入間へ入間(いるま)市っていうよ。人間(にんげん)市
て言わないでね。
こんにちわ、今日はあたしがお茶の産地である入間と狭山丘陵を紹介するね。

日本三大茶の狭山茶「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす♪」
埼玉の西武、狭山丘陵から多摩へつながる一帯の斜面が広がる台地。
狭山市(西武新宿線の川越方面)に行かないでね。狭山市には狭山丘陵はないし、狭山茶も入間市(西武池袋線の飯能・秩

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大山詣に行きましょう!③(照子とマイル、二子溝口~荏田へ、はじめて☆の宿!)

大山詣に行きましょう!③(照子とマイル、二子溝口~荏田へ、はじめて☆の宿!)

誰でも行ける簡単な旅だという。江戸で年間20万人が行ったという。
大山詣の旅、知ってますか。
9000字と長くなりましたが、写真多め、そして江戸時代のお風呂やトイレについても描写しました。気長に読んでくれればうれしいです。

照子と参兵衛(マイル)は赤坂を出て「大山」へ参拝の旅に出ていたが、どうも三軒茶屋あたりで意見が対立してしまったのはこれまでの話。2人はやがて合流し、何とか多摩川を超えようとす

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大山詣に行きましょう!②(照子と参の珍道中物語)

大山詣に行きましょう!②(照子と参の珍道中物語)

これまでのあらすじ~参兵衛の旅のはじまり編オヤジ「あのお武家さん家の壁の漆喰を修繕したのは参兵衛かい? 良い出来だからまたよろしくって言ってたよ。」
「へぇ。」
「けどな、お前は愛想が無さすぎる。お茶を用意したのに『どうも』しか言わねえから、お武家さん、気を使ってたよ。もっと愛想よくしねぇと仕事増えねぇよ。」
「…へぇ。」

アニキ「ちっ! オイラがとってきた吉原の大店の建て直し、参兵衛のヤツがや

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大山詣に行きましょう!(キャラと歴史散歩)

大山詣に行きましょう!(キャラと歴史散歩)

【プロローグ~参兵衛の受難】ああ、明日が待ち遠しいや。やっと大山へ旅立てる!
三軒茶屋ってところでな、「信楽(石橋楼)」「角屋」「田中屋」って茶屋あるが、この辺に泊まってゆっくり過ごす。うめえ飯、いい女。貯めてた金を使いまくるぜ!
この辺の太子堂村には聖徳太子が祭っているな。俺も拝めば偉くなりそうだ!
二子の渡しで多摩川を渡るな!船旅、おつなもんだぜ!
その先は知んねぇや、相模国だね、どんなもんが

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津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅②

津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅②

この物語はフィクションで、実際の町の様子をできり限りの資料から妄想で作りました。5000字くらいですが写真多め。
津久井湖編の第二話です。第一話は下のリンクにて。

無口な子に育ちました祖父はよく「俺の村はな、ダムに沈んだんだ」と言っていた。
子供を連れ実家に帰っても、僕の子供のころのように祖父はアルバムを見せようとする。最初は白黒の写真を怖がっていたが、さすがに小学生ぐらいになると怖がらないとい

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津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅①(※史実をもとにした妄想です)

津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅①(※史実をもとにした妄想です)

小分けにして書きます。2500字くらい?

津久井湖に沈んだ沼本集落を、タイムトリップしたつもりで歩いていきませんか?
道志川と相模川が合流するこの土地を沼本というらしい。

水田が広がる集落。川端を歩きながら目の前に見える丘。緑のむせ返るようなにおいに、自然豊かな田舎に戻ってきたように思える。

「喉かわいたなぁ。」汗まみれの手を引いて、さっきから口数が減った幼子に声をかけても、声無く頷くだけだ

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