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最長トレッキングにリベンジ

「最長トレッキングに挑戦」のコースに、リベンジしてきました! 
1回目の挑戦は、こちらをチェックして下さい!

ハウスキーパーの仕事が落ち着いてきて、1ヶ月ぶりに休みをもらえました!
ラッキーなことに、レストランバイトも休みだったので、丸1日自由!
天気も朝は雨でしたが、9時から「晴れ/曇り」ということで、リベンジ決行!!

今回は水、食料もバッチリ用意しました。

  • ピーナツバターを塗りたくったサンドイッチ

  • りんご ×2

  • チーズスティック ×2

  • 水2.5リットル

まずは、モーテルからトレッキングコースの入り口まで、1時間程歩きます。
40分くらい歩いた時、私のすぐ横でキャンピングカーが止まりました。
音楽を聞いていたので、イヤホンを慌てて外すと、窓が開いて、女性が声をかけてくれました。

「もしよかったら、トレッキングコースまで送りましょうか?」
「ぜひお願いします!」

助手席に乗り込み、有難く送ってもらいました。
話している途中で、同じトレッキングコースに向かっていることが判明。
そのまま一緒にトレッキングすることになりました。

彼女はパリ出身の54歳で、職場から1年間休暇をもらって、海外旅行を楽しんでいる最中でした。
最初はヨーロッパを何カ国か周り、ニュージーランドはトータル3ヶ月滞在予定。
ちょうど2ヶ月が経過したところ、と言っていました。

トレッキングやハイキングが好きで、トンガリロ国立公園や、マウント・タラナキ(富士山にそっくりな山)など、数々のコースを既に回っており、たくさんオススメしてもらいました。
元々登山が好きで、ヨーロッパでもたくさん登山経験がある、とてもエネルギッシュな方でした。
私より体力があり、すいすい身軽に歩かれていました。

歩きながら、いろんな話をしました。

軽めの話から、ニュージーランドの情報交換、お互いのお気に入りの映画、趣味。
日本語とフランス語を教え合ったり、仕事の制度や、パリオリンピックについて。

かなり深い話もしました。

私は今まで、初対面の人に自分の深い部分の話をすることは無かったのですが、不思議と抵抗なく、自然に自ら話していました。

「ワーホリに来るまでは、ネガティブな人間でした。でも、ニュージーランドでいろんな経験をして、いろんなことに気付けたり、学びがあったりして、ポジティブになれました」

「それは素晴らしいわね。あなた、日記は書いてる?」

「はい、毎日少しずつですが、書いてます」

「それはとても良いことよ。どうしてポジティブになれたのか、何が変えてくれたのか、全部書いておくといいわ。日本に帰ったら忘れてしまうかもしれないし、環境が戻るとまたネガティブに逆戻りしてしまうかもしれないから。そうならないように、書き残しておくのよ」

彼女はさらに続けました。

「書き出すことって、とても重要よ。好きなこと、嫌いなこと、将来やりたいこと、それに向けたアイディア。何でも書き出すことで頭が整理されて、すっきりするわよ。
私の双子の娘は、将来の自分に向けた手紙を書いているの。そして、その手紙とどれだけ違うことになっているのか、それを確認するのを楽しんでいるわ」

彼女にはボーイフレンドがいたのですが、今回の、長期に渡る海外旅行を理解してくれなかったらしく、別れてしまったということでした。
少し距離をとりたくて、パリから遠いニュージーランドを旅行先に選択。

「人生っていろいろあるわよね。もう彼のことは、別に気にしてないわ」

私の家族の話になり、素直に両親へのあまり良くない感情を明かしました。
父親と関係がずっと悪かったこと、でも最近ようやく少し気持ちに変化があったこと。
数年前に足を悪くした母親が、手術を終えても、ずるずると家に居ることが、気がかりなこと。

「無理して親を受け入れる必要はないわ。あなたはもう大人で、自分の人生の選択は自分で出来るし、実際そうしている。ご両親のことは、ただ、考えすぎないようにすればいいと思うわよ」

その言葉に、かなり心を軽くしてもらいました。

そして、最初のビューポイントに辿り着きました。
前回よりも、キレイな眺めでした。
氷河には雲がかかっていましたが、広大な山々を感じられました。

彼女は10歳の頃、お父さんを亡くし、お母さんは2年前に他界されました。

「最後の数年間は、母の介護をしていたわ。全く苦ではなかった、むしろ喜びだったのよ。介護も終えたし、まだまだ元気な内に旅行がしたいと思って、このタイミングで休暇をもらったの。定年まで待てないと思った」

私は大好きだったおじいちゃんが、5年前に他界してしまった話をしました。

「今でもその実感は、正直あまりありません。でも、ふとした瞬間に、おじいちゃんはいないんだ、と思い出すんです。自分でもよく分かりません。だけど、私にもいつか死ぬ日がくる。その前に、やりたいことはやり切りたいな、と思っています」

彼女は頷きながら、聞いてくれました。

「あなた、人生の目標はある?」
「人生の目標ですか?」

「人生が終わるまでに、達成したいことよ」
「難しい質問ですね」

あまりの答えられなさに、自分で驚きました。
何とか絞り出し、とりあえずもっといろんな国を旅行して、いろんな景色を見たい、という回答をしていました。
彼女も考えながら、教えてくれました。
彼女の人生の目標は、仕事の場所を変えること、4人の親友ともっと一緒に時間を過ごすこと。

そして、彼女は何月にこれをして、この時にこの人と会って、これをする予定!と、数多くの今後の予定、選択肢をシェアしてくれました。

「この先に楽しみなことが、たくさんあるんですね」
「そうよ!それが、私が元気な秘訣なの!」

2つ目のビューポイントからは、曇っていますがキレイな氷河が見れました!

最終ポイントに近づくにつれ、天候が悪化。
気温もぐっと下がり、風も強く、雨も降り始めました。
周りは雲で何も見えず、彼女がいなかったら心細かったな、と思いながら歩いていました。

ついに、最終ポイントに到着。
天気は悪いままで、景色は何も見えませんでしたが、最後まで辿り着いた達成感がありました。
すごく寒くて手が悴み、鼻水も垂れてきました。
持ってきたサンドイッチを食べ、下山しました。

2つ目のビューポイントまで戻ってきた時、上りの時に見た素晴らしい景色が、雲で完全に隠されていました。

「見て!まさに、これぞ人生って感じね!待ってちゃだめなのよ、思い立ったらすぐにやらなきゃ!」

無事に下山、帰りも村まで送ってもらいました。
車を降りる時、送迎してくれたお礼と、大切なことを教えてくれたお礼を伝えました。

「違う考えが聞けるし、新しい発見があるから、他の人と話すのっていいものよね。
最後にもう1つ。私もそうだけど、未来のことを考えすぎてしまうことってあるでしょう?特に不安なことなんかをね。そんな時は、自分で自分を止めるのよ。ただ、今を楽しむこと、今何をやるかにフォーカスするの」

ワッツアップ(海外版のLINE)をトレッキング中に交換していたので、お互いのお気に入りの映画タイトルや、一緒に自撮りした写真を送りました。
私の大好きなミュージカル映画、「ディア エヴァン ハンセン」をさっそく調べ、あらすじを読んでくれたらしく、

「すっごく面白そうな映画を教えてくれてありがとう!見たら絶対に泣いちゃうわ!」

と、コメントしてくれました。
お互い、映画を見たら感想を送り合おう、これからも連絡を取り合おう、と約束しました。

素敵な出会い、たくさんの学び。

彼女との出会いはいろんな奇跡が重なった、素晴らしいギフトに感じました。
彼女と出会えて、とても嬉しいし、感謝しています。

最高な1日でした!!


その3日後、天候が完璧だったので、どうしても景色が見たくて、もう一度1人で行って来ました!
本当に絶景すぎて、感動しました!!

1回目は、学びを得に。
2回目は、素晴らしい出会い。
3回目は、大自然の絶景を見に。

とても思い出深い、お気に入りのトレッキングコースになりました。

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