平山高敏

本業はドリンクメーカーのコーポレートコミュニケーション。企業公式noteとか。元ことり…

平山高敏

本業はドリンクメーカーのコーポレートコミュニケーション。企業公式noteとか。元ことりっぷwebプロデューサー。メディアとマーケティングを行ったり来たり。メディアのこと、コミュニティのこと、働くということ、その他諸々よもやま話。

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  • 仮説の手前

  • #酒場 記事まとめ

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    酒場やお酒にまつわるオススメの記事をまとめていきます。ノンアルや、お酒の出てくるnote、酔った話などもたまに取り上げます。 note編集部 公式マガジンへの格上げを目指しています!編集メンバーも多く目利き揃いなので、ぜひフォローお願いします。

  • 平日の備忘録

    日々暮らしの中で感じる違和感や悩みなどを、自分なりの解釈を加えて備忘録として残しておく試み。みなさんにも「#平日の備忘録」で投稿いただきながら、対話をするような、往復書簡するような、そんな場になれば幸いです。

  • 50音

    「あ」から「ん」まで、たまたま浮かんだ単語(または単語らしいもの)について、改めてその意味をさぐるためのコラムのような例文のようなもの。登場人物、会話などはすべて架空(実際にあったものをベースに妄想)です。

最近の記事

「ルール」を振りかざす人より「たたき台」を作る人に賞賛を送りたい

前回は組織内の心理的安全性について少し思うところがあって書きました。 組織内における心理的安全性には「広さと深さ」が必要であること、つまりは見てもらえる「数」と、特定のポジションからの「期待」ということの掛け合わせで心理的安全性は担保できるという仮説をたてました。 ただひとつ論点として抜けていたのは、同じセクションや組織内でも、「横の人」が同じ仕事をしているかと言えばそうではない、という点です。 既にやり方が確立されているような領域、つまり「守り」に特化した業務もあれば

    • 心理的安全性に必要な「声の届く広さ」と「理解の深さ」

      4月になりました。環境が変わった人も多いと思います。 大きく変わらずとも、新しい人が入ってきたり入れ替えがあったりでなかなか慌ただしいのが4月です。例に漏れず私もそういう日々なのですが。 そういった変化の際に気になりがちなのが「そこの人たちと自分はフィットするのか」「自分はうまく立ち回れそうか」「自分のパフォーマンスが発揮できそうか」という、いわゆる心理的安全性の確認になるかと思います。 私自身は心理的安全性を与えられているか、という方の立場に立っているが故に、自身の環境

      • 「見る」タイプと「聞く」タイプ

        右脳型vs左脳型とか、直感タイプvs論理タイプとか、とかく仕事のスタイル(というより癖とも言える)をこんな風に形容することがあると思います。 働き方で見ても同じタイプだらけが集まる組織はうまくいかない、逆に両方いるとバランスがいい、みたいな話もあったりします。もう少し説明的に言えば、理詰めで考えることや工程管理をするのが得意なタイプが左脳・論理グループで、アイデアがぽんぽん出てきて議論を活性化させるのが右脳・直感グループということと言えるでしょう。 本来的には両極を持ち合

        • 「良心」であるオウンドメディアをどう「引き継ぐ」か

          「オウンドメディアは“良心”なのかもね」 自身のやっているオウンドメディアを指してそう仰っていただいた方がいましたが、良心とはまた絶妙な表現だな、と思ったんです。 その絶妙さについては今月のこちらのコラムにも書いたのですが。 と、こういう空気感のある言葉だと思うのですが、その良心だと仰った方は、前には「オウンドメディアは唯一“ブレない” 場所かもしれない。経営もマーケティングも外部要因で、好むと好まざるに関わらずブレてしまうけど、そういう時の拠り所としてブレてはいけない場

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          “直感”を共有できる組織が今必要な理由

          今日はこの「直感」について、少し踏み込んでみます。企画会議ともなれば、当然ながら、そこの場の全員(もしくは決裁者)を説得するためのロジックを揃え資料を拵えて提案することになると思うのですが、ロジックで提案されれば、その反対意見も当然ながらロジックで返すという作法(というか礼儀)があると思います。 ただ、前職では難敵がいまして、上記の「大人の所作」をすっ飛ばして「えー、それなんかつまんなーい」と一刀両断されるベテランの方がいました。決裁権のあるポジションの方ではなく、そのブラ

          “直感”を共有できる組織が今必要な理由

          その情報はどのオケージョンにフィットするのか

          SNS・オウンドメディアを担当した方ならおそらく一度は経験していることだと思いますが、困ることのあるあるとして挙げられるのが「とりあえず広告する予算はないけど、オウンド・SNSで発信したい」というオーダーです。そして、このオーダーとともに出てくる問いかけが「どのメディアに出せばいい?」という質問です。 こういう質問を受けると思わず嘆息してしまうのですが(ほとんどのケースがSNSを使ったことのない担当者が上から命じられるままにそのままバケツリレーのように質問をもってくるから)

          その情報はどのオケージョンにフィットするのか

          端折らない。咀嚼する。

          広告や企業発信が物議を醸すことはよくあります。 広告を見る人への「配慮」が足りなかったり、ソーシャルイシューを「考慮」されていなかったり、カルチャーを「軽視」していたり…その他にもいろんな視点から声がSNSに上がるようになりました。 ネガティブな空気は引っ張る力も強く、あっという間に炎上し、その後その広告を取り下げ謝罪の発信にまで至る…というケースも増えてきたと思います。

          端折らない。咀嚼する。

          「次のオウンドメディア」のための2つの方向性

          オウンドメディアの領域に携わってからしばらく経ちました。 昨年出した書籍も執筆自体は2022年の年始頃で(まさに2年前の今くらい)、今読み返すと、もう一部内容については「古さ」が出ているようにも思うんです(とは言え、枝葉のテクニックに拘泥しないようなベーシックで実際的な内容にはしたつもりです)。 そろそろオウンドメディアにはアップデートが必要です。 それもオウンドメディア(というよりwebメディア全体とも言えるかもしれません)のメディアの考え方そのものをドラスティックに

          「次のオウンドメディア」のための2つの方向性

          新しいルーティンをつくった一年。2023年の振り返り。

          恒例の年末の振り返り、ここ数年毎年やっているが、今更ながらひとつ気づいたことがある。 年齢を追うごとに苦手意識が出てきているということだ。端的に言えば年々「振り返る筋力」が弱くなっている。 「振り返る筋力」というのはつまり、起きたことに対して「自分なりの解釈」を与え、「次」の道筋をぼんやりとでも描くことなのだけれど、ここ最近は「自分なり」というのがだんだん難しくなってきているようだ。 それは好むと好まざるに関わらず、家庭も仕事も年齢とともに「自分」から距離を置くようにな

          新しいルーティンをつくった一年。2023年の振り返り。

          天才か、仕組みか。

          今年も1年間「仮説の手前」にお付き合いいただきありがとうございました。 来年も引き続き月に2本くらいのペースでやっていければと思います。 オウンドメディアをやるということは、企業の歴史をなぞることと、そこに横たわる人や組織のエピソードに触れることと、それを(個人的にも組織的にも)解釈して「次を見出すこと」が大きな役割である、と思うようになりました。 これはまぁ、どの企業にも当てはまるわけではなくて、歴史がある企業が故のひとつの見解だと思ってもらえればと思いますが。 それ

          天才か、仕組みか。

          「未来を持ち寄る場所」をつくったのでぜひ巻き込まれてください

          新しい取り組みを始めることにしました。 ここで語られていることが全てではありますが、この構想自体はずっとありました。 今回の取り組みは、ここで語っていることを具現化させたような取り組みです。

          「未来を持ち寄る場所」をつくったのでぜひ巻き込まれてください

          Z世代の「自覚的」で「他者性」の認識の高さは未来の可能性

          (今日はふだんの仕事の話ではないので、より一層ファジーな内容になっています) 若い世代の声を聞くことは、いちビジネスマンにとって、将来のビジネスや会社のあり方を考える上で非常に有意義なことだと思います。 ここ数年は学生向けのインターンシップを取材させていただきながら、学生と短いながらも接点をもつ機会に恵まれています。先日も参加させていただき、学生の声を聞くことができました。 そこで改めて感じたのは、私の学生の頃(20年前)と比較して、圧倒的に「自覚的」であるということ、そ

          Z世代の「自覚的」で「他者性」の認識の高さは未来の可能性

          「オウンドメディアに取り上げてほしい」の社内の声を集めるには

          立て続けにクラフトブルワリーの取材をさせていただく機会に恵まれました。 取材させていただいたブルワリーさんはともに、いわゆる1990年代後半にブームになった「地ビール」の時代から生き残っているクラフトブルワリーさんです。失礼ながら取材の中で「なぜ生き残ることができたか?」という質問をさせていただきましたが、その答えにはひとつの共通点がありました。

          「オウンドメディアに取り上げてほしい」の社内の声を集めるには

          「わかってる」になれるブランドとなれないブランドの間

          10年以上前に、広告代理店の営業時代によく降りていた都内の駅に久しぶりに行く機会があったのですが、当時にはなかった高層ビルがいくつも建ち(建設中のものも)、あまりの隔世感に一瞬駅を間違えたのかと思うほどでした。 所用も終わり、陽が傾きかける時間帯に少し街を歩いてみると、真新しい高層ビルに挟まれるように、数十年前から佇んでいるだろう風情の酒場が目に入りました。その佇まいから滲み出る空気感で、ずっと愛されてきたお店(酒場好きからは“名店”と呼ばれてそう)だとすぐわかりました(あ

          「わかってる」になれるブランドとなれないブランドの間

          「要するに」の効用

          しばらく前に某大手企業で最年少部長になった大学時代の友人(悪友)と話す機会がありました。彼が部長を務めるその部署があまりにその友人の性格とはかけ離れた領域で(要は専門知識が必要そうな部門)、なぜその部門の部長になれたのかを聞いてみました。 彼は学生時代と変わらぬ軽口で「“要するに”ができちゃうんだよな」と言いました。 端から端まで覚える必要はなく「それはつまり…」と誰にでもわかるように「まとめ」られれば、組織では上に上がれるということで、あまりに彼らしい発言で笑ってしまい

          「要するに」の効用

          SNSはブランドの「ひとつの側面」を切り取る装置なだけ

          このポストにあるように、たまたま企業のX(Twitter)アカウントについていくつか調べる機会がありました。調べるといっても、エンゲージメントがどうとか、投稿頻度がどのくらいか?というテクニック的なことではなく、そのアカウントが投稿している内容について、一消費者としてどう感じるか?という視点で見ることにしました。 そのアカウントの中には、数年前によく「中の人」として脚光を浴び、マーケティング系のメディアでも取り上げられるような(お手本となっているような)小売店やメーカーのア

          SNSはブランドの「ひとつの側面」を切り取る装置なだけ