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日本の英語教育批判への反論。

これまでの海外生活を通じて感じた日本人の英語教育批判について。

前々から思っていましたが…

「日本の英語教育はクソや!だから日本人の英語は下手くそなんや!」

みたいなこと言う人間や記事多すぎません?笑
今回はちょっと、私の経験談とか交えながら、それらの批判に色々突っ込んでみたいと思います。長文です。笑

【批判①】「日本人は世界でも英語が下手くそだ!TOEICのスコアでも最低ランクだ!」


→はい、大嘘です。

第二言語話者の英語レベルなんてどの国もまちまちです。確かにヨーロッパ圏に行けば言語間の距離も近く習得しやすい上、仕事で英語を使う人が多いので、第二言語であってもキレイな英語を話す人が多い。その一方で、いくら欧州でも外国人の全く来ない田舎の街では恐ろしいほど英語が通じない。

TOEICガー!については、まずTOEICを使っているのは日中韓台湾くらいで世界で通用しません。あくまでインプット(Reading/Listening)のみの所詮はペーパーテストでSpeaking力の無い「TOEICだけ人間」を産み出す無意味なテスト。中韓のスコアは高いからと言って、英語が通じる場所はかなり限られます。まずTOEICはお試し受験、強制受験…など、かるーい気持ちで受けられる5,500円ほどの簡単なテストで、母数が増えるほど当然平均スコアは下がる。

一方、世界共通の4技能測れる26,000円のIELTSの平均スコアでは日本の世界ランクは全く低くない。留学、海外就労・移住のための厳しいテストだからまず受験者の意識、基礎レベルが全然違うので。

まず、英語が不必要で学習意欲の低い人が多いTOEICの平均スコアとか見て何になる?笑 

英語が必要な人は自分で勝手に勉強して力を付けてくし、英語が必要ない人は何もせず英語が身に付かない、ただそれだけの話。

【批判②】「日本人は中高6年間も英語を勉強していても何の英語も身に付かない。」

→いや、各学校の偏差値に差はあれど、どの学校でも文科省の定める高校卒業レベル(英検2級程度=日常会話レベル)に必要最低限のカリキュラムはちゃんと組まれてますから。

高校卒業した時点で、誰でも日常会話できるくらいの文法力、語彙力の基礎は十分身に付いてますから。

【批判③】「日本の英語教育は文法ばっかやってるから日本人は全く話せないんだ!」

→いや、文法を軽視してはいけません。

日本ほど文法をこんなにキッチリと教えてくれる国はなかなか無いです。

アメリカ留学の語学コースでは文法に関する知識、応用が他国の留学生より日本人が長けているのが明らかだった。一方、他国の留学生は文法ごちゃごちゃで何言ってるか時々わからなかった。その代わり、流暢さには長けていたかも。

ですが、文法力が無いと話せる内容が限られ、いつまでたってもSpeakingは伸びません。

【批判④】「中高6年間も英語勉強したのにちっとも英語ペラペラにならんやないか!」

→率直に言う、言語習得を舐めんな。

学校の授業だけに頼っているような人間がまず伸びるわけないから。中高はあくまで必要最低限の文法力、語彙力の基盤を作り、英語を話すことに慣れてみようね〜みたいな時間なのでそんな簡単にペラペラになるか!

批判ばっかしている人間はじゃあ、自分でどれだけ勉強したか?4技能に必要な語彙力は自分で英検1級の単語帳なりを覚えて伸ばせる、Listening, Readingは映画に字幕付けて観てたら自然に練習できてSpeakingに必要な会話表現も学べる、Speakingはネイティブの人を見つけて体当たりでどんどん話すことで伸ばせる。ペラペラのレベルに達したければ、最低限これぐらい自分で努力してみろって話。まー、他にももっと金のかからない効率的な自主学習法はありますが以下略。

【批判⑤】「語学留学とか英会話スクールに行けば英語ペラペラになれる!」

→コスパ悪いです。

語学留学は日本でも学べる内容の授業をわざわざ海外で高い金出してまで受けに行くようなもんです。(私は学費免除で助かりましたが。)クラスメイトの英語訛り過ぎて何喋ってるかわからんし、いくら正しく話しても理解されない環境。常に日本人だけでつるみたがる人間がめんどくさい、常に日本語話してるけど英語伸ばす気あんの??みたいな。

英会話スクールは行ったことないけど、基礎的な語彙力、文法力の土台も無い状態でいきなり会話を習得しようなんて無謀にも程がある。幼少期みたいな年齢なら良いとして。流暢だけど内容がスッカスカだったら余りにも恥ずかしい話。まー、旅行とか趣味で楽しみたい人なら別に良いとして。

あと、頻度も大事で週1だけ通ってもすぐ忘れるから意味無い。結局は自分でどれだけ復習、勉強するか。

※某英会話スクールは生徒の英語を伸ばすよりも、より高いテキストを買わせる営業に必死とか、勧誘しつこいとか、退会トラブルとか…色々あるのでご注意を。

【批判⑥】「英語教育は英語でオールイングリッシュでやるべきだ!」

→ア ホ く さ… 中高生からイマージョン教育を始めて、文科省のお偉いさん方が目標とする「国際社会で活躍するグローバルな人材」が誕生するとでも本気で思ってるの??

ネイティブレベルの発音、リスニング力を身に付けたければ極端な話、生後数ヶ月から英語で話しかけられないと身に付きませんよ??  これは第二言語習得で有名な白井泰弘さんを始め色んな研究者の論文で明記されてます。 もう母国語が決まってしまっている小3とかでイマージョン教育を始めても遅いぐらいです。

そもそも、国立の附属学校とか難関私立みたいなハイレベルな学校の生徒ならまだしも、公立中高の英語の成績が「1」とか「2」の子たちが付いてこれるか…?中には発達障害、学習障害の疑いのあるいわゆるグレーゾーンの子どもだって通常学級にいます。英語ができる子と差が広がり、余計に英語が嫌いになるでしょう。

英語の授業で重要なのは生徒の発話量であって、教師の発話量では無い。必ずしも無理してオールイングリッシュで授業しても、ただの自己満で終わっては意味が無い。「文法指導」これは母語を上手く活用しながら教えた方が圧倒的に効率が良い。文法の細かな説明とかを英語で話すともはや大学生でも厳しいレベル。まー、オールイングリッシュをする能力の無い英語教師が多いことも、それはそれで問題だけど(笑) 

〜【余談】〜

国語を12年間も勉強した日本人が、「自分の国語力が無いのは国語教育のせいだ!!」なんて言ったらめちゃくちゃ恥ずかしいと思いません?? 

何故なら、ニュース、新聞、読書から読解力、語彙力、漢字力なんていくらでも自然に身に付くし、敬語表現とかも大人とのコミュニケーションである程度は身に付くもの。

英語も同じです。そもそも、第二言語である英語は母国語の日本語よりも高いレベルに達するなんてことはまず不可能です!!

日本語での語彙力、表現力、文章力、論理力、教養などが欠けていたら英語もその程度のレベルです。

私自身も、英検1級の単語帳で恥ずかしながら初めて知った日本語もたくさんあったし、IELTSのWritingとSpeakingは政治、国際情勢、医学、法律、環境問題など日本語でも知識が無いと答えられないトピックばかりで独学の自分は教養の無さにも苦しみました。

しかし、IELTSの勉強などを通じて英語力と共に日本語力や教養力も向上しました。

お金かけずに自分で英語を伸ばせる方法なんていくらでもあるので、いつでも紹介できますが、ここに書くと長くなるので…

詳しくはコチラの記事をどうぞ↓

【誰でもできる!!】お金をかけずに英語を伸ばす方法!

以上、最後までお読み頂きありがとうございました😅

☆第二言語習得のメカニズムがよくわかるオススメの読書です!


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