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所得税

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ものすごい節税になるすごい手法的なことは記しておりません。所得税について気付きにつながれば程度に。気付くことで今までより税負担が減ることはあるかもしれませんね。
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2020年2月の記事一覧

扶養控除の対象にしていた親が老人ホームに入居したら扶養控除を受けられなくなるの?

扶養控除の対象にしていた親が老人ホームに入居したら扶養控除を受けられなくなるの?

タイトルどおり、ときどき、この質問をされるのでまとめてみます。

とりあえず予防線をはらせていただきます。
『間違った解釈していたら、ごめんね。』

1. 扶養控除の額
  

老人扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。

同居老親等とは、老人扶養親族のうち、納税者又はその配偶者の直系の尊属(父母・祖父母など)で、納税者又はその配偶者と普段同

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配当控除について

配当控除について

この間、配当所得についてざっくりとまとめたこと
配当控除だったら今年の確定申告でも間に合うかなと思ったことから
今回は配当控除についてざっくりとまとめていきたいと思います。
※所得金額が1千万円以下の人を前提にすすめていきます。

1. 配当控除とは 剰余金の配当などの配当所得があるときに受けることができる税額控除。
所得からではなく、税額から控除です。

2. 総合課税 配当控除を受けるには

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内部通算について ~赤字の雑所得を他の雑所得の黒字と相殺できる~

内部通算について ~赤字の雑所得を他の雑所得の黒字と相殺できる~

アフィリエイトと仮想通貨売買、ネットオークションで転売など副業をいくつかしている人は最近では多いのではないのかと思います。

これらすべてに儲けがあれば良いのですが、アフィリエイトとネットオークションは黒字だったけど仮想通貨は赤字だよという場合もあるでしょう。

こんなとき、確定申告で黒字だけ税金の対象にしているということはないで
しょうか? そういう人は損をしているかもしれません。

今、挙げた

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配当所得の課税方式

配当所得の課税方式

上場株式等の配当金の確定申告は、『申告不要』『総合課税』『申告分離課
税』の課税方式を選択することができます。
今回は、上場株式等の配当金の課税方式についてまとめていきます。

1. 配当金の課税の概要  ・受取り時
   配当金の受取り時に所得税(15%)、復興特別所得税(0.315%)と
   住民税(5%)が源泉徴収されます。

   例えば、
   1,000円の配当金がある場合は
  

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雑所得について

雑所得について

最近、副業をする人が増えてきました。
正社員の他にアルバイトをしているという人なら、国税庁の『確定申告書等作成コーナー』で二つの源泉徴収票を入力すれば、ほぼ終わり。
ですが、近年はネットオークションや仮想通貨、先物取引やFXなど副収入を
得る方法はさまざまです。そして、いま挙げたものは『雑所得』という所得区分に該当します。

個々の副業の所得税の課税についてまとめるのも面倒くさいので、今回は『雑所

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総合課税と分離課税

総合課税と分離課税

確定申告が本格的に始まりました!
昨日、私も確定申告の無料相談会場に派遣されて納税者の皆さんの
相談を受けさせていただきました。

会場では申告書の作成をするのではなく申告書の作成を補助するような役割をしていたのですが、株式の譲渡、土地の譲渡などがあり、総合課税と分離課税の違いが分からずに困ってしまう納税者もいます。

また自分が相談をうけたときにスムーズに答えられるように、今回は課税方式の概要に

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退職所得~切り上げ?切り捨て?~

退職所得~切り上げ?切り捨て?~

今回は、確定申告ソフトや国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用すれば
間違えることはないと思いますが、手書きではうっかり間違えてしまう退職所得控除の勤続年数についてまとめます。

1. 退職所得  国税庁ホームページでは

 退職所得とは、退職により勤務先から受ける退職手当などの所得をい
 い、社会保険制度などにより退職に基因して支給される一時金、適格退
 職年金契約に基づいて生命保険会社又は信託

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還付申告

還付申告

年末調整済の給与所得者で医療費の支出が多い人で
『3月15日(令和元年分は3月16日)までに、確定申告しないと!』
と言う人がよくいますが…

このような還付申告は、確定申告の期限とは関係なく行うことができます。

1. 還付申告とは ※国税庁ホームページでは

  確定申告書を提出する義務のない人でも、給与等から源泉徴収された
  所得税額や予定納税をした所得税額が年間の所得金額につい

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医療費控除(入院)

医療費控除(入院)

同業者が、入院時の食費、差額ベッド代は医療費控除の対象になるかで
議論していました。これについて考えていきたいと思います。

1. 入院時の食費 まず、入院時の食費。
 こちらは、だいたい医療費控除の対象になります。
 入院時に病院から提供される食事は治療の一環のようなものです。
 しかし、病院とは関係ない出前などは基本的に対象になりません。

★国税庁のチャットボットに聞くと

「入院時の食費は

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書面で確定申告書を提出する人へ

書面で確定申告書を提出する人へ

たいした話ではないのですが、
今まで確定申告書を紙で提出する場合には、源泉徴収票などの書類を添付し
なければなりませんでした。
しかし、平成31年(2019年)4月1日以後に提出する確定申告書等について
添付が不要となったものがあります。
平成31年4月1日以後に提出ということは、令和1年分(申告期限:令和2年3
月15日)も対象となります。

1. 添付不要となった書類  ① 給与所得、退職所得

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