高い成果を出すために必要な、2つの要素とは?
『高い成果を出している人は、一体何をしているのか?』
私が、この疑問を持ったのは高校時代。
ちょうどバスケットボール部の選手として、悩みを抱えている時期でした。
中学2年生の時点で身長が176㎝あった私は、比較的身長が高い方に位置していました。そのおかげで、中学3年間は身長を活かしたポジションで安定的に活躍することができていました。
ちなみに現在の身長は何㎝だと思いますか?
現在、176㎝です。
そうです。なんと、中学2年生から、私の身長が伸びることはなかったのです。
高校生になると、周りの成長は続き、180㎝を超える身長の選手がゴロゴロ生まれました。
加えて、190㎝近い選手まで登場していたので、中学生時代とは勝手が違いました。
私は、かつての身長の高さを活かしたプレーが影を潜め、思うような活躍ができなくなっていきました。
一方、周りは私をどんどん追い抜き、着実に成長しているように見えます。
そんな時に、冒頭の疑問を持ったのです。
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当時、190㎝前後のプレイヤーがあたりまえのNBA選手の中で、身長160㎝のマグジーボーグス選手が活躍していました。
『身長が低くても、努力すれば活躍できる』
彼の活躍する姿を見て、当時私はこう感じていました。
『私が10の努力をする。当然周りも同じように10努力するだろう。
これでは私より上手い選手との差が縮まらないので、私は15の努力をしよう。』
ところがです。
努力してもその差は縮まるどころか、開く一方。
一向に活躍できないのです。
『絶対に、何かがおかしい』
この違和感は日を重ねるごとに大きくなりました。
そして、うまくいかないもどかしさのあまり、結局私はバスケットボール部を辞めてしまいました。
今思い返しても、非常に後味の悪い引き際であり、挫折した経験のひとつです。
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なぜ、私がこんな話を持ち出しているのか。
それは、この出来事から後に非常に大きなひとつの学びを得ることができたからです。
それが、今回のテーマになっている成果を出すために必要な要素。
成果 = 才能 × 努力
という方程式です。
『努力すれば、成果は出せる』
『成果が出ないのは、努力が足りないから』
『成果につながっていない間の行動は、努力とは言えない』
…わかります。努力の大切さについては、完全に同意です。
しかし、ひとつ付け加えさせていただくと、
才能のある領域で費やした努力は、その努力の成果が2倍、3倍と増幅する。
逆に、才能のない領域で努力を費やすと、その成果は努力した量に相関しない。
という真実があるということです。
逃げた自分を肯定するつもりもありませんし、才能がない領域では努力をするなという話でもありません。
最大のポイントは、
努力をするのであれば、自分を活かせる領域に力点を置いて努力する方が、効率的に成果につなげることができる。
ということです。
私の例でいうと、周りの環境が変化しているにもかかわらず、過去の成功スタイルから抜け出せず、これまで通りの努力を継続したことに問題がありました。
本来は、かつて私の武器だった高さを活かすことができなくなった時点で、ゴール付近で点数を量産する才能を失っていることに気づくべきだったのです。
・身長が足りなくてもチームの勝利に貢献できるスキルを身につけるための努力
・身長が足りなくても得点することが可能となる、外からのシュートスキル
・スピードを活かしたドリブルやパスによる突破スキル
こういった領域に努力を費やせば、成果への突破口を見出せたはずです。
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仮に、Aさん、Bさんの2人が勝負をしたとします。
Aさん:才能が2で努力が3
Bさん:才能が3で努力が3
掛け合わせると、
Aさん:2×3=6
Bさん:3×3=9
で、Bさんの方が勝ちます。
『Aさんが5の努力をすればBさんに勝てるじゃないか』
というご意見はもっともです。
しかし、才能が低い領域においては5の努力が5で反映されないのです。
7の努力をしてようやく5の努力として反映されるでしょう。
よって、もし皆さんがAさんと同様の状況にいるとすれば、Bさんに勝つための選択肢は2つあります。
①7の突き抜けた努力を徹底する
②才能の活かせる領域で、3の努力をする
どちらを選ぶのがいいかについては、努力が得意か否かにも依存するため一概には言えません。
また、どちらがいいと主張するつもりもありません。
今回皆さんにお伝えしたかった真実。それは、
才能を発揮できる領域で努力する方が、少ない努力で楽に成果を出せる
ということです。
『楽して成果を』というと少しネガティブなイメージをまとってしまうかもしれませんが、突き抜けた成果を出している人はこの真実をうまく活用しています。
自分がそれほど苦労せずにできること(才能のある領域)を、徹底的に努力し、誰にも追いつけない領域にたどりつく
こういった戦略が存在していることは、頭の片隅に入れておいていただくと良いかと思います。
ご自身が嫌ではないこと、自信があること、自然とできてしまうことはありますか?
その領域で突き抜けるというキャリア戦略もありかもしれません。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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