- 運営しているクリエイター
記事一覧
まだ、とちゅうだけど。『モディリアーニにお願い』
相澤いくえ作の漫画「モディリアーニにお願い」を読んだ。道を歩く人の隣に、ずっと寄り添ってくれる作品だと思った。私の隣でともに悩んで悔しくなって、一緒に笑ってくれる。そういうお話だ。
あらすじ東北にある、バカでも入れる小さな美大。
山の中にあって女子がほとんどの学校である。
壁画の千葉と、日本画の本吉と、洋画の藤本は、
同学年の気の合う仲間。
冬の寒さも、制作の厳しさも、学生の楽しさも、
将来への
『ボクたちはみんな大人になれなかった』を読んだ
発売日に地元の小さな本屋さんに駆け込んだ時は、そもそも燃え殻さんの本は取り扱いがないと言われた。取り寄せてもらう算段をつけて、その週のうちには届くだろうと思っていたら、各所で即日売り切れ、即重版となっていた。
本の奥付が第二版となり、私も落ち着いてようやく件の本屋に行った土曜日、発売日には取り扱いのなかったこの本が、私の取り置きのほかで一冊だけ、人気本のコーナーに置かれていた。新潮社のTwitt
読書感想文①『ナイフ』
アルバイト先の大掃除中、偶然見つけた本。処分されるから、ともらってきた重松清さんの『ナイフ』。
心を常にナイフの先端でぐりぐりと抉られる。読んでいる最中は生きた心地がしなかったけど、ページをめくる手は止まらなかった。
用事がある場所へと向かう電車で読み終わらなかったので、最後は結局駅のベンチで見届けた。
登場人物は、小学生、中学生、働く大人たち。ただ、 全員に共通していたのは何かと闘っている