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あじあのおんがく

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アジアの音楽に関する記事を集めています
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2021年3月の記事一覧

台湾と中国、台湾アイデンティティを巡って【改訂版】

11月刊行予定の本『台湾対抗文化紀行』から第3章を全文公開します。もし、少しでも心に響いたり、引っかかったら、シェア、いいね、RT、スキなどしていただけるととてもありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。 神田桂一 「2019年、5月17日、台湾で、アジア初となる同性婚を認める特別法が、立法院で可決された」(注1) ブラウザを開くと、こんなニュースが流れてきた。なぜ、台湾は、こういう先進的なことをいち早く行うことができるのだろう。それは、台湾の複雑な事情によること

タイ | ミュージック・ジャーニーvol.18

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。 今回は、東南アジアの中央に位置するタイへ、駐日タイ王国大使館の皆様とともにご案内いたします。 タイには、歴史を物語る絢爛豪華な宮殿や古代遺産、寺院、美しい熱帯のビーチなど、魅力的なスポットが数多くあり、毎年多くの観光客が訪れています。 人々が賑わう輝く首都 バンコク 華やかな大都会の賑わいと、厳かな仏教文化が息づき、古今の歴史と文化が見事に調和した都市、バンコク。1782年より現在に至るまでタイの政治・経済・教育・文化の中心

カザフスタン共和国 | ミュージック・ジャーニーvol.12

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。 本日は、ユーラシア大陸の中央に位置する草原の国・カザフスタン共和国に駐日大使館の皆様とご案内いたします。 カザフスタンは、東部はカザフ高原からアルタイ山脈へと続き、西にカスピ海、中央部には草原地帯が広がる世界第9位の面積を誇る大国です。また、国内には5000以上もの鉱山を有し、石油や天然ガス、ウランなどが豊富な資源大国です。 全長約2000キロメートルのアルタイ山脈 未来都市 首都ヌル・スルタン ヌル・スルタン(旧アスタナ

邦楽ロックの歴史|1950年から1990年までを一気にまとめてみた

歪んだギターをジャァーンと鳴らし、しゃがれた声で社会や大衆に向けたメッセージを歌い上げる。なぜか全員革ジャンを着ていて、さっき起きたようなボサボサ頭で「ベイビー!ロケンロー!」と絶叫している……。 酩酊状態の客はバンドと一緒になって拳を突き上げて、地下のライブハウスのボルテージはぐんぐん高まり「なんかマジで日本を変えられそうだ」なんて予感に満ち溢れている……。ロックという音楽には力がある。私たちを突き動かす衝動のようなものがあるんです。 しかし音楽ジャンルとしての「ロック

1990年代〜2020年の邦楽バンドの思い出を5つのジャンルで振り返る

以前、邦楽ロックの歴史について1950年から1980年代までまとめてみました。プレスリー旋風から、インディーズ〜渋谷系ブームくらいまでですね。 記事の終わりに、1990年代以降のバンドブームをちょろっと書いたんです。これが非常に多様化していて、もはや「つかみどころがなくてかけない」のが現状なんですね。 インターネットが発達したこともあって、いろんなカルチャーが同時多発的に誕生するわけだ。だからほとんどのメディアでは、渋谷系を終着点として歴史を語るのをやめているんです。

【最新ガジェットレビュー】電子念仏機(ブッダマシーン)『天界』

よくきたな、お望月さんだよ。いよいよ発売された日本初のオリジナル電子念仏機(ブッダマシーン)『天界』が到着したので使用感をレビューしていこうと思う。 ブッダマシーン/Buddha Machine 念仏を再生し続ける電子仏具。主に中国・東南アジアで用いられ、最新技術を用いた装飾でケバケバしており、ガジェット的な実用性とインテリアとしての人気を集めている。詳しくは 念仏を唱え続ける機械「ブッダマシーン」を一気に知るもどうぞ。 ハオハオ出店情報 大阪近辺の方はショップが出ている

IU、今からでも聴くべき20曲で振り返る13年のキャリア(2)

前回のIU、今からでも聴くべき20曲で振り返る13年のキャリア(1)に続いて今回は第二回をお届けします。IUの自作の歌詞がほとんどとなり、リリシストとしても成長し、内容はその時その時の彼女について、知れるので各曲歌詞もできるだけ紹介しています。 3. 23歳〜25歳、自己プロデュース能力を高めながら自分と向き合うIU2015年10月、ミニアルバム『CHAT-SHIRE(チェシャ)』を発表。アルバムのコンセプト面のアイデアに加え、7曲全曲IUが作詞、4曲を作曲に関与、うち3曲

【Album Review】파란노을(Parannoul), 《To See the Next Part of the Dream》 (2021)

Artist : 파란노을 (Parannoul) Album : To See the Next Part of the Dream Released : 2021.02.23. Label : Self-Released Genre : Shoegaze, Emo Punk, Lo-Fi Indie よく使ってる導入だが、まず自分はインディーロックの熱烈なリスナーではない。本作を聴いてすぐさまルーツを浮かびだして感動するロックファンたちと比べて、本作の美徳について理

2021年 今年ぐいぐい来るであろうタイインディーズバンド 7選

5年ほど前に、アジアのカルチャーシーンの「今」を伝えるシティガイド「HereNow」のバンコク版に、こんな記事を寄稿しました。 タイのおすすめインディーズバンド紹介。アジアの音楽好き必見の5選! https://www.herenow.city/bangkok/article/indie-music/ このうち、PC 0832/676、Degarudaは残念ながら解散してしまいましたが、Gym and Swim、SAFEPLANET、Moving and Cutについては

中国プデュはアイドルの概念を覆す

中華ドルオタク界隈では連日プデュの話題で持ちきりですね〜!本家は韓国 音楽専門チャンネルMnet発の公開オーディション番組。その中華版が今シーズン2番組同時放送中(規模がチャイナ)な訳です。 我がオタク事情韓国プデュでは、シーズン1と2だけリアルタイムで視聴していました。それ以降2つは、時期的に多忙で少し知っている程度です。日本版プデュの日プ・i-landは見易かったので断片的に見て履修済み。しかし全シリーズ共に残念ながら見届け人で終わっています。オーディション番組から生ま

インドネシアの歌手Ervinna、聖母となる

インドネシアの歌手Ervinna、聖母となる・・ エルヴィナ(Ervinna/爱慧娜,1956- /インドネシア) インドネシアの歌手(シンガポールで活躍) Ervinna/愛慧娜 - Beautiful Sunday 1956年に、エルヴィナは、スラバヤ(Kota Surabaya/東ジャワ州のインドネシア第2の都市)に生まれる。(現在も、スラバヤに在住) 1960年代半ばから1980年代半ばにかけて、インドネシア、そして、シンガポールで活躍している。そのアルバムは、英語