井上拓也/戦う小学校の先生

半径5メートル以内の現実から動かせ。変革5M。

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マガジン

  • みんなが幸せになる学年経営

    みんなが幸せになる学年経営を実現するにはどうすれば良いのか。 そのメソッドとマインドをまとめていきます。 学年の先生たちみんなの幸せに関わるということはつまり、学年の子供達全員の幸せに関わるということ。 それなのに、学年主任向けの研修はない。学ぶ場や機会も少ない。 プレイヤーからプレイングマネージャーへ、学級から学年へと視野を広げなければならないが、その準備をしないままにポジションだけが与えられてしまう。 でも大丈夫。 学級経営で大切にしていることを大人相手にも大切にするだけで、学年はうまく回る。

  • けテぶれ関連note

    けテぶれ関連の記事をまとめてみました。

最近の記事

教科担任制のメリットを最大化する!

小学校での教科担任制が広がっている。 やらなければならないから、なんとなく教科を割り振って、それぞれにスタートする…。 それでは、中学校の教科担任の劣化版にしかならない。 小学校における教科担任制として、中学校とは区別して考える必要があるように思う。 小学校での教科担任制のメリットを最大化するにはどうすればよいのか。 今回はそれを本気で考えて書くことにする。 ステップ1 教科担任制のメリット・デメリットをみんなで出し合う メリットを最大化するには? デメリットを少なく

    • けテぶれがうまくいかない?

      けテぶれがうまくいかないんです・・・ けテぶれをやってみたいけれどうまくいくか不安で・・・ という相談を受けることがある。 その時に毎回言うのは、けテぶれサイクルに失敗はないということだ。 けテぶれはサイクルだ。 サイクルに終わりはない。円環しているのだから当たり前だ。 失敗は、その時点で見れば失敗かもしれないが、サイクルとしてみれば、ただの過程である。 成功も同じ。今は今でしかない。人生には先がある。引きで見れば、その成功の後に失敗があるかもしれないし、さらに先には

      • 人は育てられない。人は育つ。

        若手がなかなか育たないとか、何もわかってないとか、仕事ができないとか、そんな愚痴をこぼしている全ての人へ。 人を育てるって、とてもとても難しいし、悩むことも多い。 でも、そもそも人って育てられるのだろうか? 今回は、若手や初任者など、自分よりも経験が浅い人たちにどう関わるか、ということについて本気出して考えてみようと思う。 長男の超難問に答える。 「僕が1番好きな電車は何でしょうか?」 うちの息子たちが、よくクイズを出してくれるのだが、まあそれはもう、クイズと呼んで

        • しあわせを未来へつなごう。

          明日は1月17日。 阪神淡路大震災から29年が経とうとしている。 あの頃僕は、小学校3年生だった。 ゴーッという地鳴りの後、ドーンという突き上げるような揺れ。そして繰り返す横揺れ。 隣で寝ていた妹に、「布団をかぶれ!」と叫んだことを今でも鮮明に覚えている。 父は消防士だった。 僕たち家族を置いて、すぐに家を出た。 あの時のことは、あまり話してくれたことはない。 とにかく大変だったということは伝え聞いた。 心無い言葉をかけられることもあったそうだ。 消防士も被災者だ。 学

        教科担任制のメリットを最大化する!

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        • けテぶれ関連note
          7本
        • みんなが幸せになる学年経営
          8本

        記事

          かっこ悪かった頃の話をしようか。

          初めて学年主任をしたのは5年目の時。 初任校から異動して2年目のことだった。 当時28才。4クラス規模。初の6年生担任。 3年目の若手、歳の近い若手、自分、50代のベテランという構成。 50代のベテラン以外、6年生を担任するのは初めて。 あなただったら、どう学年を運営していきますか? あの頃僕は・・・ 初めての学年主任ということもあって、この1年は本当に苦しかった。 業務量がとてつもなく多かったこともある。 クラスの子に向き合う時間が足りなかったこともある。 3学期には

          かっこ悪かった頃の話をしようか。

          仕事の分担について本気出して考えてみた

          本気出して考えてみたシリーズ②です。 めちゃくちゃ長いです。 でも、めちゃくちゃ長いだけのことはあると思います。 5分だけ、時間をください。 5分損したって思ったらクレームください(嘘です。やめてください) 読んでよかったって思ったらスキとシェアお願いします! リーダーの仕事の一つに、仕事の分担がある。 この仕事の分担を、意図なく漠然とやってしまうと、チームがうまくいかないだけでなく、せっかくのメンバーの成長の機会を奪ってしまうことになる。 特定のメンバーに仕事が偏った

          仕事の分担について本気出して考えてみた

          目標設定はするな。

          2024年、1月1日。 年も明けたし、新たに目標設定して、それを達成できるように1年間がんばろう! なんて、気持ちを新たにしている人に喧嘩売るようなタイトルで申し訳ないんですが、まあそんなに怒らずに聞いてくださいな。 目標設定はなんのため? なぜあなたは、目標を設定しようと思ったのですか? ゴールのないマラソンは走れないように、目標がないまま努力することはできないから。うん、なるほど。 目標を設定することで、自己改善サイクルが回せて、より良い自分に成長できるから。お

          結果が全てだ。

          「結果が全てではない。そこに至るまでの過程に価値があるんだ」 自分なりに努力を積み重ね、臨んだレースで結果が出なかった。 そんな時、コーチにかけてもらった言葉だ。 「結果が全てや」 そして、帰宅した僕に父がかけた言葉だ。 ああ、なんと血も涙もない。 落ち込んでいる我が子にかける言葉がこれか。 あなたはどう思いますか? 過程が大切なのでしょうか。 それとも、結果が全てなのでしょうか。 実はコーチの言葉には続きがある。 「結果が全てではない。そこに至るまでの過程に価値

          打ち合わせについて本気出して考えてみた。

          「今日は打ち合わせがあるから帰りが遅くなるなあ・・・」 「ああ、早く終わらないかなあ・・・」 「これ、何の話し合いだったっけ・・・」 僕が仕事を始めたばかりの時、少なからずこう思っていた。 打ち合わせの重要性について、意味もわかっていないし、実感もない。ただいつもよりも帰りが遅くなってしまう、時間を拘束される。 そんなふうに考えていた。 でも、それはとんでもなく大きな間違いだった。 学年での打ち合わせをどんな時間にするかが、子供にとっても、大人にとっても、大きな意味を持つ

          打ち合わせについて本気出して考えてみた。

          踏まえて乗り越える

          高校3年になった時、顧問の先生が変わった。その先生はこれまでの練習メニューを見て言った。 「この練習は意味ないなー。これじゃタイムは伸びないぞ。だから、専門種目ばかりじゃなくて、個人メドレーの練習を中心にベースを作っていく。そこからそれぞれの専門の練習していこう」 この後の部員たちの反応はどうだったと思いますか? 答えはこの記事の最後で! (正解者には・・・何かあげます) 教室では・・・ 例えば、けテぶれを教室に導入したいとする。 「これまでの宿題では、力はつかない

          練習は楽しい!

          「今日も練習かー」「休みにならないかなー」「やれって言われるしやらなあかんよなー」「お腹痛いことにしようかなー」 部活動でも、習い事でも、なんでもそうですが、こういうネガティブな気持ちで練習すること、なかったですか? 僕はありました。 まあまあ、ありました。 ごめんなさい、しょっちゅうでした。 きっと最初は楽しみだったはずなんです。 長男は、スイミングとピアノを習っていますが、毎回の練習をそれはそれは楽しそうにやっています。 僕自身のことを振り返ってみても、最初はとって

          あの頃、僕は・・・

          クラスの子供があなたのことを好きなら、それでいい。 誠実に、できることをやればいい。 先生になって初めての年に、学年主任の先生からもらった言葉だ。 この言葉があったから、今がある。 自分のできることに集中することができたから。 先生らしさと自分らしさ 初任者として大切なことって、一体なんだろうか。 もっといえば、先生として大切なことって、一体なんだろうか。 実はこの答えは、あなたの中にある。 あなたが子供達を目の前にした時に、何が大切だと伝えるだろう。 どんな言葉で、

          人には必ずいいところがあると信じ抜くこと

          うちの長男が、道徳の時間に先生にお手紙を書いたとのこと。 見せてもらうと、プリントの表裏にびっしりと、めちゃくちゃ愛のある言葉のプレゼントがたくさん並んでいました。 最後にはこう結んでありました。 「こんなにたくさんいいところがある先生は、ほんとうにすてきだよ」 「そんなにたくさんいいところを見つけられるあなたもすてきだよ」って、コメントを返してくださった先生には感謝しかありません。 一方、生きていれば、なんでこの人はこんなことをするんだろう?という場面に必ず出会うこと

          人には必ずいいところがあると信じ抜くこと

          徹底的に自分であれ。

          去年担任した子らが今年、卒業を迎えます。 旧担任として、メッセージを送る機会を、6年生の先生からいただいたので、原稿を作ってみました。 僕が一番伝えたいことは何なのか。 大事にしていることは何なのか。 改めて考えるいい機会になりました。 以下、原稿です。 「徹底的に自分であれ」いきなりですが、問題です。 先生の嫌いなものは何でしょう。 そう、ブロッコリーです。 内緒にしていたはずなのに、こんなにたくさんの人が知っています…なんてこった…。 では、先生の好きなものは何

          徹底的に自分であれ。

          遠くを見れば近くがよく見える

          大学受験に全部失敗して、原付の免許試験すら落ちた僕にとって、自動車免許の取得は悲願だった。 1浪して入った大学は、公共交通機関で通うにはあまりにも不便で(最寄り駅まで車で20分・バスは1時間に1本・終バスは6時)自動車免許の取得は必須だった。 教習所に通い始めて、初めての実車。 その時に言われた言葉が、タイトルの言葉だ。 「遠くを見て。遠くを見れば近くが見えるから」 ん? いや、その角を曲がりたいねんから、その角を見なあかんやろ。 なんやったら、ミッションとかクラッチ

          遠くを見れば近くがよく見える

          研修の目的は「一口ちょーだい」と言わせること

          「それ、いいなあ。一口ちょーだい」 長男に言われて、一口あげたときの幸せそうな顔を見たとき、自分まで幸せな気持ちになります。 (うちの子は食べることが大好きで、毎週の図書の時間には、必ず手作りスイーツの本を借りてきます。笑) というわけで、今日はこの「一口ちょーだい」っていうのを深掘りしてみようと思います。 「一口ちょーだい」 長男は「一口ちょーだい」って言うことで、具体的な一歩を踏み出し、行動を起こしています。 細かく書いてみると、 1 自分のものにも満足してい

          研修の目的は「一口ちょーだい」と言わせること