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カザフスタン共和国 | ミュージック・ジャーニーvol.12

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。
本日は、ユーラシア大陸の中央に位置する草原の国・カザフスタン共和国に駐日大使館の皆様とご案内いたします。
カザフスタンは、東部はカザフ高原からアルタイ山脈へと続き、西にカスピ海、中央部には草原地帯が広がる世界第9位の面積を誇る大国です。また、国内には5000以上もの鉱山を有し、石油や天然ガス、ウランなどが豊富な資源大国です。

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全長約2000キロメートルのアルタイ山脈

未来都市 首都ヌル・スルタン
ヌル・スルタン(旧アスタナ)は、1997年にアルマトイから遷都された世界各国とのアクセスに恵まれた便利な都市です。2017年には、「未来のエネルギー」をテーマに、中央アジアで初めてとなる国際博覧会が開催され115ヵ国と22の国際機関が参加し、約400万人が来場しました。

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2017年アスタナ国際博覧会

首都ヌル・スルタンの開発計画は、日本が誇る建築家、黒川紀章氏の構想によるもので、カザフスタンの歴史上、最大級の都市計画となりました。
市内は、南東から流れるイシム川の左岸と右岸で分かれており、左岸には、新首都のメインシンボルとなったバイテレクがそびえ立ち、展望台からは市内を一望できます。
また、複合商業施設ハン・シャティール(「王のテント」の意味)をはじめ近代的な景観を楽しむことができます。

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右岸には、平和と調和の宮殿(ピラミッド)や、1991年の独立を記念して造られた大理石のカザク・イェリ・モニュメント、国立博物館などがあり、穏やかで居心地の良い雰囲気の街並みを楽しむことができます。

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国内最大の都市アルマトイ
アルマトイは、1997年までカザフスタンの首都として栄え、今もなお同国最大の都市として商業・文化の中心を担っているカザフスタン南東部の都市です。
雄大なアラタウ山脈に囲まれており、市内からは天山山脈も望めます。気候の変化が激しく、1年の約半分は氷点下で雪に覆われているため、美しい街並みの雪化粧も必見です。
市の中心から15km離れたアラタウ山脈、標高1691mの高地にあるスケートリンク場メデウは、1972年の開設より多くの世界記録が出されたため、「世界記録の工場」とも呼ばれています。

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市内には、カザフスタンの詩人アバイ・クナンバイウルの名前を冠したアバイ記念カザフ国立オペラ・バレエ劇場があり、「カルメン」や「白鳥の湖」、「マダム・バタフライ(蝶々夫人)」といった名作の他、カザフの英雄叙事詩を題材にした「アルパムシュ・バトゥル」など、伝統的な文芸をオペラにアレンジした作品も上演されています。

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草原の国カザフスタンの伝統衣装と食文化
カザフスタン北部よりロシア南部までの広い草原地帯はカザフステップとも呼ばれ、紀元前から騎馬民族が頻繁に往来し、20世紀前半まで遊牧生活が営まれていました。
生活に欠かせない衣服や寝具、家族の象徴とされているユルタ(遊牧民の移動式住居)を覆う天幕などは、羊の毛を材料として作られたものがほとんどです。フェルト生地に伝統の刺繍をあしらった置物や、ポシェット、帽子などは観光の御土産としても人気があります。

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牧畜が盛んなカザフスタンの人々の食生活は、馬や羊、ヤギ、牛などの肉や乳、北部の広大なステップ地域から収穫されるじゃがいもや小麦を中心としています。
四角に切った平麺の上に、蒸した馬肉や羊肉、カズ(馬肉の腸詰め)をのせ、上から煮込みスープをかけたベシュパルマックは、カザフスタンの代表的な民族料理で、バウルサックと呼ばれる揚げパンや、キビ粉に砂糖やバターを練り込んだジェントというお菓子なども、人々に親しまれています。

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シルクロードのロマン溢れる音楽文化
ヌル・スルタン周辺のアクモラ州は、古来よりユーラシア北部地域と南部のシルクロードを結ぶ中継地点となっていました。
民音では、1991年に、シルクロード音楽の旅 <7>「地中海への道」公演を開催。カザフ民族音楽グループが、広大なカザフスタンの大地で発達した2弦の弦楽器ドンブラを奏で、カザフ民族の歴史を表現した民謡を披露し、人々を魅了しました。

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【民音音楽博物館所蔵のカザフスタンの伝統楽器】

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カザフスタン大使館推薦の音楽
駐日カザフスタン共和国の皆様よりご紹介をいただきました曲をお聞きいただきます。
はじめに、アバイ・クナンバイウルの曲「黒い瞳」です。本年、カザフスタンでは、彼の功績を再び顕彰する生誕175周年記念のイベントが行われています。それでは、どうぞお楽しみください。

1.「黒い瞳」 演奏:国立ヌル・スルタン室内合唱団

続いては、1979年に精神的遺産を世代を超えて伝えて行くために設立されたカザフスタン国立民族楽団「オティラル・サゾイ」の演奏をお聞きください。

2.「アタ・トルガウイ」 演奏:カザフスタン国立民族楽団「オティラル・サゾイ」

最後に、カザフスタンを代表する歌手で6オクターブとも言われるその広い音域をもつディマシュ・クダイベルゲンの歌声をお楽しみください。

3.「サマルタウ」 演奏:ディマシュ・クダイベルゲン

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皆さん、カザフスタン共和国への音楽の旅はいかがでしたでしょうか。
音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。

協力、写真提供:駐日カザフスタン共和国大使館

Min-On Concert Association
-Music Binds Our Hearts-

この記事は英文での提供もしています。
https://www.min-on.org/9859/min-on-music-journey-no-12-kazakhstan/

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