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二次創作で学ぶ、欧米の歴史文化。

おはようございます、雲州鳩です。

今朝は昨日届いた、「グッドオーメンズ」略してグオメの、クロウリー×アジラフェル二次創作同人誌が三冊届いたので、夢中で読み明かしました。こんなにアナログ紙媒体を読み漁ったのは、去年暮れまでに「NARUTO」のカカシ×イルカ同人誌を、しこたま買い込んで以来!



私が初めて、海外映画やドラマの二次創作に本格的に触れたのは、2014年の秋。

それまでも、小学校の時に見たグラナダTV版の「シャーロック・ホームズの冒険」で英国ドラマの洗礼を受けて、以来ヘレン・ミレン主演の「第一容疑者」、カイル・マクラクランの大出世作「ツイン・ピークス」、そして世界中を騒がせた「X-files」と、ジョージ・クルーニーを世に出した「ER」など、海外のテレビドラマに家族と親族一同、女子校仲間とで夢中になりました。

私が小中学校の頃は、「欧米のテレビなど、ハリウッドの足元にも及ばない」として、実際に「エイリアン」のヒロイン役のシガニー・ウィーバーも当時は、

「テレビ女優は、ハリウッドでは使えない。二方向のカメラワークしか知らないから」などと批判をしていたものです。


「ER」が変革した、TVドラマの概念!


ところがところが、アメリカが「ビバリーヒルズ青春白書」や「マイアミ・バイス」など、超ヒット作品を作り出した1999年前後から、「テレビドラマは映画に負ける」という決まり文句が消えていきます。



決定的だったのは、やっぱり「ER」の登場だったのではないですかね。少なくとも、私の周囲では毎週、シカゴの緊急病棟を舞台にしたあの毎回緊迫感溢れたヒューマンドラマに、両親や叔父伯母、そして学校の同級生も胸を揺さぶられていました。

「ER」にて、主演であるノア・ワイリーの吹き替えを担当することになった声優の平田広明さんは、もう当時は「ONE PIECE」のサンジだったのかな? プロデューサーに呼び出されて、「この医療ドラマは、とんでもない作品だからね。覚悟しておいてね」と釘を刺されたそうです。

……まさか、15年以上もカーターがシリーズの主演を続けるなんて、平田さんも大塚明夫さんも、想像してなかったんじゃないかな。そして、ジョージ・クルーニー専任吹き替えとなる小山力也さんも。


そこから、欧米テレビドラマの快進撃が一気にスタート。「ER」の大ヒットを受けて、「シカゴホープ」などの医療ストーリーが我もと続き。また一方では「スーツ」、「ホワイトカラー」などニューヨークやロスを舞台にしたお洒落なビジネス物が。そして「CSIマイアミ」「CSI NY」「ボーン」など、本格的な検察医療捜査シリーズが十年近く続き、ハリウッドのスター俳優までもが、そのドラマへの出演を切望するように。

そして平成後半、英国での第二次俳優ブームが起こります。かつて、「モーリス」や「眺めのいい部屋」などでアカデミー賞を手にしたジェームズ・アイボリー監督の作風を後傾するかのような、美しいイギリスの田園風景や貴族の保守的な世界を描写した「ダウントンアビー」、第一次世界大戦後の鬱屈したケンブリッジで起こる妖艶な愛憎劇犯罪を、青年刑事が紐解いていく「刑事モース」など。



世界を仰天させた「シャーロック」!


英国のテレビドラマを語るのに、この作品無くしてはあり得ない。そう、BBC放送が渾身の脚本とキャスティングで生み出し、世界に大センセーショナルを巻き起こした「シャーロック」!!!



今まで数多く歴史を重ねてきた「ホームズ作品」で、現代を舞台にした革新的なストーリーと、斬新なキャラクター設定。何よりも、名優ベネディクト・カンバーバッチと、マーティン・フリーマンを世に出したレジェンドドラマ!



私が、ちょうど国内アニメやジャンプアニメに飽きてしまい、日々退屈に過ごしていた時期、この英国からの嵐が激烈に吹きつけてきました。


神、ジェレミー・ブレッドのホームズ!!

元々、六歳からホームズシリーズに夢中だった私にとって、カンバーバッチとフリーマン演じる探偵と医者コンビは、未だかつて見たこともない奔放さとドラマティックな熱い展開で描かれていて。ついに私は初めて、欧米ドラマ&映画の二次創作同人誌即売会へと足を踏み入れることになったのです。


カンバーバッチの専任声優となる三上哲さんが、「シャーロック以来、仕事が10倍以上増えた」と話していたのが、忘れられない……。そしてフリーマン専任となる森川智之さんとの舞台挨拶で、「僕は、ジョンがシャーロックに対して困ってる顔が大好き」「森川さんは、BLの帝王だから……、よっ、帝王!(ご本人に)」→それに、ニヤニヤしてる我らが帝王。


ガイ・リッチー版は、RDJの吹き替えが藤原啓治さん、ジュード・ロウが森川智之帝王!


初参加した、池袋サンシャインのムービーパラダイスにて。店舗に飾られていた社長!


そこからはもう、あっという間でした。いわゆる「外画ジャンル沼」に溺れたのは。とんでもお高いシャーロックとワトソンのフィギュアを購入したり、海外航空便で限定グッズを買ったり。


スターチャンネルとACXに加入して、録画した作品を友達に大量に送りつけて、布教活動にも勤しむ日々。以前からのオタク仲間も、「シャーロック」にはとっても喜んでくれました。



Twitterのフォローも、すっかりアニメ漫画サークルから、海外ジャンルのアカウントに移行。他にも、私と同じ理由で海外ジャンルに移る友人も結構いました。ちょうど「黒子のバスケ」ブームが去って、仲間が二次元に疲れていた時期だったのもあります。



「シャーロック」とほぼ並走して、アメリカで製作された「TV版、マッツ・ミケルセン版ハンニバル」も吹替の井上和彦と相乗効果で大ヒット。ワトソン役のマーティンが主演した「ホビット三部作」、そして「X-men」のエグゼビア教授と、永遠の好敵手マグニートーの若き日を描いた映画版も、続編が大量に製作!

当時、ちょうど三十代初めだったカンバーバッチ、フリーマン、彼らと英国で同じ舞台や映画に出演して、プライベートでも親交の厚かったジェームズ・マカヴォイと、マイケル・ファスベンダー、トム・ヒドルストン、クリス・パイン、クリス・エヴァンス、ルーク・エヴァンスなど、若い英国俳優が次々と大ブレイク。


誕生日に予約して行った、シャーロックパブコラボ。


それに比例して、当然二次創作同人誌サークルも大盛況。プロのBL漫画家や小説家サークルが壁大手に設置されて、三ヶ月に一度の即売会にて大量の同人誌やグッズを販売。

私もあの頃は、父が亡くなったドタバタからやっと落ち着きを取り戻し、派遣で貯蓄していたお金もあったので、一度のイベントで12万円は使っていましたね。加えて、ブルーレイボックスも必ず予約購入。

コラボカフェにもたくさん行ったなあ。


丸の内で開催された、マーベルカフェにて。


一番好きなのは、トム・ヒドルストン演じるロキ!


再び、海外ドラマジャンルへ。


2017年には私の中で一息ついた海外ジャンル。母の介護が始まって、漫画やアニメもほとんど観られなくなっていました。少年ジャンプからも、ほとんど卒業してしまった経緯もあります。

そんな私が今年再び、池袋サンシャインで開催されるあの、海外ドラマ&映画同人誌即売会に行くべく、準備を整えております!

Amazonプライムで独占配信中の、「グッドオーメンズ」のせいで!(笑)


ストーリーもだけど、関俊彦の吹き替えの影響がとにかく大きかった……!


まさか、こんなにも世の中に配信ドラマが溢れるとは思ってなかったし、またタイや韓国のボーイズドラマが大量に名作を生み出すなんて、2015年には考えていませんでした。今では中華ブロマンスも、多額の製作費で作られていますしね。



今回、久しぶりに海外ジャンルに触れて懐かしかったのは、同人誌にて漫画や小説を書いている二次創作サークルさんには、実際にロンドンやソーホー、コッツウェルズ、サウスダンストンなどの聖地巡礼を複数回訪れた人が多い事実。

私がシャーロックにどハマりしていた頃も、短期留学をしていた書き手さんや、翻訳のお仕事をしつつ、実際にロンドンで生活している方もちょこちょこ。

少し逸れますけど、「進撃の巨人」の二次サークルで素晴らしい文章力のサークルさんがお一人、ドイツプロイセン文学の翻訳と研究をしていて、留学経験が長く、描写するドイツの街並みなど克明に表現されていました。

プロイセン時代の貴族の生活や帝政支配の若者達の軍隊システムなど、小説を通し詳しく書かれていて、私にとって深い学びに。

あのサークルさんも、今はどのジャンルにいらっしゃるのかなあ。卓越した小説を書かれる人で、pixivの更新が心待ちでした。



英文、ネイティブ発音に慣れている人が多い。


海外ドラマのファンだと、英文やネイティブ発音に慣れているサークルさんがとても多い。だから「ドラマだと、こう吹き替えされているけど、原作だともう少し違うニュアンスだ」とか、「脚本家チームのトークを聴いていると、キリスト教に関してもっと掘り下げた注釈をしている」とか、Twitterで語られていて、とても勉強になります。

「グッドオーメンズ」も、原作は二人の作家さんの共同製作。まだまだビギナーの私は未知な部分が多く、サークルさんの情報から得られる知識に非常に助けられている。

さて、一番間近な海外ジャンルイベントは10月! 「グオメ二期シーズン」の配信直後とあって、私のように新参のファンが増えた為に、過去の在庫を再販してくれているサークルも増えています。今回もそのお陰で、BOOTHにて同人誌を取り寄せることが出来ました!

次の「グッドオーメンズ三期シリーズ」配信まで、また間隔が一年以上あると思うんですが、その合間はオリジナル作品を作りつつ、休憩に二次創作で絵や文章を観て勉強しようかと思います。



「グッドオーメンズ」のクロウリーとは、全く真逆のサイコサスペンス、「ブロードチャーチ」! 主演はクロウリー役のデイビッド・テナント! アカデミーテレビ賞を取った傑作! 素晴らしい構成です!


いつも「スキ」して下さる方々、ありがとうございます! そしてご新規さんや偶然立ち寄られたそちらのあなたも、是非にコメントやフォローよろしくお願い致します!



「スタートレック」の、カーク船長とミスタースポック。続編どうなってるのかな〜



忘れそうなので、貼っておきます!!!


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