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思わず唸る「逆転」の発想法
column vol.1194
ポテトチップスはシェフの嫌がらせで誕生した!?
今週知った雑学の1つです😊
ポテトチップスは1853年に、アメリカのムーンレイクロッジというレストランで生まれたそうなのですが、きっかけは「お客さんのわがまま」だったとのこと。
あるお客さんが「フライドポテトが厚すぎる」と、シェフのジョージ・クラムさんにクレームをつけたそうです。
何度つくり直してても文句を言うお客さんに対して、腹を立てたクラムさんが、これでもかと薄切りにして揚げたポテトを出したところ
…逆に、そのお客さんは大喜びした、〜という話。
これが、ポテトチップスの誕生につながったというわけです。
…怒り任せの工夫ではありますが…、追い込まれた末の「起死回生のアイデア」とも言えます。
この誕生秘話が面白かったので、本日は「逆転の発想法」というテーマで最近気になったトピックスをお届けしたいと思います。
ぜひ、最後までお付き合いくださいませ。
右折待ち大渋滞を解決する「新構造」
クラムさんの「怒り」「クレーム」にちなんだ話から、まずはご紹介いたします。
右折待ち大渋滞
と聞いて、どんな様子を思い浮かべるでしょうか?
ドライバーがイライラしている様子なのではないでしょうか…?
中には、役所に「あそこの交差点何とかしろ〜〜!」とクレームの連絡をしている人の姿が浮かぶ人もいるでしょう…(汗)
そんな、みんなに嫌われ者の「右折待ち大渋滞」ですが、ある交差点が話題になっています。
それが「反転交差点」です。
〈くるまのニュース / 2024年4月29日〉
国土交通省の採択によって研究中の新構造なのですが、常識をくつがえす発想で考案されているものなのです。
その構造がこちらになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1714784983688-ei7W9npUTX.png?width=800)
アメリカでは「Diverging Diamond Interchange(DDI)」と呼ばれているもので、交差点内で、上下線の車線が交差して逆側に移っているのが特徴。
くるまのニュースでは
例えるなら、指と指に輪ゴムを通して、もう一方の手で、真ん中でゴムの左右を入れ替えたような、”複合8の字” のといった形状となっています。
と説明してくれていますが、イメージがついたでしょうか?
この新構造により、信号機は従来「直進が青 → 右折矢印 → 交差ランプ側が青」の3サイクルだったのですが
「直進北行き青 → 直進南行き青」
という2サイクルでOKに。
(交差ランプ側信号は適切に連動する)
ランプ進入時に
「なかなか右折信号にならず、右折信号になったと思ったらすぐ消え、数台しか曲がれない」
という困った渋滞要因も、解決されるというわけです。
文字通り「逆転の発想」ともいえる「反転交差点」について、先月報道があったのですが、その際、ネット上では様々な反響が集まっています。
「環八から東名に右折進入する部分には使えそう」
「新木場とかで要るやつじゃん」
「信号2回で一周するのはありがたいな」
「不幸な右直事故をなくすために、精神論に頼るのではなく、このように技術に頼る方向に舵を切るのは素晴らしいと思います」
ということで早期実装を期待したいですね😊
新発想の “彩る美容液”
続いては「美容」に関する事例です。
資生堂が、新たなベースメイクカテゴリーとして「ファンデ美容液」を提唱。
従来の美容液ファンデーションは
ファンデーションに美容液成分を加える
という発想でしたが、この「ファンデ美容液」は
美容液の中にファンデーション成分を閉じ込める
という逆転発想から生まれた商品なのです。
〈WWD JAPAN / 2024年4月2日〉
資生堂ジャパン マーケティングリレーション本部 本部長の北原規稚子さんは
「ファンデーションに美容液効果を期待するユーザーが増加し、美容液発想のファンデーション市場が活性化している。このことから消費者のさらなるニーズに応えるため、メイクとスキンケアの境界を越える新カテゴリー "ファンデ美容液" を開発した」
とコメント。
ファンデ美容液は、「つけた瞬間からずっと美容液が肌に触れ続ける」というベネフィットを提供。
「SHISEIDO エッセンス スキングロウ ファンデーション」
「マキアージュ ドラマティックエッセンスリキッド」
の2品が、このベネフィットを体現しています。
昨年のリリース以来、反響があり、エッセンス スキングロウ ファンデーションについては、発売直後からSNS上で大きな話題に。
同商品が売れ筋になったことで、同ブランドのベースメイク売り上げは同期間比で3倍増になったそうです。
そして、アンバサダーに新進気鋭の俳優、河合優実さんを起用し、4月2日よりキャンペーン特設WEBサイトや店頭などでコミュニケーションを展開。
ファンデ美容液は、今後ますます「逆転」から「正転」に変わっていくでしょう。
メニュー注文の「手順」を逆転
最後は食に関する事例です。
筑波大学発ベンチャーの「Palames」は、飲食店検索サービス「dokoiko(どこいこ)」を開発したのですが
このサービスのポイントは、「検索の手順」。
まず店を探した後にメニューを確認する「食べログ」など従来の手法とは「逆」で、同サービスは
食べたいものから店を探す
という流れになっています。
〈日本経済新聞 / 2024年2月29日〉
つまり、「逆引き検索」。
気になるメニューをタップすると価格が表示され
さらにタップすると、店の場所や営業時間、他のメニューなど詳細情報が分かる仕組みになっています。
熊谷充弘・最高経営責任者(CEO)は
「店の名前やジャンルといった情報に不慣れな地方出身者には使いにくい」
と、この手順にした理由をお話しされております。
逆引き検索だけではなく、店の混雑状況や料理が間もなく売り切れるといった在庫状況も分かるという嬉しい点も。
ただ、考えてみると、SNS検索ではメニューから検索するパターンは増えているので、逆引き検索は時代にまさに合致したカタチとも言えるでしょう😊
〜というように、世の中、次々と様々な「逆転の発想」が生まれています。
私も柔軟な視点と発想で、マーケターとしての貢献につなげていきたいと思います。
ちなみに、「失敗」した時こそ、逆転の発想を試すチャンスかもしれません。
冒頭に続き、もう1つ雑学をご紹介しますと、豚骨ラーメンも
立ち話による煮込み過ぎという失敗
から生まれたそうですよ〜
仕事は上手くいかなかことの連続なので、逆にいえばチャンスの連続とも捉えられるので、なるべく前向きに発想できると良いですね。
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
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