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勉強ができる幸せ

外出の制限が強いられる状況にあり、そろそろ外に出て身体を動かしたいと思っている人もいるのかもしれません。

自宅でどのように過ごしていくのかみなさんが色々試行錯誤をしていることでしょう。


私は常日頃から読書に対する愛と「読書のすゝめ」と言わんばかりの魅力を伝えていますが、本日は読書に関連する自宅での楽しみ方を共有していきます。

本日のテーマを一言で表すと「研究」です。

その前に私がどうして読書に没頭していったのかという経緯について書いていきます。

まずは下の写真をご覧ください。

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こんな難しい本を誰が読むのかと言われることもありますが、順を追って説明していきます。

私は大学生の頃アンネ・フランクと出会い『アンネの日記』とその時代背景に衝撃を受け、アンネ・フランクのことや、アンネに関わる事柄について勉強を始めました。

恥ずかしながらアムステルダムのアンネの家に行くまで「歴史の教科書でちょっと名前が見たことがあった」というレベルの存在でした。

そんな私ですらアンネの家を半日見学しただけでも考えさせられることが多くありました。

(アンネについては近々詳しく書いていこうと思います)



それから1〜2年は歴史を勉強する時期が続きました。

どうしてホロコーストのような事件が起きてしまったのか
ユダヤ人の差別はもっと昔からどのような形であったのか
ユダヤ教とキリスト教の違いから生じるものなのか

こういった内容を追求するべく歴史の勉強をし、理解を深めることが私にとって課せられた使命のようにも感じている日々が続きました。

私は時々「歴史」を題材にnoteを書くことがありますが、当時の勉強から得られた知識などをもとに考えています。



歴史の勉強をする中で私はある人物と出会いました。その人物が「ハンナ・アーレント」という女性です。

先ほどの写真の一番右側の『全体主義の起源』という本の著者です。

「歴史上の人物でもし会うことができるのであれば誰と会いたいですか」という質問を受けたことがないでしょうか。

織田信長と答える日本史好きや、ベイブルースと答える野球好きがいる中で、私は迷わずハンナ・アーレントと答えます。

ハンナ・アーレントとはユダヤ人で、ヒトラーをトップに置くナチスドイツが世界最大の大量虐殺と言われるホロコーストの生き残りの1人です。
戦後ホロコーストの主犯の1人と言われるアイヒマンという人物が捕まり、ユダヤ人の法で裁かれる時がやってきました。
ユダヤ人の多くを虐殺した主犯ということで死刑宣告をされましたが、アイヒマンの裁判を現地で聞いていたユダヤ人であるハンナ・アーレントは「彼は悪い人間ではない」という意味の発言をしました。
「悪の陳腐さ」という言葉がとても有名で、彼女は多くのユダヤ人から批判をされる立場になったのです。

詳細を細かくなると本1冊くらいの内容になってしまう為、とても簡単に説明をしますが、彼女はアイヒマンのことをユダヤ人の最大の敵であり、多くの仲間を殺した犯人なのに感情的にならずに客観的に、多角的にアイヒマンという人間を見たのです。



私はこのハンナ・アーレントという人物を知り、彼女がどうしてこの考え方ができたのか、彼女がどんな思考回路の中で導き出した答えなのかをどうしても知りたかったのです。

私が彼女の考え方に近づくためには、彼女が読んだ本や、彼女が勉強した内容などを勉強していく必要があると思い勉強に励みました。

まず、ハンナ・アーレントは『存在と時間』で有名なハイデガーという哲学者のもとで勉強していたということなので、ハイデガーを勉強することに。

ハイデガーは当時10歳くらい年上のフッサールという人物と考え方が対立していたことから、別の角度でハイデガーを知るために『イデーン』を書いたフッサールを勉強することに。

フッサールの現象学が難し過ぎて、フッサールの考えの元となった『純粋理性批判』で有名なカントの勉強をすることに。

カントが愛読していたと言われるルソーが書いた『エミール』を読むことに。

このように私はハンナ・アーレントという女性を知るために1700年代まで歴史を遡ることにしていったのです。

そしてカントを理解し、カントを理解したことでフッサールの知識が深まり、フッサールを理解したことでハイデガーの知識が深まり、ハイデガーを理解したことでハンナ・アーレントの知識が深まると考えたのです。

このように考えていくと読書する時間がいくらあっても足りません。


話がとても長くなりましたが、これが研究というものです。1人の人物を知るために、その人物に関連する作品を読むことに精を出す。

私はこういった楽しさを知ってしまい、読書の世界に入ってきました。

誰か1人を追求していくこと、何か自分が興味のあることの歴史を遡ること、こういった楽しみ方があります。

もちろん読書だけではなく、インターネットで検索を繰り返すことも知識を増やす一つでしょう。

今は外に出ることよりも、自分の好きなことを追求してみるのも良いのではないでしょうか。

ちなみに私のハンナ・アーレントの研究は10年は続くと思っています。



本日は長い文章にも関わらず、ポイントポイントだけを書いていたためあまりピンときている方も少ないかと思います。

一つ一つの詳細をまたゆっくり書いていこうと思います。

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まだ続けます。

ではまた明日。
Taku

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