takatty_love696
小説 めんどくさくなったらフェードアウトします でもがんばります 歴史はあるが小さな女子プロレス団体が舞台です #1〜#39までが第一部です
その時感じた事や小ネタ的なモノたち 特にジャンルはありません
2023.5.14に旗揚げしたプロレス団体「hotシュシュ」その観戦記と団体エース「ゆづき」が作ろうとしている「うつくしい世界」とは?という考察のお話で読切が中心となってます 今後も更新予定
何の変哲もない町に全日本女子プロレスがやってくる それを初めて観に行く二人の少年のお話 観戦記を中心に個々の選手とのエピソードや二人の物語、平成初期の風景等をごちゃまぜにした内容になっています この作品をあーちゃんまるに捧げます
正式タイトルは「TOO FAST TO LIVE,TOO YOUNG TO DIE」 Vivienne Westwoodの有名なTシャツのデザインから拝借 「TAKAKIとあの日原チャリで」から一年後の全女観戦記から伝説の全女崩壊の序章となった日本武道館大会の開場までの間に起きた二人の少年の旅立ち、そして急な別れを回想するお話
私と亀さんは電車に揺られていた いっぱいだった車内も徐々に人が降りていきようやく座れた 亀さんは外で呑むのが久しぶりだったみたいでニコニコ楽しげでありながら少し気持ち悪そうでもあった 「やっと座れましたね」 「いやぁでもこっからはそんなにないからねー。まあそれでも良かった良かった」 「ですね!」 「これからたまちゃんのメニューもさらに本格的になってくね」 「そうなんですね」 「そうそう、スパーがメインになってくるし必殺技の一つや二つは習得しないとね!」 「あの
お酒も箸も話も進む 徐々に私が聞きたい真琉狐さん、英実さんそして薨の話へと進んでゆく ガンタさんは箸を置き私の顔をまじまじと見ながら 「たまちゃんて一体どこまで知ってんだい?」 「えっ?あ、あー真琉狐さんたちの話ですか?」 きっとこの話のことであろう 「そう。もうここまできたら話しとかなきゃ だろ?なっ?亀ちゃん」 「、、、そうだね。あの事故の話は私からしたしヒデのお墓参りも行ったんだよね?」 「あ、ハイ」 そして私は話し出す 自分の中で点が全て繋がり線となったこ
なんとなく何本記事を書いたのかなと数えみると99!! これが何と100本目の記事となる!! わーおめでとうオレー!! note自体はだいぶ前からインストールしていていつか何か書こうとは思っていたが思っていただけ それから紆余曲折ありゆづき選手と出会った これも何回か書いてると思うが去年は生で武藤vs内藤 肌を合わせる程度だったが武藤vs蝶野 因縁中の因縁で有田哲平もベストバウトに挙げていたジュリアvs雪妃 KAIRIとのIWGPで敗れ自分は雨に打たれながら半ベソかき
ようやく戻ってきたが静まり返る控室 泣き止み落ち着いてきた真琉狐さん その間ずっと頭を撫でたり背中を摩っていた夢子さん きっと以前にもこの様な光景があったのだろうか? 全ての点が判明され線として繋がった 大晦日の両国で見かけた男性はやはり社長 ガンタさんが薨の話をした時に窓の外を見つめた夢子さん 同期の話をした時に顔を曇らせた真琉狐さん 英実さんのお墓参りの時にバス停でチラッと見かけた女性は薨 そして英実さんのお母さんが会いたがってた人が真琉狐さん あまりの事
ま、真奈美?! えっ? そんな事を考えてる余裕も無く 「たまぁ!追いかけるぞ!」 「ハ、ハイッ!」 そうだ真琉狐さんを止めなきゃ! 入り口は少し離れているが会見場はどうやら控室から廊下を挟んだ向かい側みたいだ ずんずん早歩きで入り口に向かう真琉狐さんの背中が見える 「たまぁ!」 「ハイ!」 私と夢子さんは走って回り込み両手を広げ制止する 「何する気だ?!落ち着け!!」 真琉狐さんはフーッと深く溜息をつき 「、、、どいてください」 「そんなブチギレた状態の
薨だ! 薨がほんの扉一枚向こうにいるという現実 だが今はまだ画面を通している状態で実感が湧かない そして出会いも当然ながらたまたま流れてきた私のスマホの画面 美しい容姿 ポーカーフェイスの瞳の奥に漲る闘志 猫科の動物の様なしなやかな動き そしてその長い髪は黒い炎の様に揺れる 私は一目で虜になった それが全てのキッカケ そこから全てが始まり私は今ここにいる ようやくプロの切符を手にした そしてよく表現される "リングは繋がっている" という言葉 でも薨とは交わること
紹介したい人物?? 3人で顔を見合わせた 社長は続ける 「えーと、本日4月1日付で我が、全世界女子プロレスの所属となりましたこの選手に来てもらっています。どうぞ!」 そう手で扉を差しそのタイミングでジャジャーンとセカジョのテーマが流された きっと田端さんが操作してるであろうカメラもその選手が登場する扉を映し出す 「え!誰?真琉狐なんか周りからそういう噂聞いてないの?」 ほんの数秒前と打って変わり夢子さんは声のトーンも低く真顔になっていた 「全然そんな噂なんて聞いてな
ずっとずっと楽しみにしていた ゆづきvs Lily 観戦してきました 良かった! ただただ良かった! この試合、本当にエモくてものすごくいろいろなモノが詰まっていると思うのです だがLily選手を語る上で難しい問題がある そうLilyとは何者だ? という問題である そこを取っ払えるのであれば自分で言うのもアレだがかなり面白い考察を記事に出来る自信がある だが自分はファンタジーの部分はファンタジーで尊重したい レスラーがファンタジーを超えてくるのはアリだと思うが フ
セカジョ、解散? 冗談でそんな話はしていたがあまりの情報漏洩の徹尾徹底振りで私の漏らした一言が現実味を帯び私たちにのし掛かる あまりに重い空気感 その雰囲気を取り繕う様に真琉狐さんが 「い、いやぁー、たまちゃん!それはないんじゃない?ねっ?夢子さん!」 「そ、そうだよー!もうーたまのおバカぁ、、、あ、うん」 「ハ、ハイぃぃ、、、」 そして再び沈黙、、、 すると夢子さんが自分の胸をポンと叩き 私たちの目を真剣な眼差しで見て 「大丈夫!大丈夫だから!もし何かあっても
ガタン、、、ゴトン ガタン、、、ゴトン 私は1人電車に揺られていた 都心に向かう車内は平日の昼間ということもあり空いている プロテストも終わり昨日は練習も休み 頭を打ったりはしてないがまだまだ体作りも未熟な私 心の銃を受けて自分的には骨や内臓に異変はないと思ってはいるが万が一の夜中の急変に備えて夢子さんが寮に泊まってくれた そして朝起きてだいぶ痛みも引いていた為、夢子さんは昼には帰って行った その後、夕方頃に夢子さんから連絡が入る 社長からの伝言を要約すると 明日、
「で、アンタが入ってきたのはいいんだけどさ。正直なところ私も自信喪失してた時期でさぁ。この子に賭けてみようってのもなかなか思えなくて」 夢子さんにもそんな時期があったんだ いつも自信に溢れているイメージがあったので少し驚いた 「でも私の言うことを素直に聞いて何だかちょこまかちょこまか動いて与えられた課題に真っ直ぐに向き合っていくアンタを見てたら私も自信持ってもう一度コーチとしてアンタの気持ちを受け止めて行かなきゃなって思わされたよ」 「あ、ありがとうございます」 「う
うわー なんかめちゃくちゃ寝たなー うっ! 痛っ! 足は何かむにょむにょだなぁ あ! 電気つけっぱで寝た? やらかしたー ま!いいか ん? てか何か変だぞ? え? 人の気配がする 何? 何!何?! すっぽり被っていた布団をそぉっとずらして部屋を見渡、、、 「うおーっ!!」 思わず声を上げる 「ひ、ひ、ひ、人がいるぅーーっ!!」 え?アレ? 「アンタ何騒いでんのよ!!」 夢子さんが呆れた顔でこっちを見ていた 「あ、あ、あははは。おはようございますぅ、、
「フゥーフゥーフゥーフゥー」 呼吸もだいぶ荒れている そしてなんとか掴んでいたロープから手を離しロープを背にして構える 夢子さんはその様子を見届けた ギュッと右手で拳を作り私の方に向けて腕を伸ばす そこからそのまま親指を立て自身の左胸にその親指を差す えっ?!これって!! リングの下にいる真琉狐さんと亀さんがざわつきだす 小声でよくは聞こえないが顔を突き合わせ 「やばい!やばいよ!やばいってー!!」 と言ってるのか? ジョニーさんの顔を見る ジョニーさんは唾を
じゃじゃ馬トーナメントの映像が仙女公式からアップされた いやーまだ4ヶ月しか経ってないのに随分と経った気がする 私生活は全く何の進展もない(情けない、、、)がこの辺りからほんの最近までは怒涛の仕事量と緊張感と疲労感 hotシュシュも目まぐるしく内情の変化もあったりで何かだいぶ昔の記憶の様に感じていた 久々に観た入場式 馬の嗎のサンプリングを多用したSEがめちゃカッコいい それに乗り選手が入場 ゆづき選手は3番目 自分はサイドから観ていたので今回正面からの映像を観
ゴングが鳴り夢子さんと改めて対峙する こういう形でリングの上で夢子さんと向かい合うなんて、、、 流石に早すぎるよおぅー 夢子さんはリングに立っているだけで圧倒的な覇のオーラを醸し出している 雨宮夢子を倒す! なんて思ってはみたものの一体どうすればいいのだ? そもそもプロレスの試合開始って? リングを円を描くように回りそこからの手四つやロックアップからの力比べ? 真琉狐さんのようなキックもやってる選手ならローで様子見る? レスリングで取り合いするパターンもあるよね
「しゃ、社長ーー!!」 夢子さんが呼び止めようとするが聞こえてないように社長は階段を上がっていく いやはや私は甘いね そう簡単にはやっぱいかないか 自分で簡単に掴める夢はないって思ったばっかじゃん まあでも10分後にプロテストが始まることだけは確定している 少しでも回復するように目を閉じよう 「ジョニーさんトレーナーでしょ?なんか対処出来ないの?」 「バカ!そんなん名ばかりに決まってんだろ!セカジョだぞ!」 セカジョだぞって、、、 「柔整師の資格とか持ってなかった?