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うつわマガジン2020

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2020年1月の記事一覧

はるの いのち(1)

はるの いのち(1)

2000年の7月、台風一過の夏の日、現在の窯がやってきた。

1歳に満たない息子を抱っこしながら、大々的な窯の搬入を眺めていたあの夏。工房コッチョリーノは、実はマンションの地下にある小さな部屋に、こっそりと佇んでおり。1.5トン以上ある窯を隣接地からクレーン車で吊って、さらに庭に鉄パイプの足場を組んで階段からおろす。

90年代のほとんどを、日伊を往復しながら修行生活を送っていた。ようやく東京での

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土鍋まるごとロールキャベツ

土鍋まるごとロールキャベツ

「なぜその土鍋は丸い形なのですか?」

世界でひとつの形であり、それが愛嬌。この愛嬌が、計算しつくされたプロダクト製品とのちがいであり、良くも悪くも、だから手のしごとには失敗がある。

手でつくるものなので、このカーブに型はない。
料理をつくるとき、そして洗うときの記憶が、つくるときの記憶に連鎖するのだ。心地よい形を記憶するという行為が、型になる。

本体もまるい。ふたもまるい。
低い丘をのぼ

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あわてないで土鍋料理 「それでも焦げたら」

あわてないで土鍋料理 「それでも焦げたら」

個展前のストイカルな日々を過ごしているが、そんななかで「陶芸家のなんちゃったレシピ」(コッチョリーノ ブログに時々登場)つくってみたよ!という報告は、こりほぐしのような効果あり。恐縮しながら喜び、そしてまた調子にのって、土鍋やうつわをつくる。

心緒をうつす

かなしい日、つかれた日はなにもしたくない。土鍋に水と昆布と豆腐を入れ、立つ湯気を、ゆれる豆腐をぼうっと眺めるだけでごちそうだ。「おいしい」

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はるのいのち(2)

はるのいのち(2)

着地と浮遊

タネは、どこかに着地して芽を出さねばと思っているけれど、浮遊して意思を散らし残したいとも思っている。自分でつくった料理も、外食でつくってもらう料理も、テイクアウトも、いただきものも、つかれた人も、かなしい人も、どこかに着地を求めながら、毎日ちがう日なんだから浮遊したいと思っている。

▶︎はるのいのち(1)

地球のかけら

当時よく登っていた山で、足元の土や手元の岩ばかり見なが

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