採用は “多様性” に向かう
column vol.1206
先日、【会社を辞めたいと思ったら】という記事で、若者の早期離職についてお話ししましたが、
そうした問題に直面し、現在リクルート真っ只中という企業も多いのではないでしょうか…?
…ということで、本日は「採用」について語りたいと思います😌
ちなみに、皆さんが採用担当者なら、どんな人財を仲間に迎えたいですか?
恐らく、希望する人物像に
を挙げる方は少なくないのではないでしょうか?
一方で、その答えに「待った!」をかける方がいらっしゃいます。
その方とは、北の達人コーポレーション社長、木下勝寿さんです。
〈PRESIDENT Online / 2024年5月9日〉
その心は一体何なのか?
そして、そのお考えに即した採用のカタチについて、本日はお届けして参ります。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ😊
明るい人よりも採用したい人
木下さんは言わずもがな北の達人コーポレーションを設立10年で上場させ、16年以降の4年間で売り上げを約5倍、営業利益を約7倍になるまで急成長させた、まさに敏腕経営者です。
そんな木下さんが「明るい人」ではなく、どんなタイプの人を採用したいのでしょうか?
その答えをご本人の言葉を拝借させていただきます。
この言葉でピンと来た方もいらっしゃると思いますが、そうでない方もいらっしゃるでしょうから、もう少し木下さんのお言葉をお借りいたします。
「いやいや、明るい人はどんな部署でも職場を明るくしてくれるじゃないか!」というご意見もあるでしょう。
ということで、明るい人が良いかそうでもないか問題は一旦置いておいて
個人的に思うのは、「明るい人」というのは確かに抽象的です。
採用担当者にとっての主観での判断になりやすく、ある人からすれば「明る過ぎてうるさい」と感じるかもしれませんし、別の人からすれば「足りない」と思うかもしれない。
私が木下さんから学びたいのは、「ふさわしい人」を採用するために自社の業務特性を明らかにし、最適な基準を設けているところです。
いろいろな会社の採用事例を聞いていくと、意外とここを明確化しないまま「人物重視」の採用に走ってしまう傾向にあるのかなと感じています。
(…当社もここは気をつけたいところです…)
仮に「明るい人」という条件が譲れないとしたら、「明るい人に何を期待したいのか?」「明るい人でないとならぬ理由は何なのか?」など、その意図を明確にした方が良いかもしれませんね。
内向的な人の凄い力
ちなみに「明るい人」に近い言葉として「外交的な人」という表現がありますよね。
やはり、「内向的な人」よりも「外交的な人」の方が分がありそうですが、最近では「内向的な人」にもスポットライトが当たりつつあります。
そもそも、イーロン・マスクさんやビルゲイツさんは内向型ということは有名な話です。
〈Rakuten Infoseek News / 2024年3月15日〉
内向型の優れた点の1つに「集中力」があります。
脳の網様体賦活系の働きの違いにより、自分の内側に意識を集中させることが得意なようです。
ちなみに、ビル・ゲイツさんはそれを「ディープワーク」と表現しています。
これは、注意力が散漫することなく集中し、脳が潜在能力をフル稼働させている状態。
新たな価値を生み、スキルを向上させ、容易に真似ることができない競争力を生み出す源泉になると言われているのです。
今回は外交型と内向型という観点に絞っていますが、人それぞれ違う特性を持っていて、そのどれにも価値がある。
その価値をいかに顕在化させ、生かしていくかが経営と言えるでしょう。
実際、多様性を内包した組織の方が生存確率が高いというのは、よく知られている話です。
つまり、採用担当者や経営者は、いかに「好きなタイプの人」「自分に合いそうな人」から離れることが肝要でしょう。
もちろん、経営者の中で「自分一人がいれば大丈夫!」「とにかく気が合う人とだけ仕事したい!」という方もいるはずで、それも1つの選択だと思います。
ちなみに、木下さんは敏腕経営者ですが
と考えていらっしゃいます。
つまり、集合知を組織の中で生もうとされているわけです。
ですから、組織全体の力を掛け合わせて会社を発展したいという方は、やはり適材適所の採用を突き詰めていく方が賢明と言えるでしょう😊
約70の「適材適所」採用へ
ちなみに、適材適所といえば、NECが新卒 “ジョブマッチング採用” の決定をしたことは、今年を代表するトピックスの1つです。
〈HRpro / 2024年4月3日〉
同社では、「2025中期経営計画」の実現を目指し、多様な人材が活躍する企業への変革に注力しています。
報酬体系の見直しやDX人材の強化、NECグループ内での人材流動化などジョブ型人材マネジメントに向けた変革を推進し、社員と会社の双方で「選び・選ばれる」関係を構築。
そして、変化に柔軟かつ迅速に対応できる人・組織をつくり、グローバルでの事業成長の実現に向け取り組んでいくとのこと。
この一環として同社は
から構成するジョブマッチング採用について、2024年度の新卒採用から導入しているのです。
ちなみに、2025年度の新卒採用では、「部門×職種別採用」について約70のジョブディスクリプションがあるそうですよ。
そして、計画数700名のうち約7割について、この「部門×職種別採用」を行う予定とのこと。
さらに、人材の獲得競争力を高めるための施策として、インターンシップの取り組みを強化していきます。
職種別/部門別に学生を受け入れる「職場受け入れ型インターンシップ」や、長期実践型「研究インターンシップ」の内容を拡充。
2023年度のインターンシップは過去最多の約950名の参加となり、今後もインターンシップの参加者による応募の増加を見据え、2024年度は来月にテーマや実施内容などを公開予定とのことです。
…当社のような数十人規模の中小企業とは縁遠い話ですが…、私の理想とする組織は、【「一芸一能」を磨く】という記事でも示させていただいた通り
『サイボーグ009』のように、それぞれの特殊能力(素晴らしい特性)を持ったメンバーが集まり、お互いを活かし合う組織。
そうした会社になれるように、社員を肯定し、成長する機会を提供していきたいと思っています。
そして今回の記事が採用を考えていらっしゃる(担当される)方の何か参考になれば幸いです🙇🏻
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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