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アマプラ「グッドオーメンス②」に泣いた!

こんばんは、雲州鳩です。

はあ………。

昨日の夜は、エッセイ書き上げてから揚げ物して自炊頑張って、疲れてたけどリビングのデッドスペースをなんとかリニューアルして、全身から汗を吹き出し、一仕事終えたんですよ。

そんで、「やったあああ!! やっとや〜っと!! 楽しみにしてたアマプラの超人気ドラマ、『グッドオーメンス②」観られる!」と、お布団の上でキャピキャピして、ヨーグルト発酵の完全無添加のお酒を温かい牛乳に混ぜて、少し飲んだりしました。はしゃいでたな私……。



略して「グオメ」と称されるこのドラマ、Amazonプライム・ビデオでどんくらい、ぶっち切り大人気かと言うと、こちらをご覧下さいませ。



とんでもないでしょ!? もしかしたらアマプラオリジナルで、初めて映画化とかされちゃうかもだしシーズン10とか届くかも!!



ストーリーは、キリスト教神学や宇宙創世とかそういう壮大な背景なんですが、ぶっちゃけ「一万年と二千年前から、愛してる。八千年過ぎた頃から、もっと恋しくなった」(by「創聖のアクエリオン」music by菅野よう子)な、ハッチャケどたばたBLブロマンスラブコメです。



両片想いと究極友情に揺れる、悪魔と天使。


天使アジラフェルと堕天使かつ悪魔のクロウリーは、神の天地創造以来、数万年近くの親交を持つ。喧嘩をして百年会わなかった頃も含め、その友情の継続は六千年。


純真な天使だった時代、星雲を作っていたクロウリーと、初対面のアジラフェル。


本編ではまだ、いつクロウリーが漆黒の翼を持つ堕天使になったのか描写されておらず、この初対面時から次の「地球完成→アダムとイヴの誕生」まで、二人は多分再会していません。

クロウリーは蛇の姿でイヴを誘惑して、二人は禁断の果実を食べてしまうけど、特にそれについて発見したアジラフェルは批判をすることもなく。

このドラマですと、天国と地獄ってかなりシビアな超大企業システムなんですね。ただひたすら、一方は神の命じるままに世界を作り人間を善へと導き、また一方はサタンの意のままに人間を堕落させなければならない。そこで仕事に徹する天使や悪魔には細かい階級レベルがあり、多くは普通の人類と同じく出世欲や野心を強く抱いている。

どんな小さな成果失態でも報告義務があり、任務に失敗すれば降格させられるし、例え大天使ガブリエルでも、「天の声」に背けば記憶を奪われて地上に放逐される。何万年も勤務が続く、本当に厳しいブラックな会社労働。

ダブル主役であるアジラフェルは物凄く真面目だけど、善良で心配性な権天使。かつて実行部隊専任時代にいた頃は全身に眼球があった、強大な戦闘担当。それからは地上勤務に移って、アダムとイヴに同情し「炎の剣」を与えたり、イエスの処刑やノアの方舟を監察してました。

またもう一人の主人公であるクロウリーは、イヴに果実を食べさせた後にヨブの一家を襲う「神の試練」を眺めていたけど、それを見届けようとしていたアジラフェルに助けを求められて、一家を助けてしまう。実は天使のメンバーより余程、人情と仁義に厚い悪魔。21世紀に入ってからはスマホや愛車ベントレーを使いこなして、「留守電は、スタイリッシュに頼むぜ!」と、あんまりにもカッコいい関俊彦の声でキメます。




演じるシェイクスピア舞台ベテラン俳優の二人も、大親友!


二人はそれぞれの時代においていつも行動が重なるようになり、またクロウリーも、人間に絆され指令を放置してしまうアジラフェルを、ついつい毎度フォローしてしまう。

当然、アジラフェルは上司である大天使ガブリエルに、クロウリーは悪魔公爵ベルゼブブに厳しく注意され、常に監視されるように。

シーズン①では、地獄の炎で焼かれそうになったり、聖水で蒸発されそうになりつつも二人で危機を乗り越え、「サタンの子」を、善人へと導きハルマゲドンを回避成功させます。

……こう書くと物凄い壮大なスケールの物語に感じるだろうけど、低予算で作られているんで(笑)普通に空いてる空港滑走路で、安いコスプレした俳優達が、これまたチープなVFXの中で、アクの強い演技するのみなんだけど。

個人的には、ナレーション多過ぎて子供がたくさん出る一期より、二期の方がずっと面白かったです。大人達の関係描写がとても丁寧。若い天使のモリエルも可愛い!



いつも一緒の二人の楽園である、下町歓楽街ソーホーにて。
外見も性格も思考も、全く正反対の二人。


とにかく大体において、危機のアジラフェルを自分の立場や命も顧みずに、クロウリーが助けて来てくれるシチュエーションが多いんだけど、アジラフェルとしては「神を、自分の意思で判断する→堕天に落ちる行為」なんで、いつも天界の規則や、自分の正義理念を曲げられない。

性格的にも、多方面から冷静沈着に物事を捉えられるクロウリーと違って、ある意味ちょっと宗教に強く傾いてるタイプ。

ただ、ほぼ毎回クロウリーが自分のトラブルやピンチに駆けつけてくれる事情を痛感していて、アジラフェルも天界のルールを破って、彼に聖水を横流ししたり、お互いの身体を変えっこして処刑を逃れたりしてます。



ちなみに、人間として受肉されているボディは天界や地獄からの借り物なので、死んだらそれっきり。いつもお洒落でファッションや髪型を変えるクロウリーと違って、アジラフェルは数百年繕っている白の上下揃いを着用。



喜びも怒りも、悲しみも何千年と共有してきたコンビ。いつも相棒を見守るクロウリー。
楽しさも興奮も分け合って、相談して語り合って、時々喧嘩したり。


ロンドンの下街歓楽街であるソーホー、日本でいうと渋谷から池袋辺りになるのかな。そこに、「天国と地獄の特異点」となる古書店を構えているアジラフェル。彼は一度、クロウリーに勧められて牛を一頭丸々食べてからすっかり美食家に。

食事や睡眠を必要としない天使なのに、一流寿司店で高級海鮮ロール巻きを食べたり(大将とは馴染み)、三ツ星ホテルのリストランテ「リッツ」にて、クロウリーとのランチやアフタヌーンティー、ディナーを楽しむ。商店街ではお人好しの本屋さんで、「Mr.フェル」を名乗るみんなの仲介役。


今回の中ボスの吹き替えは、ハマーン・カーン榊原良子!素晴らしい!


その最愛の相棒であり、アジラフェルを「俺の親友、マイ・エンジェル」と呼ぶクロウリーは、一期では高級フラットに住んでいたけど、裏切りを疑念した上司の差金で急襲されてからは、自分の愛犬のように100年間可愛いがっている、漆黒のベントリーの中で移動しつつ暮らしてます。

とにかく、この堕天使悪魔を演じる英国舞台俳優のエース、デイビッド・テナントがめちゃくちゃカッコいい!!!



私生活でも、素晴らしい相棒の二人!



以前のnoteにも書き殴りましたが、私はこの人を知ったのは去年の夏くらいで。英国の大人気ドラマ「ドクターWho」十代目のキャスティングだったり、アカデミーTVドラマ賞を取った最高峰の刑事ドラマ、「ブロードチャーチ」の主演だったりとか。子供の頃からシェイクスピアの舞台で「天才少年」と呼ばれていたり……、全然知らなくて!


シェイクスピアの時代も、仲良くつるんでいた二人。


アジラフェル役のマイケル・シーンは、世界的に大ヒットした「アンダーワールド」シリーズや、バンパイアラブバトルストーリー「トワイライトシリーズ」のラスボス吸血鬼、「Queen」のブレア首相役で知ってたけど。こんなにコミカルな役柄は初めて観ました!

まあグオメファンには周知なんですけど、とにかくプライベートでも二人は本当に仲良しで、コロナ禍では中継番組システムのトークを映像を、ずっと配信していました。ゲストもウーピー・ゴールドバーグやら大御所揃い。






Twitterやpixivにも溢れる、クロウリーとアジラフェルのラブラブな二次創作!


そんな、ワールドワイドな人気を誇っている俳優コンビが演じる「究極のプラトニックブロマンス」が、7月から第二シーズンに突入! 私は応募作品が落ち着くまで、ず〜っと!!! 観るのを我慢してたんですよ!!

だって、もしビッグウェーブが発生したら自分の作品に、モロに影響が出ちゃうから!!!



途中まではハッピーな二期だったのに……!



今回の新規シリーズでは、大天使ガブリエル(cv山寺宏一)が、記憶喪失になってアジラフェルの本屋に居候することに。流されるように家に置いてあげるアジラフェル、彼が陥れようとされているのではと、普段以上にイライラするクロウリー。


「いいか、俺はテメェがど〜なろうが全く知ったこっちゃねぇ。だが、ハルマゲドンを阻止した時に、テメェが俺の親友に『消滅しろ』と言ったコトは、まだ許してねぇんだからな!!」
「俺の親友に、もしものことがあったら、生かしちゃおかねぇ……!」

天界も大物が不在になり次は誰がリーダーになるか揺れるし、それ以上に地獄では、野心家の悪魔が「今こそ、天使に大戦争を仕掛けるべし」と、本屋を監視するように。

相変わらずの回想形式で進むストーリーは、クロウリーとアジラフェルの初対面から遡って、二人が手を取り合って乗り越えてきた姿を見せてくれます。



リッツでの、幸せなデートタイム……

そして、訪れる愛の破局……。


第一シーズンから観れば納得なのですが、前述した通りアジラフェルはとにかく、「天使としての自分のアイデンティティ」や「クロウリーを天使に戻せる事」を最大の幸福と捉えている。

一方、周囲に「永遠の恋人」としか見られず、「いや、そういうんじゃなくて。俺らは親友」と断言し続けてきたクロウリーは、人間の小さな幸福や恋愛トラブルをフォローしつつ、アジラフェルを助けて一緒に散歩や観劇を楽しみ、食事をする日々が何よりの至福。

そしてまた彼は、天国も地獄もどちらにしろ冷酷な階級社会で、卑小な人間などゴミにしか思っていない現実を熟知している。大切なアジラフェルを、そんな汚い連中と関わらせなくないんですよ。

悲しいまでに、二人の幸福視点価値観は、決定的にズレているんですね。



第二期のラストでは、とうとうアジラフェルが天使の上級位に就任することに! 思わぬ出来事に彼は歓喜で飛び上がります。

「クロウリー! これで君も天使に戻れる! 僕の補佐として二人で天国で暮らせるんだよ!」
「……この本屋はどうするんだ?」
「……ああ、クロウリー。物質はいつかは消滅するものだよ」


クロウリーはね、この小さな古書店で細々と生活しつつ、人間の為にお人好しなボランティアを引き受ける「親友」と、平穏な生活を何よりも宝物として激闘を潜り抜けてきたんですよ。

大天使ガブリエルにでさえ、「君は、世界でただ一人の大切な人がいれば、全て満たされると知っているはず」と指摘されているほどに。




「今まで言わなかったが、俺は。俺たちはチームでやってきた。二人だけのチームだ。頼む、アジラフェル。天界からのオファーを断ったと言ってくれ!」



このクロウリーとアジラフェルが、ずっと長い間放置してきた現実が一気に、二人の関係に大きな傷を入れてしまう。

もうねえ、何も分かっていない無邪気なアジラフェルの「僕ときてくれ! 僕には君が必要なんだ! 何もかもうまくいくよ!」という残酷な喜びに傷つくクロウリーの絶望が!!!

声を振るわせ涙を堪える、デイヴィッド・テナントの熱演に、もうアタシは言葉も出ませんよ。

「私は、ここでの生活を二人で築き上げてきたと思ってたんだけれど」
「そうかい!! 俺もだよ!!」




今日はね、もう何も食べられなくて。このnoteを書き上げられるか分からなかったけど、きちんと自分の心と向き合いたかったんですよ。

シーズン③はほぼ、確約されている人気シリーズですが、続編がまた一年半先になるかと思うと、俺は僕は私は………。



なんだか力が出なくて、横になってず〜っと、二人が幸せだった頃の二次創作漫画を読み漁っていました。

声優の関俊彦さんがこんなにも苦しい恋愛の役柄を演じるのは、昭和のセンセーショナルジュネ大作「間の楔」以来だと思います。「鬼滅の刃」でしか彼の演技を知らない人に、是非観ていただきたいです……。




ああもう、今日のご飯どうしよう。なんかもう、何も手につかない……。途中までとにかくハッピーなストーリーだったから、反動が大き過ぎて。でもまだ「シャーロック」のシーズン③④よりは、二人の関係の土台が強いから、かなりマシかな……。





そ、それでは……。もうどこのお店も閉まっているので。素麺でも茹でようと思います……。



これが、別れのキスなのか。
天界へのエレベーターに乗るアジラフェルを、見届けるクロウリー……。



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