渋谷はますます「起業の街」へ
column vol.789
昨日、渋谷に12月にオープンするサウナ施設「渋谷SAUNAS」について触れましたが
この街には、さまざまな新しいトピックスが溢れています。
当社代表の谷口正和は、この渋谷の時流の渦に身を置くため、創業以来40年間、オフィスを他の街に移転せずに歩んできました。
特に最近では「起業」におけるトピックスを多く目にします。
本日は「渋谷のスタートアップ」をテーマに、最新事例についてご紹介したいと思います。
若者に光を!「Z世代社長week」
まずは私の専門分野である小売業についてのトピックです。
ネットショップ作成サービス「ベイス」を運営するベイスは、渋谷モディが運営しているリアル店舗出店スペース「シブヤベイス」で、期間限定店「Z世代社長week」を開催( 2022年8月25日~8月31日 )。
Z世代のショップオーナーの実店舗運営をサポートする初めての取り組みを行いました。
〈繊研新聞 / 2022年9月20日〉
ベイスによると大学生年代のネットショップ開設数は、19年と比較すると約1.8倍に伸長。
コロナ禍の緊急事態宣言を経て余暇が生まれたことが主な理由のようです。
「アルバイトの収入が減り、副業にチャンレジしたかった」
若者の切実な声も聞こえてきます。
「ベイス」は皆さんご存知の通り、スマホ1つで簡単にEC店舗を開設することができます。
モール型とは違い、ネット上に個人店舗を持つことができることも大きな特徴です。
SNSなどを通じた自己発信とファンづくりが得意なZ世代と相性が良いことから、今回の企画を実現したそうです。
ちなみに、今回出店したアパレルブランド「べーバー」のディレクター兼デザイナー、山野邉舜平さん(21)は「服を通して同世代に社会問題を問いかけたい」という思いからブランドを設立。
ブランドロゴ入りのトートバッグなどが人気で、月の売り上げは100万円を超えることもあるそうですが、売上金はブランド拡大の資金やウクライナ支援などの寄付に活用しているそうです。
非常に意識が高く、感心いたしました。
渋谷で広がる「スタートアップの波」
そして、行政もスタートアップに力を入れています。
例えば、渋谷区はインターネット向け決済プラットフォームを構築する「Stripe」と組み、スタートアップ支援プログラムを行っています。
〈JIJI.com / 2022年9月28日〉
二者は、スタートアップ支援を目的とした協力・連携を行う協定を締結。
実施するプログラムの一環として、国内外のスタートアップビジネスを誘致し、ビジネスの立ち上げや成長を支援するコンシェルジュサービス「SHIBUYA STARTUP SUPPORT」を通じて、日本のスタートアップ市場のさらなる活性化に寄与するため包括的なサポートを提供していくそうです。
海外の企業については、ビザ取得・登記などの手続き支援を提供することで誘致の促進に繋げています。
今回の協定では、Stripeが提供するスタートアップへの「メンタリング・事業開発」や、事業成長を支援する「ビジネスサポート」、スタートアップ企業に対する技術トレーニングやエンジニアへの技術相談といった「テクニカルサポート」を提供。
詳しくは以下の通りです。
●ビジネスサポート
●Stripe 社員によるメンタリングの提供
●スタートアップを育成するアクセラレータープログラムを通じた事業開発支援
●スタートアップ創業者向けプログラムの提供
●事業成長およびグローバル展開のサポート
●技術サポート
●技術トレーニングやエンジニアとのワークショップの開催
●エンジニアへの技術相談機会の提供
また、いち早くビジネスを成長することを支援できるよう、同社の製品を特別価格で利用できるそうですよ。
渋谷からまた新しい可能性が生まれていきそうです。
渋谷駅が「心躍る玄関口」へ
そして、「渋谷区×スタートアップ」といえば、他にも興味深いプロジェクトがあります。
その1つが、渋谷区と、民間企業の産官連携でスタートアップをサポートするコンソーシアム「Shibuya Startup Deck(SSD)」が手がけるパブリックアートプロジェクト「ENLIGHTEN(エンライトン)」です。
〈CNET Japan / 2022年9月21日〉
参加するスタートアップの先端技術やイノベーティブなアイデアを活用し、渋谷を訪れる人たちがワクワク、ドキドキする、注目溢れる場所につくり替えてもらうことを目指す同プロジェクト。
今月の21日より参加募集が始まりました。
来年2月から、渋谷マークシティ2階連絡通路の下、渋谷駅のハチ公広場、マークシティをつなぐ横断歩道の柱、工事中の仮囲いの一部などを、スタートアップの技術やアイデアを体現する実験スペースとして解放。
その解放エリアを“心躍る玄関口”にするためのアイデア、技術、実行力などを有するスタートアップを、「環境美化」をテーマに募集しているのです。
私は通勤のたびに目にするこの無機質な光景が、どんな世界に変わるのか非常に楽しみにしております。
ちなみに参加特典としては、柱巻や仮囲いの掲出に必要なメディア費、制作費などの実費(1000万円相当)を主催者が負担。
また、渋谷区後援でのプロジェクト実施、自治体と取り組んだ実証実験としてのPR露出、渋谷区のSNSへの露出などを露出協力として実施するとのこと。
さらに、11月の「Social Innovation Week」でのセミナー(またはパネルディスカッション)など、イベントの登壇機会も提供するそうです。
他にも、全体プロジェクトマネジメント業務を主催者側がサポートすることを始め、各種行政手続き、関係者調整などの業務は主催者側が担当。
今後の展開を見据え、他行政やSSD参加の大企業への紹介も行うそうです。
まさに至れり尽くせり…。
渋谷の街にオフィスがあって良かったと思えるような取り組みが今後も続々と期待できそうです。
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