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推しの種

column vol.1272

あなたの会社推し活されていますか?

…恐らく「はぁぁ…?」と思われるかもしれません…

推し活といえば、アイドルアニメなど、趣味の世界の話というのが一般的な見方だと思います。

一方、マーケティングの世界では、企業応援してくれる「ファン」をいかに増やすかという視点が重要に。

それは「ファンマーケティング」と呼ばれ、例えば「よなよなエール」を販売しているヤッホーブルーイングはその代表格でしょう。

熱烈なファンが多いことで知られております。

では、お客さんがファンになる源とは何なのでしょうか?

今日は「推しの種」を探ってみたいと思います😊


「深み」にハマる

「種」といえば、最近「企業への推し活」大きなヒントになる方がいらっしゃいます。

それは、『マツコの知らない世界』柿ピー研究家として出演し、ブレイクした柿ピー研究家中倉隆道さんです。

中倉さんといえば、NHKのアナウンサーという華やかな職業を投げ打って研究家への道を突き進んだことは有名な話。

〈@DIME / 2024年8月9日〉

そのルーツは6歳の時、真夜中にお父さんの柿ピーをコッソリ食べたことにあるとのこと。

その後、社会人になって大人買いするようになり、推し活の階段を着実に登っていきます。

そして福岡に赴任した時、あることに気づきます。

メーカー地域によって柿の種の形も味も食感も、ピーナッツの配分独自の個性を持っている」

ということに。

知れば知るほど奥深い柿ピーの世界。

中倉さんは、その “深み” にハマり、すっかり柿ピーの虜となったのです。

そしてNHK「柿ピーの番組を作りたい!」と奔走したものの叶わずフリーアナウンサーとなり、柿ピー研究家の道へ

今では、メーカーから相談を受けるほどの専門家となったのです。

この柿の種から見えてくる推しの種は、「奥深さ」ということでしょう。

知的好奇心をくすぐる。

これは、非常に重要なポイントだと思います。

「ギミック」が種に

…とはいえ、知的好奇心というと人によっては「それってウンチクでしょう…、私、そういうのは苦手…」という方もいらっしゃるでしょう。

そこで直感型の方ファンにするための推しの種を1つ挙げたいと思います。

それはインテリアブランドの「LOWYA(ロウヤ)」人気の秘密についてです。

〈kufura / 2024年8月18日〉

ECサイトから人気の出たブランドですが、最近話題になったのが「OSHITERU(オシテル)」という収納棚

これ単なる収納棚ではなく、推し活用の収納棚なのです。

推し活するとグッズがどんどん増えていきます

「そんなグッズを一気に集結できる場所を部屋につくりたい」

そんな想いを叶えるプロダクトなのです。

〜と、その話は置いておいて、実はLOWYA自体に熱烈なファンが多い

その理由の1つは、「ギミック家具」が充実していること。

ギミック家具とは、1つでいくつもの使い方ができることが特徴です。

一見すると普通のダイニングテーブルやソファーなのですが、「隠し収納」「変形」など、様々な工夫が施されています。

この「1つでいくつもの使い方ができる」という所がポイントで、自分なりの好きな感覚を発揮できることで「参加性」が生まれる。

この参加性こそが、今回の記事を通じて推したい「推しの種」になります。

つまり、受動的ではなくユーザーの主体性(参加性)をデザインすることが企業への推し活を図る上での重要なカギとなるのです。

「ライブカメラ」から種が見つかる

この参加性という点で、もう1つ分かりやすい例を挙げたいと思います。

オランダにあるアザラシセンター『Zeehondencentrum Pieterburen』が今、注目されているのですが、そのきっかけとなったのがXユーザー・ホカホカ通信さんのポスト。

そこには、「24時間配信」という言葉が書かれております。

〈Real Sound / 2024年8月17日〉

実は、このアザラシセンターではライブカメラを採用。

1日中、見ることができるのです。

そうすると、視聴者自ら「自分ならではの視点」を持つようになります。

例えば、アザラシが立ち泳ぎをしている姿が “茶柱” に似ていることから、独自のワード文化も誕生。

スーパーチャットをした人に対して「ナイス茶柱」「ナイス利休」というコメントが起きたり、アザラシがたくさん立ち泳ぎをしている瞬間を「スーパー茶柱タイム」と呼ぶなど、独自の用語がファン同士の盛り上がりをつくっているのです。

こうしたバズワードが生み出されることで、他の視聴者からすると、「自分もトレンドになるような可愛い発見をしたい!」という良い意味での競争心が生まれます。

そうして競い合うように、視聴者が配信に釘付けになる。

まさにSNS1枚の写真に対して盛り上がる「大喜利合戦」のようなものです。

ちなみに、こうした「発見のデザイン」を設計した有名な企業があります。

それは無印良品を運営している良品計画です。

「前カバーが外せる」サーキュレーターを開発した時、「前カバーが外せる」理由をあえて説明しなかったのです。

すると、SNSでは無印ファンその理由を考察し始めます。

そして、一人のユーザーが「外せるから掃除がしやすい」ということを発見。

まさに、それが正解だったのですが、SNSで考察が飛び交ったことで、それ自体が商品大きな宣伝効果となったのです。

このように、ユーザーの参加する余白を上手くつくることが、熱狂の種になる。

「引き込む」イメージを持つことが重要ですね😊

〜ということで、本日は【推しの種】と題し、企業のファンづくりについてお話しさせていただきました。

仕事に、noteにぜひご活用くださいませ〜

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

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