キャラから広がる日本の “精神性”
vol.95
「リラックマ」や「すみっコぐらし」など、キャラクタービジネスを手がけるサンエックス株式会社が生み出すキャラは、それぞれ日本の精神性が表現されています。
それが、海外では理解されにくい部分もある。
一方で、その精神性が理解されると強い求心力にもなるわけです。
〈ORICON NEWS / 2024年5月13日〉
例えば、リラックマ。
「いつも元気!」というキャラが多い中、「そっと寄り添う」「ホッと癒す」という日本的共感性が海外でも理解されて、ウケています。
「RELAX」というキーワードが分かりやすく、忙しすぎる毎日をリラックマに癒してもらいたいと思う人は多いわけです。
実際、昨年の6月に実施されたラッピングトラックのアメリカ周遊ツアーでは、ツアー用のインスタグラムに投稿された動画が11万回以上再生。
さらに、2022年に配信された『リラックマと遊園地』は、国際エミー賞キッズアワードにノミネートされているほどのインパクトを与えています。
一方、すみっコぐらしは
など、その内向性や、キャラクターの特徴でもある「自分が何者か分からない」「食べ残された残り物」など、少しネガティブにも捉えられる曖昧な部分に関しては、ストレートに受け入れてもらうのに時間がかかってしまう国もあるそうです。
でも、だからこそ、その精神性が理解される、もっと言えば、本来は他の国や地域の人々の中にもある感情として認知されれば、大ブレイクする余白があると言えます。
サンエックスでは、こうしたことに対して
と、その可能性に期待。
最終的には、世界中で「誰もが知っているキャラクター」になるように育てていこうとされています。
確かに、最近では日本の文化や世界観、そしてそこに根付く精神性は世界中から注目を集めています。
そうした中、日本独特の感覚を上手く言語化して、キャラクター開発の背景として活用できれば、キャラを通して、より「日本らしさ」を世界に広げていけるでしょう。
小難しい話ではなく、可愛いキャラで行うからこそ効果的であるとも言えるので、すみっコぐらしが今後どのように世界に受け入れられていくのか、ますます注目したいと思います。
そんなところに、面白さを感じたサンエックスの世界展開でした😊
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