井上拓也/戦う小学校の先生

半径5メートル以内の現実から動かせ。変革5M。

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マガジン

  • けテぶれ関連note

    けテぶれ関連の記事をまとめてみました。

  • みんなが幸せになる学年経営

    みんなが幸せになる学年経営を実現するにはどうすれば良いのか。 そのメソッドとマインドをまとめていきます。 学年の先生たちみんなの幸せに関わるということはつまり、学年の子供達全員の幸せに関わるということ。 それなのに、学年主任向けの研修はない。学ぶ場や機会も少ない。 プレイヤーからプレイングマネージャーへ、学級から学年へと視野を広げなければならないが、その準備をしないままにポジションだけが与えられてしまう。 でも大丈夫。 学級経営で大切にしていることを大人相手にも大切にするだけで、学年はうまく回る。

最近の記事

それでも地球は回っている

先日、地域の秋祭りがありました。 息子たちは乗り子として、太鼓を叩きます。 妻の地元になるので、僕にとってはわからないことだらけ。 神輿の組み立て、提灯、御神灯、村回り、商店まわり…。 こんなことに意味があるのか? わざわざ休日を潰してまでやることか? そんな思いを抱えながらも準備を重ね、当日を迎えたのですが、なんとも言えない充実感と高揚感で、自分の地元でもないのに地域と一つになったような気がして、とても良い時間を過ごせました。 そこにあるものは何も変わっていない。 で

    • 身の程を知れ

      身の程を知った経験ってありますか? 多くの人は、自分の能力の限界を知ったとか、上には上がいると思い知ったとか、そういうことを思い浮かべるのではないかなと思います。 「この身の程知らずが!」 なんてセリフを実際に使うことはないと思うけど、身の程を知るということ自体はとても大切なことだと思うのです。 自己肯定感が高いとは? 自己肯定感を高めることを念頭において教室を見ている人もいると思います。 この、自己肯定感というのがクセ者です。 なんとなく、いいことに目を向けられる

      • 誤解が世界を変えていく

        夏休みの楽しみといえば? プール! 旅行! 海! 花火! フェス! って、いろんな答えが返ってきそうですが、今年の僕の楽しみは、夏フェス。 そう。「ALLけテぶれFesta」です。 「なんじゃそりゃ?」と、はてなが浮かぶ人も多いと思います。 簡単に言うと、全国から150人もの人が集まり、模擬授業や実践発表から学ぶ教育イベントです。 今回のnoteでは、そのイベントの中身の話ではなく(違うんかい)、そういったイベントやセミナーに参加した後の話をしようと思います。 発信せよ

        • 習慣=その人

          やらせるに値するルーティン=習慣とは?僕の仕事は小学校の先生だ。 人格の完成というのが学習指導要領に定められた最大の目的である。 アリストテレスの言葉を借りれば、学校で何かをやらせるからには、その活動が子ども達が幸せに生きるための習慣を身につけることとつながっていなければならない。 では、やらせるに値するルーティン=習慣とは? 今、教室で取り組んでいるのが、生活けテぶれである。 以下、その具体を述べる。 生活けテぶれってなんやねん?基本の形 朝の会の前にその日の計画を

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        • けテぶれ関連note
          12本
        • みんなが幸せになる学年経営
          8本

        記事

          けテぶれ導入TIPS

          けテぶれ導入TIPS10子どもたちの持っている可能性を最大化させるべく実践しているけテぶれについて、導入のハードルを下げるために10のTIPSを書いていこうと思います。 けテぶれとは、計画テスト分析練習の頭文字をとった言葉で、何かができるようになるためのステップです。 ここでは、実践したいと思っているが、何からやればいいのかわからなかったり、情報量が多く解釈しきれていなかったりする先生方に向けてそのヒントを提示できればと思っています。ぜひお読みください。 ①計画 計画

          これからの水泳授業のカタチ〜高学年編〜

          数年前に書いたこちらのnoteにコメントをいただきました。 自分としては、伝えたいことは書き切ったつもりでしたが、具体的にどうやって授業をデザインし、実践していくのかについては、書いていない部分がたくさんありました。 そこで今回は、2023年度に行った実践を超具体的にレポートという形で書かせてもらおうと思います。 今年度のあなたの実践の何か役に立てれば嬉しいです。 授業デザイン授業デザインのときに、1番に考えることは、「水泳の楽しさとは?」である。 楽しさが明確になれば、

          これからの水泳授業のカタチ〜高学年編〜

          教科担任制のメリットを最大化する!

          小学校での教科担任制が広がっている。 やらなければならないから、なんとなく教科を割り振って、それぞれにスタートする…。 それでは、中学校の教科担任の劣化版にしかならない。 小学校における教科担任制として、中学校とは区別して考える必要があるように思う。 小学校での教科担任制のメリットを最大化するにはどうすればよいのか。 今回はそれを本気で考えて書くことにする。 ステップ1 教科担任制のメリット・デメリットをみんなで出し合う メリットを最大化するには? デメリットを少なく

          教科担任制のメリットを最大化する!

          けテぶれがうまくいかない?

          けテぶれがうまくいかないんです・・・ けテぶれをやってみたいけれどうまくいくか不安で・・・ という相談を受けることがある。 その時に毎回言うのは、けテぶれサイクルに失敗はないということだ。 けテぶれはサイクルだ。 サイクルに終わりはない。円環しているのだから当たり前だ。 失敗は、その時点で見れば失敗かもしれないが、サイクルとしてみれば、ただの過程である。 成功も同じ。今は今でしかない。人生には先がある。引きで見れば、その成功の後に失敗があるかもしれないし、さらに先には

          けテぶれがうまくいかない?

          人は育てられない。人は育つ。

          若手がなかなか育たないとか、何もわかってないとか、仕事ができないとか、そんな愚痴をこぼしている全ての人へ。 人を育てるって、とてもとても難しいし、悩むことも多い。 でも、そもそも人って育てられるのだろうか? 今回は、若手や初任者など、自分よりも経験が浅い人たちにどう関わるか、ということについて本気出して考えてみようと思う。 長男の超難問に答える。 「僕が1番好きな電車は何でしょうか?」 うちの息子たちが、よくクイズを出してくれるのだが、まあそれはもう、クイズと呼んで

          人は育てられない。人は育つ。

          しあわせを未来へつなごう。

          明日は1月17日。 阪神淡路大震災から29年が経とうとしている。 あの頃僕は、小学校3年生だった。 ゴーッという地鳴りの後、ドーンという突き上げるような揺れ。そして繰り返す横揺れ。 隣で寝ていた妹に、「布団をかぶれ!」と叫んだことを今でも鮮明に覚えている。 父は消防士だった。 僕たち家族を置いて、すぐに家を出た。 あの時のことは、あまり話してくれたことはない。 とにかく大変だったということは伝え聞いた。 心無い言葉をかけられることもあったそうだ。 消防士も被災者だ。 学

          しあわせを未来へつなごう。

          かっこ悪かった頃の話をしようか。

          初めて学年主任をしたのは5年目の時。 初任校から異動して2年目のことだった。 当時28才。4クラス規模。初の6年生担任。 3年目の若手、歳の近い若手、自分、50代のベテランという構成。 50代のベテラン以外、6年生を担任するのは初めて。 あなただったら、どう学年を運営していきますか? あの頃僕は・・・ 初めての学年主任ということもあって、この1年は本当に苦しかった。 業務量がとてつもなく多かったこともある。 クラスの子に向き合う時間が足りなかったこともある。 3学期には

          かっこ悪かった頃の話をしようか。

          仕事の分担について本気出して考えてみた

          本気出して考えてみたシリーズ②です。 めちゃくちゃ長いです。 でも、めちゃくちゃ長いだけのことはあると思います。 5分だけ、時間をください。 5分損したって思ったらクレームください(嘘です。やめてください) 読んでよかったって思ったらスキとシェアお願いします! リーダーの仕事の一つに、仕事の分担がある。 この仕事の分担を、意図なく漠然とやってしまうと、チームがうまくいかないだけでなく、せっかくのメンバーの成長の機会を奪ってしまうことになる。 特定のメンバーに仕事が偏った

          仕事の分担について本気出して考えてみた

          目標設定はするな。

          2024年、1月1日。 年も明けたし、新たに目標設定して、それを達成できるように1年間がんばろう! なんて、気持ちを新たにしている人に喧嘩売るようなタイトルで申し訳ないんですが、まあそんなに怒らずに聞いてくださいな。 目標設定はなんのため? なぜあなたは、目標を設定しようと思ったのですか? ゴールのないマラソンは走れないように、目標がないまま努力することはできないから。うん、なるほど。 目標を設定することで、自己改善サイクルが回せて、より良い自分に成長できるから。お

          結果が全てだ。

          「結果が全てではない。そこに至るまでの過程に価値があるんだ」 自分なりに努力を積み重ね、臨んだレースで結果が出なかった。 そんな時、コーチにかけてもらった言葉だ。 「結果が全てや」 そして、帰宅した僕に父がかけた言葉だ。 ああ、なんと血も涙もない。 落ち込んでいる我が子にかける言葉がこれか。 あなたはどう思いますか? 過程が大切なのでしょうか。 それとも、結果が全てなのでしょうか。 実はコーチの言葉には続きがある。 「結果が全てではない。そこに至るまでの過程に価値

          打ち合わせについて本気出して考えてみた。

          「今日は打ち合わせがあるから帰りが遅くなるなあ・・・」 「ああ、早く終わらないかなあ・・・」 「これ、何の話し合いだったっけ・・・」 僕が仕事を始めたばかりの時、少なからずこう思っていた。 打ち合わせの重要性について、意味もわかっていないし、実感もない。ただいつもよりも帰りが遅くなってしまう、時間を拘束される。 そんなふうに考えていた。 でも、それはとんでもなく大きな間違いだった。 学年での打ち合わせをどんな時間にするかが、子供にとっても、大人にとっても、大きな意味を持つ

          打ち合わせについて本気出して考えてみた。

          踏まえて乗り越える

          高校3年になった時、顧問の先生が変わった。その先生はこれまでの練習メニューを見て言った。 「この練習は意味ないなー。これじゃタイムは伸びないぞ。だから、専門種目ばかりじゃなくて、個人メドレーの練習を中心にベースを作っていく。そこからそれぞれの専門の練習していこう」 この後の部員たちの反応はどうだったと思いますか? 答えはこの記事の最後で! (正解者には・・・何かあげます) 教室では・・・ 例えば、けテぶれを教室に導入したいとする。 「これまでの宿題では、力はつかない