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🍴【ゼロから始める移動販売入門 ⑩】あらためて考える廃業への思い。そして小麦粉の[政府売渡価格]って?

突然ですが、質問です

”飲食店が潰れる理由”

あなたは、何だと思いますか?
今まで様々な数字を出してきましたが

🍴【ゼロから始める移動販売入門 ⑨】各業種別の廃業率と、飲食業界の廃業率が高いワケ|たこハシロウ【日本で一番長く深く移動販売を愛する男】 (note.com)

それはあくまで結果の話し

その数字の一つ一つには、一軒一軒様々なお店の事情があり
1人1人の人生、もしくは家族の人生が掛かっています

誰だって好きで廃業をしている訳ではありません

せっかく自分のお店を開いたのですから、一日でも長く営業をしたいはず

廃業という選択肢は、本人はもちろんですが
そのお店を開業する為に協力、もしくは支援をして下さった
ご家族、友人、取引先など。とても多くの方がショックを受け
そして、何度も通ってくれていたお客さんにとっては
ただ食事をするだけではなく
憩いの場や交流の場であったり、時には人生の転機に欠かせないほど
影響を与えるお店もありますし
何よりも、その味は二度と味わう事ができないというのは
本当に悲しい事だと思います

たまに、一度お店が無くなった後
”あの時の味を再現” みたいな企画がありますが
全く同じレシピで作ったとしても、全く同じ味にはなりません
どんなに頑張っても、”似た” 味にしかならないはず
ですが、それでもやっぱり嬉しいモノで

造形物や映像作品と違い ”味” というのは
永遠に残せるモノではなく
ましてや個人店の ”味” に関して言えば、再現は本当に難しい

ちなみに、自分のたこ焼きの味は真似できないし。似たような味も作れない
以前にも書いた事がありますが
自分のたこ焼きの生地に使っている、かなり重要な素材の一つ
この”粉”が入っている事で、全く別のたこ焼きになっているのですが
その粉を個人で仕入れをしているのは日本で唯一自分だけ
まず粉の特定が不可能で、仕入れとなるとより可能性が低くなる
何度も何度も困難を乗り越え、取引をするまでに10年の歳月を費やし
今でも粉を数グラム単位で調整し、水の量も絶えず最適化する為に
毎回データを取り続け、味見を繰り返し
絶えず最高の生地を提供しようと努力を続けています

ただ、努力と味の評価が比例するかと言えば、それは違います
当たり前の事ですが、味の好みは人それぞれ
20年以上研究して作ったたこ焼きよりも
自宅で作ったたこ焼きのが美味しい!そんな事もよくありますし
馴染みのお店が1番ってのもよく解ります
かなり前、ライターとして ”味” の記事を書いた事があり

自分がどんなに努力をして美味しいたこ焼きを作ろうとしても
その人の思い出の味には絶対に勝てないんです
だからこそ、その味に ”勝つ” のではなく
その人にとっての新しい ”思い出の味” になる為
何処にもない、誰にも作れない、最高のたこ焼きを作ろうと
努力(自己満足とも)を続けている訳で

特に個人店の飲食店オーナーさんは、このような考えの方が多いと思う
そして、その味を ”手ごろな価格” で提供したい
ここが ”重要” な所

コロナ禍になり、外で食べるという行為に変化があり
食材や資材、水道光熱費も値上げ
元々飲食業というのは、食材を海外から輸入している割合が高く
為替の変動に対しダイレクトに影響を受け
その中でも、小麦粉の価格は為替を含め解りにくいシステムで
価格に関しては【政府売渡価格】という
なかなか不透明、かつ複雑な経緯を辿り、一般的な小売価格に反映されます

小麦粉の価格は、多くの飲食店に影響します
自分のような小さいお店ですら
ピーク時には年間で1t以上の小麦粉を使っていました

小麦粉の価格は長らく安定していただけに、近年の値上げはかなりキツク
他の食材同様、今後も上がる事を考えると
”廃業” の選択肢も仕方の無い事かと

価格の変化に関しては
飲食系雑誌に、開業時(約23年前)と今(記事を書いた当時)の価格がどれだけ変化したのか書いた事があるので
また余裕があればこちらでも書きたいと思います

あと、小麦粉の【政府売渡価格】についても

「農林水産省農産局農産政策部貿易業務課 麦類需給班」

という部署に問い合わせをして、回答を頂いていて
独自にもいろいろと調べている最中

普通、食品の多くは市場を通し需要と供給のバランスで価格が決まります
自分は以前、食品ではありませんが花市場で働いていた事があり
当時はまだ人がセリをしていて、あの活気ある独特な雰囲気は大好きでした
工業製品とは違い、自然の影響を受け需要も一定ではないからこそ
一旦市場を通る事で様々なバランスを取る
それと同時に、品質の保証というか審査の意味合いもあり
市場を通すという事は多くの利便性がある

ところが、小麦粉に関しては国が直接関与し
※米国で余った小麦粉を日本に買わせる為
簡単に栄養が取れる食材という名目で普及させようと、日本に圧力を掛け
その為に全国を廻った改造車が”キッチンカー”と呼ばれた車輛で
結果、小麦粉を使った料理が家庭に広まったという説がある
なので、個人的には”キッチンカー”という名称があまり好きじゃない

特定の商社が競争入札によって仕入れをし
その価格に様々(農家への支援等)な価格が上乗せされ
一般企業(製粉会社等)へ卸される
という、何やらブラックボックス的な経緯が
そして、小麦粉といえば遺伝子組み換え問題も関係し
信憑性の薄い情報も沢山あるので
小麦粉という食材については、もう少し調べてみて
整理ができ次第また書きたいと思います

いつも話しが逸れまくりでごめんなさい。

















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