kawaiiマーケティング
column vol.1306
国内のみならず、海外でも人気のポケモンですが、今月「可愛いポケモンランキング2024」が発表されました。
〈アルテマ / 2024年10月4日〉
3位は「トゲピー」、2位は「シェイミ」、そして輝く1位は「イーブイ」でした。
ポケモンのみならず、「kawaii(可愛い)」は世界共通語となっている今日この頃ですが、企業や地域のマーケティングに活かされている事例が多く見られている。
〜ということで、本日はそんな事例をフューチャーしたいと思います😊
「中高年好き」を「若者も好き」に
今、歴史好きの若者の心を掴んでいる地方企業があります。
それが、小川新聞店です。
〈繊研新聞 / 2024年10月2日〉
こちらの会社、もともとは新聞の戸別配達を行っているのですが、10年前、あることがきっかけで可愛い歴史グッズを製造・販売することになります。
そのきっかけとは、NHKの大河ドラマ『軍師官兵衛』です。
当時は大河効果で観光客は増えたのですが、観光グッズがないという状況でした。
そこで、「観光グッズを何か作れないか」と垂井町観光協会の理事の1人だった同社の小川一仁社長に相談が持ち掛けられることに。
本業とは異なる話だったのですが、ちょうどこの時期はオンラインゲーム『刀剣乱舞』が流行り出したタイミング。
若い女性が歴史に興味を持ち始めた頃でもあったわけですが、小川社長曰く、当時の歴史グッズは
と思い、これはチャンスと感じたそうです。
すると、家紋と色を選べるヘッドホンがSNSでバズりヒット商品に。
徳川家や織田信長など、推しの武将の家紋を好きな色で身に着けられることが歴史好きの人に刺さったとのこと。
販売開始と同時に1000個の注文が入り、製造に追われる日々。
小川社長のマーケットを見る目は確かだったわけです😊
戦国時代の茶釜として有名な「平蜘蛛」の実物大ぬいぐるみシリーズもバズった商品の一つ。
小川社長はこの商品の人気についても
と、その背景を推測しています。
現在注力しているのは、東海地方を中心に史跡を紹介するユーチューブチャンネル「レキトビラ」。
現在、チャンネル登録者数は1万6000人以上と、ジワジワと人気が出てきています。
kawaiiの力で地域全体を活性化させる。
そんな好事例の1つなのではないでしょうか。
kawaiiの力で親近感アップ
地域活性ということでいえば、私の実家がある鎌倉でも今年の夏、kawaii取り組みがありました。
仕掛けたのは「江ノ電」。
鎌倉から藤沢まで海岸沿いを走るローカル電車なのですが、オーストラリアで誕生したサーフブランド「ビラボン(BILLABONG)」とコラボしてユニフォームをつくったのです。
〈FASHIONSNAP.COM / 2024年8月21日〉
同店は2002年に、湘南に国内1号店をオープンしたので、20年以上の地元仲間。
そんな両者が組んでつくったユニフォームの1つが、こちらです。
どうでしょうか?
ほっこり、可愛いですねー
ちなみにアロハタイプもあり、乗客に親近感を与えるユニフォームではないでしょうか。
そのほか、8月29日から10月15日まで鎌倉高校前駅では、駅名看板やベンチなどを、駅員や売店スタッフと同様の総柄デザインで装飾。
鎌倉駅、七里ヶ浜駅、江ノ島駅では8月31日から10月15日の期間、各駅でスタンプを集めると同コラボのオリジナルドリンクホルダーがもらえるスタンプラリーも開催しました。
もともと江ノ電は、「移動のコンテンツ化」を掲げ、湘南・鎌倉エリアの利用客にとって「移動すること」自体が楽しくなるような取り組みを行っています。
今回のコラボも、同じ湘南エリアに拠点を持つ両者がタッグを組み、移動時間を盛り上げたわけです。
鉄道という社会インフラを起点に地域が1つになる。
そうした事例のヒントになるでしょう。
あのお菓子がついに「映画化」
「kawaii+グッズ開発」ということで今、勢いに乗っている企業といえば、やはり「ギンビス」ではないでしょうか?
同社の名前を知らない方も、『たべっ子どうぶつ』と聞けば、お馴染みですね😊
同社が若者に注目されているというのは、以前もご紹介いたしましたが
可愛いグッズ販売に続き、何と!アニメ映画化が決定…(驚)
2025年5月1日に公開される予定なのです。
〈ORICON NEWS / 2024年8月10日〉
監督は長編アニメーション映画『放課後ミッドナイターズ』の竹清仁さん。
脚本には『吉祥寺ルーザーズ』『劇場版パタリロ!』『行け!男子高校演劇部』ほか、俳優としても話題作への出演が絶えない池田テツヒロさんが務めます。
今回の映像化について、企画・プロデュースを行っているTBSテレビの須藤孝太郎さんは
と、その意義を熱く語っていらっしゃいます。
もしかしたら、1つのお菓子から、アンパンマンのような世界に広がる国民的アニメが生まれるかもしれない。
…それは、ちょっと壮大過ぎる話かもしれませんが、たべっ子どうぶつの今後の展開に期待したいところです。
いずれにせよ、今回の3つの事例から、kawaiiの力を改めてヒシヒシと感じました。
私も少しでも可愛げのあるおじさんに成長していきたいと思います🫡
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!