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睡眠のプロフェッショナル、マシュー・ウォーカーが教える睡眠の質向上のプロトコル②/③ エピソード2

このシリーズでは睡眠について約20年以上睡眠に関して研究をされているマシューウォーカー教授が、毎度お馴染みのアンドリューヒューバーマンと共に6つのエピソードに分けて面白い解説をしてくれていますので、共有しています。


難しい化学的用語は都度解説しているので、気になる方は最初の記事から読んでいただくのがいいかと思います。

このエピソード2 ②/③では前回に続き、睡眠のプロフェッショナル、マシュー・ウォーカーが教える睡眠の質向上のプロトコルという題名で、どうすれば睡眠の質が向上するか?を解説していきます。


眠れないのはコーヒーのせい?カフェインが及ぼす2つの影響

世界で一番カフェインを摂取しているのはスイスだそうだ。2位と大差をつけて、スイスがいちばんだそうだ。
ちなみにこれは、カフェインでのカウントであり、コーヒーだけではなく、お茶、紅茶、最近はやっている(サッカー選手がよく飲んでいるイェルバマテ)などがある。


なぜ成功しているサッカー選手はマテ茶をのむのか?

サッカー選手などのプロのアスリートはもちろんぱパフォーマンスを上げるためにマテ茶を飲んでいるかと思うが、ではこれはどう、睡眠にえいきょうを及ぼすのか?
これは、またもや、その人のクロノタイプによって変動するとのことだ。
だが大体、ベッドに行く10時間前で止めておいた方が良いのではないかと仰っています。
例えば、23時に寝るのであれば13時、24時に寝るのであれば14時。という具合だ。夕方カフェインを摂取すると寝落ちが悪くなってしまう、だとか翌朝すっきりしないなどの原因はカフェイン接種のタイミングによるものではないかと言っている。カフェインの影響として以下のような影響として2つの点が挙げられる。

  1. 眠りに落ちるのに、より時間がかかってしまう事。

  2. ディープノンレム睡眠(ノンレム睡眠内に起こる深いノンレム睡ことこと)を浅くし、起きてしまった際にまた眠りに落ちるのが難しくなってしまう事。

朝のコーヒーに関しても以前スタンフォード脳精神科者がお勧めする朝のルーティーンで記載したように、注意を払うと効果的にエネルギーブーストになるが、午後のコーヒーに関しても自分のクロノタイプと共に注意をはらって接種しておいた方が良いかもしれない。


カフェイン摂取の限界は?どのくらい飲んでよいの?

カフェインの適切な摂取量として、だいたい200mg~250mg(コーヒー一杯にはだいたい50㎎含まれているので、コーヒー4杯くらい)が定義されている。
そしてカフェインの寿命というものも理解しておくことが大事だという。
カフェインを摂取するとカフェインは血流に流れ、エネルギーのブーストを助けてくれるが、この寿命というものは以下のようである。

5-6時間 (50%)
10-12時間ほど (25%)

ということは、朝の8時に飲んだコーヒーのカフェインは13時まで50%ほど残っており、20時まで25%ほど残っているということだ。
この寿命を理解したことで、上記で記載した10時間前で止めておいた方が良いのでは?という推奨の意味をしかり理解できるだろう。

そして、コーヒーを飲んでも眠るのには問題ないとおもっている人が多いそうだが、それはこの

  1. 眠りに落ちるのに、より時間がかかってしまう事。

  2. ノンレム睡眠を浅くし、起きてしまった際にまた眠りに落ちるのが難しくなってしまう事。

の1番目の問題に支障がないというだけで、2番目のディープノンレム睡眠に問題があるかもしれない。

カフェイン摂取の限界は?どのくらい飲んでよいの?遺伝で消化スピードは変わる!

さてカフェインを摂取するとカフェインは血流に流れ、エネルギーのブーストをしてくれます。そしてカフェインにも寿命というものもが、あり、思っているほどすぐには無くならないこともご理解いただけたのではないでしょうか?
ただ、この寿命ですが、人によって時間が異なるそう。アルコールでも、すぐ酔ってしまう、や、ずっとお酒が回っている、などある方がいらっしゃると思いますが、カフェインにもあるそうだ。
これはCYP1A2という代謝であり、カフェインを消化する効率を左右するものだそう。これは遺伝的なもので、テストキットなどでも調べることができるそうだ。


大麻は?睡眠を促すのか?CBDやTHCについて

以外にも大麻使用者の使用理由として一番多いのが、「眠りに落ちる・リラックスするのを助けるため。」だそうだ。そしてこれに関して効果は間違っていないのである。だが、今までこのシリーズを読んできた方にはわかるかもしれないが睡眠には複雑な影響があるので、ご承知おきである。

カナビス(大麻)に含まれる錯覚作用のあるTHCという成分は確かに眠りに落ちるのを助ける。だが、このTHCに体が慣れてくるとREM睡眠がとても深くなるそうだ。この理由により、はっきりした夢をみることが多いそうだ。

REM睡眠を促すので、良いではないか。と思われるかもしれないですが、最悪なケースとして、この深い睡眠がTHCなしでは取れなくなってしまうことである。
この理由で中毒性が高くなり、やめられなくなってしまうというケースが多いという。これが一番最悪なケースである。

CBDに関してだが、少なすぎる(25mg)と体が活発になり、多すぎる(50mg以上)眠くなりすぎてしまうそう。
そして、これも個人差があるため、コントロールがむずかしく、医者のは判断があった方が良いそうだ。

ただ、CBDの興味深い点として、あげられるのは、摂取することで、体温が下がるそうだ。
以前の記事、睡眠のプロフェッショナルマシュー・ウォーカーが教える「睡眠」とは②/③ エピソード1 寝る姿勢は睡眠に影響があるのか? で紹介したように、睡眠に陥っているとき、体温が低い方がベターなのであるため、これが睡眠の質を上げる可能性があるのかもしれないと仰っています。


まとめ

睡眠のエキスパート、マシューウォーカーとUCバークレイ校脳神経学教授のアンドリューヒューバーマンが解説している睡眠シリーズを共有しました。今回は6つのエピソードに分けて解説してくれている2エピソード目の中の②を解説しました。いかがだったでしょうか?
また次回をお楽しみください。


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