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ミュージシャンとサラリーマンの両方やる(音をつむぐ㉕)

【現在】

普段はメーカーに勤めていて、財務・経理として働いています。妻と子3人の5人家族。保育園送迎を10年間しながら、経理キャリアを30代にスタート。10代から始めた音楽活動もライフワークとして続けています。

■ミュージシャンとサラリーマンの両方を全力でやることのススメ

20~30代前半で一流のプロミュージシャンと共に現場に入り、継続的に音楽の仕事を続けている方は特にこの話は聞かなくていいと思います。

【サラリーマンを大真面目にやる】

この話を聞いてほしいのは、具体的に言うと、現在、音楽家としてやっていて、20~30代前半で、手取りが15万以下の人です。
現在、音楽での仕事がうまくいっていない方は会社員を3年くらい続けてみたらどうかという提案です。具体的には従業員が100名以上いる会社で、もちろん厚生年金、社会保険があるような普通の会社に入るのが必須条件です。高望みはせず、20~23万くらいの月収の所で(関東圏だとこのくらいですので地方だとマイナス2万円くらい)、未経験でも受け入れてくれるところを選ぶことになると思います。就職をすると手取りは15~16万かも知れませんが、厚生年金に加入しますので、将来の年金については国民年金にプラスされ多少額が増加します。さらに、退職金や福利厚生、食事手当、住宅手当などが付加されていれば経済的には、かなり違ってきます。あと、健康診断、有給休暇などがありますから、健康面でプラスです。学生の頃に専門分野を勉強していたならそのキャリアを生かすのもいいかもしれません。

【どんなジャンルでもいいのでプロの現場を体験する】

なぜそういうことを言うかというと、例えばアルバイトをしながら、あるいは、音楽の簡単な請負仕事をしてアマチュアミュージシャン同士でつるんで活動していても「プロの現場」を体験することができないからです。
私が最初に話した「一流のミュージシャンと共に現場に入って、仕事をしている方」であれば、多分わかると思いますが、音楽業界で何十年も前線でやってこられた方の演奏、アレンジ等の仕事は明らかに違います。もし、そういう現場を体験できるなら学ぶべきことがたくさんありますし、時には貴重な助言ももらえるかも知れません。

20代でそういう体験が出来ていない方は、こだわりを捨て、従業員が100名以上いる会社(できれば資本金1億以上)に入ることで、その中には一流と言われるその道のプロの方がいて、その方と共に仕事が出来るかも知れない。それが叶わなくても、各部門のプロの先輩から仕事の指導をしてもらえる機会があるのです。音楽業界でそのチャンスを摑むより、ずっと確率は上がります。

【プロとしての姿勢はジャンルを超え共通することが多い】

プロとしての姿勢、必要なこと、大切なことと言うのはジャンルを超えて共通することが多いです。ですから、ムダに音楽に拘りすぎて、その機会がないままに40代、50代と過ごしてしまうと、演奏云々という前に仕事をする上での基本的なことを体得できずに時間だけが過ぎていきます。それは非常に危険なことです。
ですから、まず現状の自分の立ち位置を確認してみましょう。30代でも遅くないかも知れないです。ミュージシャンとして、一流の方とのセッションなどができていない、メジャーでの仕事がコンスタントに入ってこないなら、軌道修正をして、ミュージシャンとサラリーマンとの兼業をオススメします。サラリーマンとしての仕事を日々しっかりと行いながら、余暇を使ってあるいは、寝る時間を削って、創作時間に充てればいいのです。無駄遣いをせずに音楽機材、楽器を買うお金にまわすようにすれば良いと思います。もし、それが出来ずに、その生活に満足して、創作活動が出来なかったなら、その程度の夢だったということです。

現在、日本は20~30年前よりも余白のない厳しい時代に突入していると感じます。ものを創る若い人にはエネルギーを腐らせないでほしいですし、最低限の生活を確保しながら、創作活動を粘り強くして、素晴らしい作品を世に放って頂きたいという思いから、こんなことを書きました。


そうすることで道は開けてくると思います。
「急がば回れ!」です。以上です。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

【takeプロフィール】
千葉県在住。会社員。
ライフワークとして音楽活動を続けています

★takemoto akihito HP