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魅力的な “書き手” であるために

column vol.930

土日が終日仕事だったので、2日間noteをお休みさせていただきましたが、本日から元気に再開したいと思います!

私は、生来の怠け者で、ルーティーンが崩れると大崩れしやすいタイプなので、ブランクが空くたびにドキドキするのですが…、今回も執筆に気持ちが向けられて良かったと思っております…(笑)

やっぱり書くことは好き。

とうことで、本日は「書くこと」について考えたいと思います。

そもそも、自分自身がどんな書き手を魅力的に思うのか、どんな書き手であることを目指しているのか。

そんな話です。

私が惹かれる書き手のとても良いケーススタディがあったので、まずはそちらの記事を共有させていただきます。

「素人っぽさ」が人を惹きつける理由

それは東洋経済オンライン【広告やビジネスに「素人っぽさ」が欠かせないワケ】という記事にあります。

〈東洋経済オンライン / 2023年2月16日〉

アメリカのコスメブランド「ベアミネラル」の創立者兼CEO、レズリー・ブロジェットさんが、ニューヨーク・タイムズに出稿した全面広告についての話なのですが、この広告は日本の広告業界でも話題になりました。

プロのコピーライターを起用せず、ブロジェットさん自らが書いた広告文なのですが、とてもユーモアに富んでおり、親近感の湧く内容でした。

広告の専門家は、みんな長文の広告なんか読まないと言います。

という言葉から始まる文章。

そして

「私たちは、注目を集めるためにシャンデリアにぶら下がるようなタイプではありません」
「セレブを雇って宣伝してもらうこともありません」
「私たちはベアミネラルの商品を愛していますが、それ以上にお客さまを愛しています」

といった正直で等身大の言葉が続きます。

そして終盤は

「この長文の手紙を読んでくださり、ありがとうございました。私の夫は、これは最後まで読んでもらえないだろう、なんて言っていたんですよ(広告代理店の担当者でもないのに)」

というユーモアたっぷりの文章で人柄を感じさせます

そして極め付けに、こんなラストで締め括っております。

「もしサンフランシスコにいらっしゃることがあれば、ぜひコーヒーでも飲みながらお話ししましょう。冗談ではありませんよ」

この広告が出稿されたのは2009年

つまり、リーマンショックで経済が低迷した時期だったのですが、ブロジェットさんの親しみやすい言葉の数々は、多くの人々の緊張を解き賞賛を集めたのです。

文章にその人の「人格」が表れているか?

もちろん、書くことを生業にしているライターの方が少し違うかもしれませんが、noterのように一般的に自己表現として文章を書く方々ということに限定して言えば、文章とはその良し悪しよりもまず「自分の人格(キャラクター)そのものを出せるか」が大事だと思っています。

例えば、私の記事を読んだ方で

A:池は面白い人そう
B:池はマジメそう

どちらだと思いますか?と聞いた場合、大抵の方が「B」を選ぶと思います。

本音を言えば、マジメな人である(と思われる)よりも面白い人と思われたいのですが、40年以上生きているとユーモアセンスはないことが分かります。

で、あれば「マジメな自分が一番興味深い記事を書いたとしたら」という視点で考えた方が良いわけです。

例えるならばイワシはマグロにはなれません

でも、マグロよりもイワシの方が好きな人もいますし、そこを見極め、フォーカスするのがマーケティングでいう「ターゲッティング」です。

その上でイワシでしか味わえない料理、つまりコンテンツを考えていく。

他の誰かになろうとしたら、誰かのコピーにしかなれませんが、ありのままの自分であれば唯一無二でいれます。

やはり、書き手が自分のパーソナリティを肯定できているかは、魅力的な書き手の基本だと感じます。

恐らく、ブロジェットさんスティーブ・ジョブズになりきって広告文を書いていたら全米から賞賛されなかったでしょう。

文章の良し悪しで重視していること

まずは自分のパーソナリティに肯定した上で、文章テクニックの話に移りたいと思います。

とはいえ、文章の上手さでいえば、私よりも優れているnoterさんは多いので、正直偉そうなことは言えません(笑)

それを前提として、自分が普段大事にしている2つのことがあります。

1つ目は「簡潔であること」

日常でも話が長い人は避けられる傾向にあるのと同じで…(汗)、それは…読み書きでも通ずるところがあると思います。

一方で、短ければ良いということでもないような気がしています。

同じ情報量であっても、短く見える工夫はあるからです。

例えば、マーケティングについて解説した場合


マーケティングとは、アメリカ合衆国の経営学者(マーケティング論)で、学位はPh.D.(マサチューセッツ工科大学)、そして、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院SCジョンソン特別教授で、私も大学生から社会人3年目まで相当勉強して影響を受けたフィリップ・コトラーは、「マーケティングの役割とは、絶えず変化する人々のニーズを収益機会に転化することだ」などと言っているのですが、営業(直接販売)することなく商品が売れる仕組みをつくることです。

と一行の中に情報を詰め込むと非常に読みにくいわけです。

それよりも、


マーケティングとは、営業(直接販売)することなく商品が売れる仕組みをつくること。

マーケティングの大家、フィリップ・コトラーは「マーケティングの役割とは、絶えず変化する人々のニーズを収益機会に転化することだ」という言葉を残しています。
ちなみに、コトラーはアメリカ合衆国の経営学者(マーケティング論)で、学位はPh.D.(マサチューセッツ工科大学)、そして、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院SCジョンソン特別教授です。
私も大学生から社会人3年目まで彼の本を読んで、相当影響を受けました。

とすると、同じ情報量でもグッと読みやすくなります。

長く見せない工夫で必要なことは

①ワンセンテンスをなるべく短くすること
②情報の優先順位をつけること

の2つだと思っています。

①に比べて②は情報を分解することで、一文が短くなっています。

そして、4センテンスある中で優先順位の高い順で書くことで、仮に途中で文章を読むことを止めてしまう人がいた場合でも、伝えたい順に文章を組み立ておけば、伝えたいことは伝わりやすくなります

さらに、情報を分解しておけば、他の文章とのバランスを見て、「マーケティングとは、営業(直接販売)することなく商品が売れる仕組みをつくること」と話を限定することもできるのです。

いずれにせよ、いかに「話を長く感じさせない」ようにするかが肝要かと思います。

誰か「一人に語りかける」ように書く

文章テクニックのもう1つは、「誰か一人に語りかける」ように書くということです。

マーケティングでも、ターゲットを決めて広告を打ちますが、ペルソナ(典型的な顧客像)を明確にすることが大事になります。

私の理想は深夜ラジオのような語り口。

「私だけに語りかけてくれている」という印象を持ってもらえることを目指します。

この考え方の好事例は幻冬舎ゴールドオンライン【「たった1人の心」に語りかける「小さな会社のホームページ」が数多くの人を惹きつけてやまないワケ】という記事に書かれているので、こちらも読んでいただけると幸いです。

〈幻冬舎 GOLD ONLINE / 2023年2月15日〉

大切なポイントは「お客様を詳細にイメージする」こと。年齢、性別、肩書だけでなく、心の中までイメージしましょう。「どんな悩みを解決してほしいのか?」「お客様の理想的な状態は?」などです。お客様応対をしているとき、相手の気持ちを察しつつ話しているはずです。

記事にはこのような話が書かれていますが、自分の記事に対して「この記事を読みたい人は、どんな人だろう?」と想像することが大切なのです。

書くことは「日常の延長」である

結局のところ、書くこととは特別なことではなく、日常のさまざまな場面と通ずるものがあると思います。

例えば、書くこと「プレゼントを贈ること」イコールで考えてみるとか。

そうすると、書くことの真髄が見えてくるような気がしています。

ということで、本日は「書くこと」をテーマにこれまでの執筆活動の棚卸しをさせていただきました。

また、 noteを書いているうちに全然意見が変わるかもしれませんので、その程度で受け止めていただけると幸いです(笑)

ちなみに、noteといえばITmediaの中でnoteの新機能「AIアシスタント(β)」体験記事がアップされていました。

〈AI+ITmedia by NEWS / 2023年2月17日〉

こちらの記事を参照していただきながら、noteの新時代をシミュレーションしてくださると良いかと思います。

ということで本日は以上となります。

今後もなるべく毎日投稿を目指していますので、改めてよろしくお願いいたします!

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