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本当にうまい"とろたく"を決めようじゃないか

 「とろ」と「たくあん」を一緒に食べるから「とろたく」。至ってシンプルだが、ただ単に一緒に食べたらうまくなるってものでもない。料理は全くできないが、とろたくだけは自分で作るほどこだわりがある。

 私が気にするのは「とろ」ではなく「たく」の方。脂のある鮪はどこのお店でも出せる(そもそも脂があるから とろ なのだが)ので、如何にたくあんでバランスを取れるかが重要だと考えている。

 大事なのはたくあんは大きめに切ること。とろの脂とたくあんの塩味を合わせ、柔らかいとろにはたくあんの嚙み心地を対比させる。個人的にだが、とろとたくあんを一緒に叩いてしまうのは御法度。たくあんまで細かくしてしまうと食感も塩味もぼやけてしまう気がするから。故に、たくあんは大きくしてほしいというのが私の希望。

 この定義(軍艦/細巻きの両方とも可)に従って、今回は回転寿司で一番おいしいとろたくを決めたい。予算の都合上、訪問するお店は回転寿司に絞って比較した。


根室花まる KITTE丸の内店(東京)

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本鮪とろたく巻(420円)

 この記事を書くきっかけになったとろたく。堂々と「本鮪」を称しているだけあり、とろの味が濃く、たくあんはその味にしっかり向かい合えるだけのサイズ感だった。


立食い寿司根室花まる 丸の内オアゾ店(東京)

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とろたく巻(370円)

 立食いの花まるは手巻きなので「とろ」も「たく」も2倍?使っている具材の大きさとカットはそのままでボリュームが増した間隔。手巻きなので海苔も湿気ず、少しだが磯の香りも感じられる平均点の高いものだった。


築地すし好 和 グランスタ丸の内店(東京)

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とろたく巻(400円)

 たくあんは細長くカットしてあり、個人的には最低限の大きさだった。鮪が微妙なのか、海苔の香りが強すぎたのか、「とろ」をあまり感じられずに終わってしまい、400円では割高に感じられた。


天下寿司

とろたく巻(125円)

 とろたく相場からするとかなり安いのが天下寿司。白いたくあんはさっぱりとした味わいで、とろの主張も強くない分、全体的にバランスの良い味だった。


銚子丸

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とろたく巻(198円)

 グルメ回転寿司にしては200円以下とお手頃な価格設定。「とろ」と「たく」のバランスはありふれたものだが、とろの味でネタの良さが伝わる。


魚べい

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まぐたくぐんかん(110円)
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まぐたく巻(110円)

 100円回転寿司に現れたルーキーは「まぐたく」を2種類も用意してくれているのが嬉しい。たくあんは薄いが長く切ることで存在感を出しているのが私好み。ただ「とろ」が負けている。


【結果発表】

 初めから結果は決まっていたが、根室花まるの「本鮪とろたく巻(420円)」が優勝した。値段が張る分良いネタを使えることに加えて、店舗によって細巻きと手巻きの両方が食べられる柔軟性も高評価の一要因になった。

 個人的には天下寿司の白いたくあんのアプローチも面白いと感じた。お値段の関係でとろの質や量を落とす必要がある時、たくあんの種類を変えて全体のバランスを保つ、それぞれの価格帯でのやり方があるのではないだろうか。



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