アジャイルに適したプロジェクトとは?ウォーターフォールとの違いなど
今回はアジャイルを行う理由について掘り下げます。
普段、なんとなくアジャイルを採用していませんか。いつの間にかアジャイルすることが目的になっていないでしょうか。
何でもかんでもアジャイルで行えばよいわけではありません。アジャイルの性格を知ることでアジャイルを選ぶ理由が見えてきます。
今回はアジャイルに適したプロジェクト、見極め方をご説明します。
アジャイルとウォーターフォールの違い
アジャイルとよく比較されるのがウォーターフォールです。
悪い意味で”従来のアプローチ“と呼ばれることが近頃多い気がしますが、決してそんなことはありません。ウォーターフォールにも良いところがあります。
ウォーターフォールはアジャイルと性格が真逆というだけです。
アジャイルは、「未知を知にする」アプローチと言われます。イメージは霧の中を少しずつ進むイメージです(ちょっと進んでは立ち止まり、また少し進むを繰り返す)
つまり、霧のように不確実性が高い場合にアジャイルが向いていると言われます。
不確実性が高いということは、これまでのやり方が通用しない場合とも言えます。
ウォーターフォールはこの逆になります。従来のやり方が通用する場合に適しています。過去のプラクティスを用いて方法論が確立されている場合はウォーターフォールとなります。
これらからアジャイルは新機能の開発などに適しています。ウォーターフォールは建設工事などに適しています。とはいえ、建設工事の中でも部分的に新しい工法を用いる場合はアジャイルの方が適しているかもしれません。
アプローチを一律に決めてしまうのではなく、シチュエーションに合わせて、なぜこのアプローチなのか?を考えることが重要です。
ウォーターフォールで上手くいっている場合は、無理にアジャイルに変える必要もありません。
しかし、アジャイルが年々注目されている背景には、これまでのやり方が通用しないことの方が増えてきているからだと思います。
前述の性格を踏まえながら、アジャイルに適したプロジェクトを見極める方法をいくつかご紹介します。
アジャイルに適したプロジェクトの見極め方
以下の4つをご紹介します。
1.ライフサイクルの連続性
2.不確実性と複雑性モデル
3.適合性評価図(レーダーチャート)
4.WoW(Disciplined Agile)
1.ライフサイクルの連続性
以下の図のようにリリース頻度と変更の頻度から適切なアプローチを判断します。アジャイルはリリースの頻度が高く、変更の頻度が高い場合に適しています。
漸進、反復などの違いは以下の表をご覧ください。
2.不確実性と複雑性モデル
要求事項と技術的観点の不確実性から適切なアプローチか判断します。
アジャイルの場合は、複雑もしくは錯綜と言われる部分に適しています。混沌はそもそもやるべきではない、キケンということを意味しています。
3.適合性評価図(レーダーチャート)
いくつかの指標からなるレーダーチャートから適切なアプローチを判断します。
4.WoW(Disciplined Agile)
これは、Disciplined AgileのWoWを用いた方法です。以下のようなフローチャートから適切なアプローチを導きだすことが可能です。
(引用:Choosing Between Life Cycles Flowchart Update
From the Disciplined Agile Blog)
Disciplined Agileについては以下の記事を参照ください。
アジャイルに適したプロジェクト、見極め方のまとめ
今回は、アジャイルを行う理由について掘り下げました。
なんとなくアジャイルをプロジェクトに適用するのではなく、きちんと理由を持ってアジャイルを採用するべきです(HowよりWhy)
そのためには各アプローチの性格を知ることが必要です。アジャイルは不確実性の高いプロジェクトに適しています。ウォーターフォールはその逆でした。
さらに見極めるために意思決定を支援するツールとして以下の方法をご紹介しました。
1.ライフサイクルの連続性
2.不確実性と複雑性モデル
3.適合性評価図(レーダーチャート)
4.WoW(Disciplined Agile)
最近はアジャイル以外にもリーンやアジャイルとリーンの組み合わせなどが増えています。
今後は、いくつか考えられるアプローチから適切に選択できることがポイントになりそうです。
リーンについてはまたどこかで記事にしたいと思います。
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