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こうのとりに乗りたくて、福知山。(1714文字)



「こうのとり」

とは、大阪、京都から福知山を経由、城崎までを結ぶ特急列車。
京都と大阪の間にすんでいるためこれまで散々見慣れていたものの、
「見ているだけで喜んでいたけれど、乗れるじゃん」
そう思い立ち、電車好きの息子とぶらり旅へ。
コウノトリに乗り行く先は「福知山」



福知山といえば大河ドラマで脚光を浴びた地。
見てないけど。


福知山に行ったことのある人に聞いてみると、

「なんにもないよ」
「動物園とお城は特にいかなくてもいい」

調べてみると、目立つ観光地はお城と動物園。
まぁとりあえず行けば何かあるだろう。

目的は「コウノトリに乗ること」
それと非日常を味わうこと。
乗るだけで旅の目的は達成したようなもの。


当日は朝7時に家を出発、新大阪へ。

駅で朝ごはんを調達し、いざ乗車。
テンション高く乗り込んだコウノトリ、がら空き。
同車両内には私たち以外におひとりきり。
グリーン車なみに快適で広々した車内でのんびり朝ごはん。
食後は息子がゲーム、私は携帯タイム。

ネットでランチスポット情報を見てみるとどうやら鳥や鴨料理のおいしいお店がある模様。
ちらちら合間に車窓に目をやると、どんどん緑色が増えていく。
車内にて予約。

グンゼの文字が見えてきたと思うとあっという間に福知山。

駅を出るとすぐに観光案内所、地図をいただく。
所内にはお土産、レンタサイクルの案内もある。
地図を見ながらランチまで、ぶら歩き決定。

「商店街」は、ほぼ普通の住宅街。
と思ったら突然の行列出現。
古着屋さんのような外観は「ソミーズ」という名のラーメン屋さん。


通り過ぎ、どことなく城下町の風情ものこる町をてくてく。
それにしても熱い。
5月だというのにこの日は33度。長袖は完全失敗。
大河ブームもさったあとで観光客は見当たらない。

明智光秀さんを祀っている御靈神社に参拝。
隣のひろい公園では地元の子供たちの遊ぶ姿。
「福知山市唯一」と書かれた映画館を通り過ぎ、機関車に一瞬足を止め
ランチのお店がある由良川方面へ。
由良川はその洪水や氾濫の多さから「暴れ川」という名前も持つらしい。



到着したのは「柳家」さん。
鴨鍋で有名らしい。
明治時代の町家を改装した風情のある建物で地鶏の親子丼と、げんこつ大の巨大からあげをいただいた。
看板メニューの親子丼を息子から一口もらい、次は絶対親子丼にしようと心に決める。
初めてなら定番が間違いないのに、直前で脇道の逸れがち。


 



由良川沿いを歩きお城へ。
息子とこれまで行った城は大阪城、和歌山城、姫路城、江戸城。
とりあえず城があったらいく精神。
じりじり照る太陽に汗がどんどんでる。
この日は長袖より、半そでに日傘が正解だった。


足立音衛門へ。
3万円の栗のパウンドケーキをひやかし、1つ600円の栗羊羹を購入し即食。
こちらも栗の味がしっかりし、高級なお味。
お店の前にあった自販機は明智さんがしゃべるもの。
しっかり動画に収める。


ようやく城へ到着。
急な坂をひいこらいいながら登っていると、すいすい25キロの10歳が軽快にいく。
天守閣最上階にサクッとのぼり御城印を購入し、早々におりる。

復路は在来線でのんびり帰宅予定。
電車がくるまで時間があったので、
道の駅のようなコーナーがある駅前のコーナンへ。
おなかがいっぱいで何も買う気になれない。

駅に戻り、JRのコンコースとほぼ直結の丹後鉄道を見学。
乗り鉄も撮り鉄も満足したあとは、自分たちへお手紙を。
駅前ポストから投函し、JRに乗り込んだ。

旅の記憶と、よーいどん!
 
駅前の広場にはベトナムかカンボジアか仲良く憩う外国の方が多くいた。
グンゼ関係かな?


電車内で見慣れない景色や地名を味わいながらゆっくり進む。
ずっと一緒の試合帰りのサッカー少年団と、
サッカー観戦帰りで観客で笑えるほど密密ぎゅうぎゅうむんむん。
ときどき豊かな緑の保津川青い清流を見ながら、夕方自宅に到着


2日後、
日常のなかに、旅の記憶が到着。
旅は一粒でなんどもおいしい。

上海にいる夫は隔離があけたものの、また隔離の噂もあって落ち着かない。
配給生活で5キロサイズダウンしたものの、
自由にピザやお酒を楽しめるようになり、果たしてどうなる?!

とにかくいまは夫を含め
上海にいる人たちが軟禁状態でないのがほっとする。



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