![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144728577/rectangle_large_type_2_09f1e7d2f5356395d450d39a564bbd21.jpeg?width=1200)
影響力の “NEW TYPE”
column vol.1227
最近は経営者が広報の一環としてSNSを活用することはもちろんのこと、社内インフルエンサーを育てたりと、ビジネスの現場では「影響力」を持ち、活かす企業が増えています。
そんな中、新たな進化系とも呼べる新しいカタチも散見されますので、今日はそうした変わり種の事例をご紹介したいと思います。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ😊
インフルエンサーから正社員に
まずはアパレル業界の事例から。
よく自身のセンスを活かし、店員からインフルエンサーとして独立する方がいらっしゃいますが、その逆パターンに注目してみました。
つまり、インフルエンサーから正社員になるという話です。
例えば、インスタグラムで約21万人のフォロワーを抱えるインフルエンサー、加藤愛里さんは愛知県のアパレル企業「シライ」に正社員として入社。
2021年には「ティーナ:ジョジュン」を立ち上げ、クリエイティブディレクター&デザイナーを務めています。
〈WWD JAPAN / 2024年6月13日〉
現在は、ルミネエスト新宿やルクア大阪など全国に5店舗展開。
若者に人気のブランドになっております。
その立役者ではある加藤さんは、なぜインフルエンサーからアパレル正社員になったのでしょうか?
その理由をこのように語っていらっしゃいます。
小学生の時からずっと自分でファッションブランドをやりたい、ブランドをやるならブランド名は「ティーナ」にしたい、とずっと家族に言っていたのを覚えています。デザイナーになるっていう夢以外、考えたことがなくて。
つまり、もともとアパレルブランドで活躍することを目指していたということです。
その過程で自分は職人気質ではなく、アイデアを考えプロデュースしていく方が向いていると思い
服飾学校には行かず、大学ではマーケティングとマネジメントを学んだとのこと。
自分のブランドを立ち上げた時のために「まずはファンをつくろう」と学生時代にSNSを始めたそうです。
ですから、インフルエンサーには結果としてなったという感じでしょう。
ただ、そうした活動がブランドづくり、発信力につながっている。
考えてみると、当社でもSNSの活動実績を武器にクリエイターになろうと採用試験を受ける志望者が増えています。
これからはどの業界でも、影響力をつけて就職するというパターンが増えていくでしょう。
“生徒型”インフルエンサー
続いてはインフルエンサーの在り方に多様性をもたらす事例をご紹介させていただきます。
インフルエンサーとは、その名の通り「影響力のある人」。
noteでも自分の知識やノウハウを教える方が多く、いわば「先生」です。
一方、フォロワーに教えをこう「生徒型のインフルエンサー」もいらっしゃいます。
そのお一人が「中居釣具店」三代目店主の山田希望さんです。
〈FNNプライムオンライン / 2024年6月16日〉
山田さんは以前、キャバクラで働いていたそうですが、コロナ禍で仕事がなくなってしまいます。
そんな中、実家の釣具店の初代店主であるお祖父さんが店の経営を記した本を読んで一念発起。
お店を二代目のお母さんから引き継ぐことにしたのです。
しかし、最初は釣りもしない魚も触れない、虫も触れない、何の知識もない状態…
そこで、SNSの投稿に “#キャバ嬢が継いでみた” のハッシュタグをつくり
「釣具屋継ぎました。継いだけど何にも分からないので教えてください」
と発信。
すると、多くのユーザーさんから釣りや釣具のことを教えてもらえたそうです。
ちなみにSNSでの名前は、魚釣りに欠かせない道具の1つ「毛針」をつくっているお店ということにちなんで「毛針ちゃん」。
Twitterを開始すると、今では2700人以上のインフルエンサーになりました。
そして、インスタやYouTubeなども駆使し、PRを続けているのです。
さらに今では、飲食店の経験を活かし、釣り談義ができる「中居釣具店 川反店」を開始。
活動を広げています。
教えてもらいながら人が集まり、いつかは人気者になっている。
そうした新しいカタチのインフルエンサー像を確立しているのです。
影響力を起点に「ビジネス力」を磨く
生徒型ということでいえば、もう1つ興味深いと思った事例があります。
今の時代はプロスポーツ選手もビジネス力が求められていますが、設立2年でリーグワン参入を果たした福岡県のうきは市にあるラグビークラブ「ルリーロ福岡」は、その究極のカタチかもしれません。
なぜなら、これ以上ないカタチでビジネスを学べるチームだからです。
〈JBpress / 2024年6月21日〉
リーグワンは国内のトップリーグ。
大都市圏の大企業を母体とするチームが居並ぶ中、ルリーロ福岡はそうした後ろ盾がない中で戦っています。
同チームの主な収益は
(1)パートナー(スポンサー)企業からの協賛やクラウドファンディングでの売り上げ(約2500万円)
(2)うきは市を通じた企業版ふるさと納税(約2500万円)
(3)事業売り上げ(約3000万円)
となります。
このチームの面白いところは、徹底して選手にもビジネスパーソンとしての成長を求めていること。
選手への固定給が存在せず、彼らは2つの収入源からお金を稼いでいます。
1つは「地元企業からの給与」。
各選手は地元の企業へ就職し、働いています。
そして、もう1つは「個人スポンサー制度」。
ファンや企業はアプリや公式HPから、選手個人のスポンサーになることができるのです。
そしてスポンサーになった暁には、スポンサー名が選手のプロフィールページに記載されたり、ユニフォームにプリントされるなどの喜びが。
選手側も個人スポンサー料は100%貰えるとのことで、がんばって自分を売り込むモチベーションにつながっています。
もちろん、ラグビーで良いプレーをすることが第一ですが、ファンサービスやSNS発信を工夫するきっかけとなる。
そうして得た人気を活かし、地元の企業との付き合いの中でビジネスを磨いていくわけです。
トップリーグで活躍する夢を叶えつつ、セカンドキャリアにつなげる。
これぞ新たな二刀流ではないでしょうか?
〜ということで、本日は【影響力の “NEW TYPE”】と題して新たなインフルエンサー像をご紹介させていただきました😊
こうした事例をマーケティングのヒントとしながら、日々の業務に活かしていきたいと思います。
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?