万能初歩

幼児向け絵本と深夜アニメで学んだデタラメな日本語を駆使する韓国人アニオタ留学生音楽ライ…

万能初歩

幼児向け絵本と深夜アニメで学んだデタラメな日本語を駆使する韓国人アニオタ留学生音楽ライター。 https://linktr.ee/allroundnovice simodb9rb@gmail.com

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【Special Track Review】 ReGLOSS, 「瞬間ハートビート」 (2023) #ReGLOSS1周年

「瞬間ハートビート」は重荷を背負って拍動している。チームReGLOSSを超えて、hololive DEV_ISとグループが分化したこの1年間におけるほぼ唯一の名分かもしれない。そう機能するほど重要な曲になったのは、能動的な理由と受動的な理由がある。後者を先に見ると、まずいまだに「DEV_IS」の存在(分化)意義が年を経てもなお聴衆に清々しく納得されていないところ、チーム固有の色を知れる数少ない手がかりであるからだ。おそらくチームのアイデンティティは、よく言われる「3D化」より

    • WEVERSE MAGAZINEに「XGがアプローチする新奇な本質」というコラムを寄稿しました。 https://magazine.weverse.io/article/view/1206?lang=ja

      • 『ミュージック・マガジン 2024年9月号』【特集:2010年代J-POPベスト・ソング】参加 + 2010~2019 Best Japanese Tracks 50

        『ミュージック・マガジン2024年9月号』特集【2010年代J-POPベスト・ソングス100】企画の選定委員に参加しました。①オリコンシングルチャート50位以内、②Billboard Japan Hot 100チャート50位以内、③YouTube公式チャンネル300万view以上などで設定された基準に基づきいて、25つの曲目録を提出、合算された総合リストからは6位、43位、82位の作品レビューを作成しました。 2010年代の日本大衆音楽を振り返りながら大事に思ったキーワード

        • 『ミュージック・マガジン 2024年8月号』【特集:2000年代J-POPベスト・ソング】参加 + 2000~2009 Best Japanese Tracks 50

          『ミュージック・マガジン 2024年8月号』(7/20発売)特集“2000年代J-POPベスト・ソング”の推薦者として参加しました。オリコンシングルチャートなどを基準に従った個人シングルリストを提出し、合算された総合リストからは1位と12位の選評を書きました。 もちろんデータがとてつもなく蓄積され、時空間の制約を超えてアクセスできる今、ある音楽と同時代を共有するというのがその時期を評する上で必ず必要な条件ではないでしょうが、多くの制限があるのもまた事実でしょう。僕は2000

        【Special Track Review】 ReGLOSS, 「瞬間ハートビート」 (2023) #ReGLOSS1周年

        • WEVERSE MAGAZINEに「XGがアプローチする新奇な本質」というコラムを寄稿しました。 https://magazine.weverse.io/article/view/1206?lang=ja

        • 『ミュージック・マガジン 2024年9月号』【特集:2010年代J-POPベスト・ソング】参加 + 2010~2019 Best Japanese Tracks 50

        • 『ミュージック・マガジン 2024年8月号』【特集:2000年代J-POPベスト・ソング】参加 + 2000~2009 Best Japanese Tracks 50

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          【Track Review】 Creepy Nuts, 「Bling-Bang-Bang-Born」 (2024)

          1MC 1DJで構成されたヒップホップデュオCreepy Nutsのラッパー、R-指定のラップ・パフォーマンスは、現在、日本語ラップで想像できる最高水準の境地に達したように見える。これを構成する要素としては、連音を積極的に利用した緻密なライム配置で、グルーヴと打撃感を交互に駆使し、声のトーンを自由自在に変化させる技術で緩急を呆れるように調節することにある。スピードが速いのも一役買おう。いつか「日本最高のヴァース」というタイトルで広がった映像の主人公が彼である事実も—タイトルの

          【Track Review】 Creepy Nuts, 「Bling-Bang-Bang-Born」 (2024)

          【Track Review】 HIMEHINA, 「愛包ダンスホール」 (2023)

          VTuber(Virtual YouTuber)は、2016年12月に活動を開始したキズナアイを起点に新たに開拓された芸能ジャンルであり、CGとモーションキャプチャー技術を利用してYouTubeプラットフォームを中心に活動するバーチャル人格を指す。特にVTuberプロダクションで3Dトラッキング技術などを通じて大規模な音楽公演イベントを開催するなど、各種新技術が試みられるエンターテインメント事業として脚光を浴びている。VTuberをVRモデルとこれを「演技」するタレントの声と

          【Track Review】 HIMEHINA, 「愛包ダンスホール」 (2023)

          【年間べスト】 2023 Best Japanese Album 20+ by. 万能初歩

          久しぶりにブログで個人の年末決算リストでお会いすることになりました。本来、各作品に全部短評をつけて発表したかったのですが、個人の事情で全ての作品の感想と意義をまとめて表現する統合的な作業に着手できないまま、いつしか春が近づいてきました。 すでにタイミング上発表するのにかなり遅れていることもありますが、事実上近いうちに完成が要員だと判断して、個人ブログを通じてリスト作品群だけでも遅ればせながら紹介することにしました。各作品を推薦する理由を詳しく書けないのは本当に申し訳ありませ

          【年間べスト】 2023 Best Japanese Album 20+ by. 万能初歩

          TONPLEIN 2023 韓国音楽総決算 : 選定結果

          私が韓国で筆陣にいる大衆音楽批評WEBZINE【온음(TONPLEIN)】で“2023年韓国音楽総決算:選定結果”を発表しました。 TONPLEINの年末総決算は簡易な授賞式の形を持ってジャンルごとに総括する批評イベントです。 General FieldとGenre Fieldに分かれて進行します。General FieldではAlbum Of The Year、Track Of The Year、Artist Of The Year、Rookie Of The Year

          TONPLEIN 2023 韓国音楽総決算 : 選定結果

          TONPLEIN 2023 韓国音楽総決算 : 候補目録公開

          https://www.tonplein.com/?p=3377617 私が韓国で筆陣にいる大衆音楽批評WEBZINE【온음(TONPLEIN)】で“2023年韓国音楽総決算:候補目録”を発表しました。 TONPLEINの年末総決算は簡易な授賞式の形を持ってジャンルごとに総括する批評イベントです。 General FieldとGenre Fieldに分かれて進行します。General FieldではAlbum Of The Year、Track Of The Year、

          TONPLEIN 2023 韓国音楽総決算 : 候補目録公開

          2023 Popular Music Catalog (Korean / Japanese / Global) by. @allroundnovice

          KoreanTrack Of The Year 2022.12~2023.11 황푸하, 「불」 (Folk) NewJeans, 「OMG」 (K-Pop) 파란노을, 「개화」 (Rock) Beenzino, 「Trippy」 (Hip Hop) 부석순 (feat. 이영지), 「파이팅 해야지」 (K-Pop) 정우, 「옛날이야기 해주세요」 (Folk) tripleS, 「Rising」 (K-Pop) Raon, 「♡Like Like♡」

          2023 Popular Music Catalog (Korean / Japanese / Global) by. @allroundnovice

          【寄稿】《ミュージックマガジン》2023年8月号「韓国音楽の現在」特集ディスクガイド

          本日7月20日発売の《ミュージック・マガジン》2023年8月号「韓国音楽の現在」特集のディスクガイドに寄稿させていただきました。パブリックな物理誌面では初のお仕事でとても素晴らしい経験でした! 多彩なジャンルの韓国音楽を一気に紹介する機会が少ないので、このような企画を立ててくださってまた声かけてくださった編集部方に改めて感謝の意を申し上げます。 このような選盤企画に沿って、私も韓国アルバムのおすすめリストを作ってみました。500枚と書いてるけれど実は及ばないのですが…。各

          【寄稿】《ミュージックマガジン》2023年8月号「韓国音楽の現在」特集ディスクガイド

          【Track Review】 YOASOBI, 「アイドル」 (2023)

          Artist : YOASOBI Track : アイドル Label : The Orchard Released : 2023.04.12 Genre : J-Pop 原本記事 音楽クリエイターグループのYOSOBIが発表した「アイドル」は、芸能界を舞台に扱った漫画原作アニメシリーズ《推しの子》(2023)オープニングテーマ曲で制作された。編曲面で興味深いのは、導入部と連結部にK-Popで流行っていたEDM/ヒップホップ・トラップ・サウンドと、サビ部にJ-Pop特有の

          【Track Review】 YOASOBI, 「アイドル」 (2023)

          【Track Review】 XG, 「LEFT RIGHT」 (2023)

          Artist : XG Track : LEFT RIGHT Label : XGLAX Released : 2023.01.25 Genre : K-Pop / J-Pop / Alternative R&B XGはメンバー全員が日本出身もしくは日本系で構成された7人組の(K-)Popグループである。XGALXプロジェクトの出資が日本の大手企業のAVEXから始まったところ、そしてグループを見る中で日本というアイデンティティーを消去しにくいところなどから、私は彼女らの音楽

          【Track Review】 XG, 「LEFT RIGHT」 (2023)

          【Album Review】 NewJeans, 『New Jeans』 (2022)

          Artist : NewJeans Album : New Jeans Label : ADOR Released Date : 2022.08.01 Genre : K-Pop 韓国の教育制度内で青少年期を過ごすということは、ほぼ必然的にK-Pop音楽の影響下に置かれるということでもある。私の中高生時代にデビューしたBTS、EXO、TWICE、Red Velvet、BLACKPINKなどのグループは例え知りたくなくても知らざるを得なかったし、それにブラック・ミュージックか

          【Album Review】 NewJeans, 『New Jeans』 (2022)

          2022 Best Japanese Album 20 + Track 5

          対象期間:2021.12~2022.11 出典 : http://www.tonplein.com/?p=2302809 Track Of The Year山田尚子監督が演出した《平家物語》(2022)の主題歌として制作された羊文学の本シングルは、その登場人物に話しかける。「何回だって言うよ、世界は美しいよ。」悲劇的に閉ざされた世界の中の人物に希望を伝える矛盾はいったい何だろう。「いつか笑ってまた会おうよ … この最悪な時代もきっと続かないでしょう。」それは彼らが残した遺

          2022 Best Japanese Album 20 + Track 5

          2022 Korean Track Listening Session 25

          noteでは非常にお久しぶりです。多少遅れましたが、2022年度の韓国音楽において注目すべき曲を25つ選んで紹介します。 対象期間:2021.12~2022.11 出典:http://www.tonplein.com/?p=2527491 ビッグビートジャンルを中心に活動する電子音楽家KIRARAは、感情をアルバムで表現し、共有することに長けている。例えば『sarah』(2018)の最初の二トラックの「걱정」と「Wish」は、悲しみを希望に昇華させる作業であり、それぞれ

          2022 Korean Track Listening Session 25