話を聞くべきZ世代
今回は露骨に「Z世代」にフォーカスしていこう。若くして活躍する彼らの言葉には耳を傾けずにはいられない。
彼らの言葉に耳を傾けるべき一つ目の理由は「新卒フリーランス」という形態が急増しているからだ。新卒時代を思い出してみて欲しい。多くの人は研修を受けたのではないだろうか。名刺交換から挨拶の仕方、ビジネスの基礎としてメールの作法など、様々な訓練を積まれたのではないだろうか。
けれども新卒フリーランスとなると見事にゼロスタートだ。自分たちが学んだようなノウハウは一切なく、丸裸の状態で社会の荒波に立ち行かなくてはならない。けれども彼らは見事にその波の上でサーフィンするが如く見事に生き抜いている。そこにはこれからの時代を歩む上での重要なヒントが隠されていると感じずにはいられない。
彼らの言葉に耳を傾けるべき二つ目の理由は「新時代の価値観」を把握することが出来るからだ。昨今の世の中には新しい言葉が飛び交っている。「24時間戦えますか?」という言葉は「Work Life Balance」へ変遷、気付けば「Work Life Integration」に姿を変えてきた。また世の中の事業や購買のポイントとして「エコ」や「3R(Reduce Reuse Recycle)」から「MDGs」そして「SDGs」へと。もはや「Sustanability」というキーワードは外すことは出来ない。
新時代を生きるZ世代は何を大事にして選択を行っているのか?どんな風にして物事に挑んでいるのか?それらの考え方を知ることで、これから一緒に仕事をする際の大きな手助けとなるに違いない。相手の心の中の天秤を知らなくてはすれ違いが起こり、結果としてチームとして前に進むことも難しくなってしまうことだろう。
彼らの言葉に耳を傾けるべき三つ目の理由は「自分を見つめ直す」きっかけを得られるからだ。ゼロスタートで社会に挑む生き方、新しい価値観で人生を歩む後輩たちに触れることで、そもそも自分の生き方は本当に正しいのか、自分の在り方は世の中に沿っているのかどうかをチェックすることが出来る。
もしあなたがZ世代対談を耳にして「いったい何を言ってるんだ」「バカバカしい、こんなの通じるほど世の中は甘くないぞ」と蔑んだ目で見てしまうのであれば、自分が過去の常識で凝り固まった遺物になってしまっていると気付けるだろう。「分かる分かる!」「今の時代はやっぱりそれを大事にしなきゃだよね!」と無数の相槌を打つことが出来たなら、自分の在り方が時代に応じて柔軟に変化出来ている証左ともなることだろう。
Z世代の対談に耳を傾けよう。新卒フリーランスからの気付き学びを得ることも出来るし、新時代の価値観を学び取ることも出来るし、そして何よりも、自分が今の時代に適応し続けられているか否かのリトマス試験紙を得ることも出来る。