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父と歩く屋久島〜縄文杉に行かない島巡り〜
屋久島に住み始めて1年になるこの秋、
父が偵察も兼ねて(?)、初来島した。
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現在73歳の父。私は父親っ子&一人っ子として育ったのだけど、今は特に落ち着いていて今迄で一番いい関係ではないだろうか。父は若い頃は今より厳しく短気な部分もあって怖かったが、なんだか今ではすっかり穏やかに丸くなった。
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本人曰く10年程続けている呼吸法の稽古が精神にとてもいいらしい。彼は継続することが比較的得意なようで、最近は毎朝セルフ静脈マッサージをし、呼吸法をして…と独自の健康ルーティンを構築している。
4泊5日の滞在中、cafe ne-でランチしたり、我が家でお茶をし、平内海中温泉やヤクスギランド・白谷雲水峡などあれこれ周った。
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プラントベースのブッダボウル&大豆ミートの唐揚げ丼。
普段山登りをしていない70代の父なので、ヤクスギランドや白谷雲水峡もあくまで往復1時間の短いコースを歩いたのみ。体力が必要な縄文杉も行かない。それでもあれこれ話しながら、充分愉しかった。父は立て看板等にある説明をしっかり読むタイプなんだなとか、あらためての発見もあった。
父曰く、家族の中で自分だけが屋久島に行ってなかったけどついに訪れることができたと話していた。
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車で行けて、杉の周りを歩ける歩道がある。
13年前に他界した母は、学生時代に一人旅で屋久島を訪れていたのだという。母は生前、父が「旅のあいだ、毎日電話してね。」と大量の10円玉をジャラジャラと公衆電話用に渡してきたのだと話していた。父にそのことを話すと、まるで覚えていないと笑っていた。
父と母は長いこと揉めていたし、当時の母の病といい、このように穏やかに家族のことを想えるまでほんとうに様々な道程があったけれど、時にはそれなりに記憶を美化しながらも、雨降って地固まるというやつなのだろう。
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この父との和やかな時間も永遠には続けることができない。母が他界した時は父と二人三脚で、周りのサポートも受けながらなんとかやってきた。でも父がいなくなったら…と思うと今からしょんぼりしてしまいそうになる。
それでも私が将来感じるであろう悲しさや寂しさよりも、父への感謝の方が勝るだろう。その力で何とかやっていく、のだ。やっていくしかない。そう言いきかせながら、限られた機会を大切に過ごしたいと思っている。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございます🕊