「マウントフルネス」という選択
column vol.1169
タイトルにある「マウントフルネス」というのは、マウンティングを忌み嫌うのではなく、上手に取り入れて逆に人間関係を良くしていきましょう、という考え方です。
そんな新しいコミュニケーション発想を、マウンティング研究家のマウンティングポリスさんが執筆した『人生が整うマウンティング大全』では教えてくれています。
〈人生が整うマウンティング大全〉
カギとなるのは、マウントリテラシーを身につけること。
今日は、そんな話をしたいと思います。
マウンティングの源泉とは?
マウンティングとは、実に奥ゆかしく、かつ効果的に発動します。
例えば、マウンティングポリスさんは、同窓会のシーンで、このようはやり取りを挙げていらっしゃいます。
そうですね、出張で良いものの「ニューヨーク出張」と書くことで、グローバルに活躍するビジネスパーソンが醸し出ていますね。
〈ABEMA TIMES / 2024年3月2日〉
さらに、同じニューヨークでも
と、自虐ネタを装った「ステルスマウント」という上級テクニックもあるのです。
よく、インスタの写真にパートナーの影を感じさせる「におわせマウンティング」も、ステルス型の一種なのでしょう。
…しかし、そもそも、なぜマウンティングが起こるのでしょうか?
マウンティングポリスさんは、このように解説されております。
つまり、社会性の生き物である人間は群(コミュニティ)の中で、できるだけ優位な立場でいたいと考えてきたわけです。
つまり、誰もが持っているはずの本能ということでしょう。
マウンティングとは「本能」の肯定
それは、比較し合うことは当たり前のこととも言えます。
そのことに対し、Alternative Work Lab局長の石倉秀明さんは
と、結論づけています。
誰しもマウントの種があるなら、それを忌み嫌わず、むしろ上手に活かして人間関係を良くして行こうという「マウントフルネス」の考えについて、少しピンと来ていただけたでしょうか?
石倉さんは、もしマウントをされたら
と思うくらいが丁度良いと教えてくださっています。
こちらは以前、【トップ人財が “競争しない” ワケ】という記事中で、サイゼリヤ元社長の堀埜一成さんが、知識をひけらかすマウントをされた際は
と思いチャンスに変えているという話をさせていただきましたが、そうした考え方に通ずるものがあります。
つまり、マウンティングを利用して、自分を優位に立たせるという知恵。
いわば「マウンティング合気道」と呼べるかもしれません。
「マウンティング合気道」を極める
要するに、マウンティングをされた時に、嫌悪感示さず、良い反応をすることで、自己承認欲求を満たしてあげるわけです。
そうすると、当然、相手はこちらへの好意が高まってくる。
その気持ちが臨界点を超えると、必ず「返報性の原理」が働きます。
つまり、「褒め返したくなる」わけです。
そうなったら、大好きになってもらった上に、称賛も手に入れられるわけです。
一方、自分からマウンティングをしたら、嫌われるかもしれませんし、結果、「あいつ、そんなんじゃなくない?」と判断され、何も得ることができない可能性も高い…
マウンティングについては、ボクシングで喩えると「カウンター狙い」の方が有利なのでしょう。
最近は、「話し上手」よりも「聞き上手」の方が上手くいくということは周知されてきましたが、まさにマウンティングも同じなのではないでしょうか😊
マウントフルネスこそ「人生道」
いずれにせよ、最近思うのですが、そもそもマウンティングとは「無自覚」なことの方が多い気がします。
「よし、アイツよりも優位に立ってやるぞ〜」と思ってマウントする人は少ない気がしていますし、
ただ単純に、自分を少しでも良く見て欲しい(評価して欲しい)気持ちしかないことの方が多いと感じております🤔
ですので、逆に意図的にマウンティングを楽しむ会というものがあっても良いかもしれません。
よく自虐ネタを楽しむ会はあると思います。
お互いの傷を舐め合って励まし合うひとときです(笑)
その逆バージョンで、プチ自慢と褒め合いを楽しむ会。
そして、最後は「やっぱり、自分たちサイコー」と締め括る。
良いのではないでしょうか〜
…まぁ、深く考えれば、さすがに極端な話ではありますが…、認め合う気持ちをもっている人は、相手に心地良さを与えている可能性が高いので、相手を認める心こそ、最大のマウント予防になるような気がしています😊
どちらにせよ、人生の中で「人間関係」は主要なテーマであることは間違いないですし、誰しもマウントの種を持っているならば、そのことと上手に付き合う技術と哲学を磨くことこそ「人生道」。
つまり「人の道」なのではないかと感じています。
個人的には「マウントフルネス」に温かい視線を注ぎたいと思う今日この頃です〜
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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