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運を引き寄せる「界隈のデザイン」

column vol.1134

昨夜は、とある大手保険会社で働くKさんと会食しました。

Kさんは何万人もの営業さんがしのぎを削る会社の中で販売実績が抜群で、後輩からも「憧れの営業さん」と崇められているような方。

年に数回、飲みに行くたびに刺激をいただいているのですが、お開きの際、Kさんが気になる一言をつぶやいたのです。

あ〜〜、今日は久しぶりに4時間も話しちゃいましたよ〜

日々たくさんの人たちと会っている方なので、「他の方とは、もっと短い時間で終わるのですか?」と聞くと、Kさんはそもそも飲みにはいかないそうです。

会うのは日中、ランチお茶をする。

その理由は「だいたい1時間ぐらいで話が終わる」からとのこと。

さまざまな人と会い、そこそこ手短に話を切り上げる。

夜の飲み会は話が長くなり、時間も必要になるので「タイパ(タイムパフォーマンス)が悪い」と仰るのです。

だから、夜の時間は教養を磨くことに時間をあてているそうで、夜の学習を昼の交流に活かし、成長の好循環を生み出しているとのこと。

この話を聞いて、「界隈性デザイン」という言葉が頭に浮かびました。


生涯学習と並んで大切な「界隈性」

「界隈性デザイン」とは、平たく言うと「交流関係」ということです。

界隈とは「近辺」という意味なので、例えば「渋谷界隈」「渋谷近辺」ということになります。

界隈性デザインは自分の交流関係を豊かにしていきましょうという考え。

〈現代ビジネス / 2023年10月14日〉

例えば、「社内のメンバーと愚痴を言い合う会」「異業種交流会」では得られるものが、それぞれ違いますよね?

社内外問わず、自分の交流関係組み合わせ比率思考する、いわゆる「界隈性のポートフォリオ」戦略的な視点でデザインしていくことを目的としています。

こうした考えは、ビジネスパーソンが生涯活躍していく上で、生涯学習ともに大切になります。

例えば、異業種に転職しようと考えている人は、必要なスキルをリスキリングして行くことと同時に、その業界の人脈を広げていく方が、活躍しやすい環境をつくれる

もっといえば、スキルだけ磨いていっても、あまりキャリアに変化が生まれない可能性もあります。

世界初の界隈性デザインの入門書『それでも今の居場所でいいですか?』の著者で、元カメラマン、元電通マン、そして現役の商社マンという異色のキャリアを持つ蓮村俊彰さんも、現代ビジネスの記事の中で、このように仰っています。

私たちは仕事への不満や人生の不足に対し、資格の勉強やスキルの取得といった自己研鑽・啓発という方向に傾倒しがちだからです。しかし、自分を磨き続けても中々満足できない可能性があります。何故なら、問題はあなた自身ではなく、あなたとあなた界隈のフィッティングにあるからです。

学び直しとともに、交流関係も「つくり直し」が必要な部分もある。

より良く生きるための「界隈性デザイン」がポイントですね。

界隈性の可能性を広げる「教養」

Kさんは、夜は「教養を磨く」ことに時間を割いているとお話ししましたが、ここにも重要なヒントがあります。

脳科学者の茂木健一郎さんは、かつて医学者の養老孟司さんにこのような言葉をいただいたそうです。

茂木くん、教養とはね、他人の心が分かるということなんだよ。

そして、茂木さんは養老先生のお考えを受けて、このように結論づけます。

相手の感情を推し量るためには、自分が過去に学んだこと、体験したこと、それら全ての知識や経験を動員して考え抜く訓練が必要なのです。これには抽象的で類推的な思考訓練をすることが求められるわけですが、そのためには教養を身につけるのがもっとも手っ取り早いと言えます。

芸術、哲学、文学、心理学、人間を知るための素養を身につける。

そうすることで、さまざまな人たちと交流することが可能になります。

よく「気の合わない人」とも付き合った方が運が良くなると言われますね。

これは社内の交流で考えても、仲良しな人たちとだけ付き合うのと、全方位的に付き合うのでは、得られる有益な情報の量が変わります

また、さまざまなチャンスの種を得られることにもつながります。

何より、多様な価値観を取り入れることで、自分の視点や思考も磨かれていく

リーダーシップを発揮しないといけない人は、特に多様性を取り込むことは大切になるでしょう。

さまざまな分野への興味が可能性を広げる

もちろん、人間を知るための教養だけではなく、さまざまな分野に興味を持って学ぶことも豊かな界隈性をデザインする上でポイントになります。

ビジネスにおいても、異業種の事例から得られるヒントは多いはずです。

よく「教養のための株式投資」という言葉を耳にしますが、株式を購入する上でファンダメンタルズ分析することで、さまざまな業界・企業を知ることになります。

また、「歴史」「科学」「文学」などなど、興味の対象を広げることで、広がる交友関係もあるでしょう。

教養は界隈性デザインを育む上での土壌になる。

土壌を改良することによって、育つ作物の質が変わるように、交流のポートフォリオも豊かなものになっていくでしょう。

そう考えると、note「教養×界隈性デザイン」を磨く上での良質なプラットフォームだと改めて思います。

ここには、まだ多くの人たちには知られていない偉人・賢人が数多くいるからです。

さまざまな方々とつながるたびに

「へぇ〜こんなこと知らなかった」
「こんな世界もあるんだ〜」
「…良いこと言うなぁ…(ちょっぴり悔しい…)」

などなど、多彩(才)な刺激をいただけている。

いやはや、毎日が感謝です😊

ということで、Kさんとの会話をきっかけに界隈性デザイン(そのための教養)を磨くことの大切さを思い出しました。

ちなみに、Kさんは私と昼に会おうとはしないけど、…夜会うのは年数回

私はKさんにとって、「まとめ買いタイプ」なのかもしれません(笑)

まぁまぁ、「会おうとしてくださる」だけでありがたいと思い、今後もお付き合いを続けていきたいと思います〜

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

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