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プランク運動の効果


📖 文献情報 と 抄録和訳

プランク運動は、体組成、腹筋機能、自律神経活動に良い変化をもたらし、呼吸能力を向上させる

📕Park, Sihwa, Young‐Chul Kim, and Yong‐Seok Jee. "Plank exercise improves respiratory capacity through positive changes in body composition, abdominis function, and autonomic nerves' activities." European Journal of Sport Science (2024). https://doi.org/10.1002/ejsc.12086
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[背景・目的] 本研究は、プランク運動トレーニング(PET)が呼吸機能、身体組成、腹筋パフォーマンス、自律神経系(ANS)に及ぼす影響を探ることを目的とした。

[方法] 61名の若年成人が参加し、対照群(CG、n=31)と運動群(EG、n=30)に分け、PETを週3日、12週間実施した。グループ分けは無作為に行われた(RCT)。

[結果] 実験後の結果を示す。実験後、CGの体組成(筋肉量、脂肪率)は悪化したが、EGのそれは改善した(p < 0.001)EGでは、腹筋の平均収縮時間が約20%増加した。EGにおける腹筋回数は、約55%の有意な増加を示した。

EGでは、ピーク呼気力が約24%、1秒間の強制呼気量が約14%増加し、安静時呼吸数が約-9%減少した。CGと比較すると、これらの変化は2群間で有意であった(p = 0.001)。EGでは、安静時心拍数が約2%有意に減少し、それに伴って交感神経活動が約-5%減少し、副交感神経活動が約5%増加した。CGと比較した場合、これらの変化は2群間で有意であった(p = 0.001)。

[結論] 本研究の結果から、若年成人にPETを実施すると、食事摂取量と身体活動量をコントロールしながら、呼吸能力が顕著に変化することが明らかになった。これらの変化は、体組成、腹部機能、ANSの改善と相まってもたらされた。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

プランク運動は、臨床上もしばしば用いる介入方法だ。
自重を用いて簡便に行えるため、自主トレーニングとしても重宝している。
そんなプランク運動の効果をRCTで実験、ということで非常に興味深い論文だと感じた。

その効果として、腹筋の筋力関係パラメータ、体組成の改善は予測の範囲内だった。
だが、呼気力などの呼吸系パラメータ、自律神経系パラメータにも改善を認めるというのは驚きだ。
プランク運動の効果は、一石二鳥にはとどまらないらしい。
何にせよ、1つのシンプルな運動でここまでの効果が出せるという事実。
プランク運動は、ぜひ日々の運動習慣の1つに加えたい種目だ。

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