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自分のために「質問」を使い倒す技術

相手を導くコーチング的な質問ではなく、自分が有利になるための「質問」があります。今日は自分のために「質問を使い倒す」ための技術について参考書籍とともにご紹介します。

はじめに

こんにちは!「こどもコーチのこーちゃん」ことスタスタCEOの鈴木孝一です。

東工大院卒、ITベンチャーと一部上場企業を経て教育ベンチャー2社経営、趣味で器械体操やプレミアムテキーラのインストラクター、・・・。誰かが敷いたレールには従わない人生を毎日楽しんでいます。

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相手を導くコーチング的な質問ではなく、自分が有利になるための「質問」があります。今日は自分のために「質問を使い倒す」ための技術について参考書籍とともにご紹介します。

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◆質問が上手になるメリット

👦:ねぇお父さん! 昨日も教えてもらったばっかりだけど、もっと「質問」について知りたい!

父:いいね! キミもだんだん質問にハマってきたね!笑 今日もおさらいからだ。質問する力、つまり「問う力」を鍛えることによって、下記の力もUPする。

1.相手に問う → 質問力、コミュ力、学ぶ力、人を動かす力、・・・
2.常識に問う → 好奇心、創造力、クリティカルシンキング、・・・
3.自分に問う → 思考力、自省力、メタ認知能力、・・・

👦:もう流石に覚えたよ! 今日はどんなことを教えてくれるの?

父:昨日は主に「コーチ」質問テクニックに関する話だったよね。つまり質問によって相手を導くことを目的とした内容だったよね。親が子を導くときに使えるような。今日はそこだけに囚われずに、質問によって「人を動かす」ことができるって話をしよう。

👦:人を動かす? 「導く」とはどう違うの?

◆書籍『「いい質問」が人を動かす』

父:コーチング的な発想では基本的に「相手のため」になる質問を扱ってたけど、今日は「自分のため」になる質問について学んでいこう。今日の本はこれだ。

谷原誠(2016)『「いい質問」が人を動かす』文響社

👦:あ! 今日も「いい質問」って出てきた! 昨日学んだ定義だと、

良い質問 = 答えたくなる、気づきがある質問

だったけど、それとは違うってこと?

父:そう、違うんだ。さっきも言った通り昨日の本はコーチング的な観点で書かれていて「相手にとって」答えたくなる気づきがあるのが良い質問ってことだよね。著者もコーチだった。でも今日の本は谷原さんっていう弁護士の方が書いた本なんだ。

👦:弁護士の人が書いた本なんだね! それは確かに質問の目的が違いそうだね!!

父:この本ではまず、質問は常に「何のために」を明確にしてから、しなければならないってことになってる。何のためにってのは、この6つがある。

 【1】情報を得る
 【2】人に好かれる
 【3】人をその気にさせる
 【4】人を育てる
 【5】議論に強くなる
 【6】自分をコントロールする

👦:へぇー! 質問を「何のために」するのか、か。お父さんに質問について教えてもらうまでは、【1】情報を得る しかないと思ってた!

父:そうだよね。お父さんもこの本を読むまでは、質問に目的の種類があるなんて全然考えたことなかった。多分無意識には色々やってるんだろうけど、明確に認識したのはこの本を読んでからだった。とても学びが多かったから、それぞれ順番に説明していくね。

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【1】情報を得る

父:1つ目は「情報を得る」これはすぐイメージできるよね。この本に書いてあることも、今まで説明してきたことと被っている。例えば閉じた問い・開いた問いの話とか。

👦:質問の種類ごとに得られる情報が違うって話だね。

父:そう。でもこの本ではもっとメタ的な話が出てきたんだ。メタ認知の話はこの間したから覚えてるよね? つまり「質問の種類以外にも考えるべきことがあるよ」ってのを教えてくれたんだ。

👦:知りたい情報を得るためには、適切な種類の種類をするだけじゃ足りないってことなんだね!

父:そのとおり。下記の4つを考えましょうって書いてある。

・どんな情報を得たいのか?
・誰に質問するのが最適か?
・その人はどんな情報を持っていそうか?
・いつ質問するのが最適か?

👦:なるほど。そもそも欲しい情報を聞くべき相手が誰で、いつ質問するのが良いのか、とかも考えろってことか。たしかに。

父:ね、弁護士だからこそって感じがするよね。裁判での証言をもらうのに誰に聞くべきかとか考えてそうだもんね。やっぱりメタ的思考は大事だね。

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【2】人に好かれる

👦:2つ目は「人に好かれる」? 質問で人に好きになってもらう方法があるの??

父:あるんだなコレが。 

・相手に好意を持ち、興味を持って質問する
・類似点を見つける努力をする
・相手を褒める
・楽しいこと、嬉しい事を思い出させる
・相手が自信ある/興味ある/心地よい話題を見つける
・相手が質問してきたら、同じ質問を返す

このなかでも一番強力なのは「相手に好意を持ち、興味を持って質問する」だとお父さんは思っている。「あなたの話が聞きたいです!」って態度で質問されると、とっても気分が良くなるよね。

👦:話したくなるし、色々教えたくなるね。

父:類似点を見つけたり、相手を褒めたり、自信のある話題を見つけたり、・・・ここら辺の話は、会話のテクニック本とかにもよく登場する内容だね。この本では、それを実現する方法が全て「質問」で、その具体例も出てくるから勉強になったよ。

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【3】人をその気にさせる

父:つぎは「人をその気にさせる」だ。この本の中で一番「自分本位」感のある章だ。つまり「自分のために」相手をコントロールするための質問について書いてある。

👦:相手をコントロールできちゃうの!?

父:そう。そういうパワーがあるって話と、それをどうやったらできるかってのも具体的に書いてある。実はお父さんはこれも別のところで学んだことがある。詐欺師とかインチキ占い師のトークテクニックが書いてある本とか、営業トークの本とかで。

👦:えー、詐欺師!? どうしてそんな本読んでたの?? お父さん詐欺師になるの?

父:人間がどういうトークだと騙されるのか、信じてしまうのはなぜなのか、を知りたかったのと、自分が遭遇したときに騙されないようにするためだね。てかそもそもトークスキル自体は犯罪とかじゃないし、スキルとしては身に付けておいて損はないって思ってるよ。

👦:たしかに。ボクも知っておきたいから教えて!

父:人をその気にさせる2大原則と、7つのテクニックが書かれていたよ。

■ 2大原則:人はどういうときに動くか?
・自尊心を満足させるために動く
・自尊心が傷つくのを回避するために動く
■ その気にさせる7つのテクニック
感情→理性 の順序で質問する
・「仮に●●だったら、どうですか?」で相手の言質を取る
・自分で決めたのではなく、どうしようもない、という言い方で脅す
・否定は全てポジティブに変換してしまう
・最後は選択肢を2−3個にして「どれがいいですか?」と選択させる
・Yes/NoではなくA/Bを選択させ、Yes前提で話を進める
失う恐怖を認識させる

👦:数も多くて、内容も難しいね。

父:そうだね。ここはキミがもう少し大きくなってから、自分で本を読んでほしいかな。人間の意思決定がどのように行われるのか、というメタ認知にもなる内容だよ。

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【4】人を育てる

👦:つぎは「人を育てる」? ここはコーチング的な質問と似てるのかな?

父:似てるね。でも本に出てくる具体例は会社での上司と部下の話が多いかも。自分が上司だったときにどうやって部下を育てるかって観点だね。気をつけることとしてこういうのが出てきたよ。

・話を遮ったり、頭から否定していないか?
・自分の自慢話ばかりしていないか?
・意見を押し付けず「君はどう思う?」と意見を聞いているか?
・自分が間違ったとき謝っているか?
・本当は自分のミスなのに、責任を転嫁していないか?
・感謝の気持ちを相手にわかるように表しているか?
・傷つくこと、陰口、悪口を言っていないか?
・ネガティブな質問を、ポジティブな質問に転換しているか?

👦:ほんとだね。コーチングセッションの話とかじゃなくて、普段の会話の仕方についての話だね。

父:親が子どもと普段の会話をするときの参考にはなりそうだよね。「キミはどう思う?」とかは、お父さんがいつもやってることだよね。この間のNHKの取材で答えたのとも同じだ。

👦:たしかに! 

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【5】議論に強くなる

父:5つ目は「議論に強くなる」だ。また弁護士感が強い章だね 笑 弁護士とソクラテスが議論で負けない理由について書いてあったんだけど、ソクラテスって知ってる?

👦:哲学者だよね? 「無知の知」の人だっけ?

父:そう、よく知ってるね! 自分が無知であることを自覚してる自分は、それを自覚してない人よりは賢いって言った人だ。彼は誰と議論しても絶対に負けなかったんだ。

👦:議論で負けるってどういうこと?

父:負けを認めるか、論理矛盾に陥るか、何も言えなくなるか、になると負けだね。ソクラテスは相手に質問を繰り返すことで論理矛盾を起こさせる名人だったんだ。質問された方ばっかりが答えないといけないから、質問してる方が議論に負けるわけがないんだ。よく考えるとズルいよね 笑

👦:弁護士も質問するから議論で負けないの?

父:そう。裁判で証人に質問するのが弁護士だからね。議論では質問する方が有利で、答える方は不利なんだ。その中でも使える議論術が本には書いてあったよ。

・そもそも議論術
「そもそも…」→「ところで…」→「だとするならば…」
・立証責任
「それは、あなたが立証すべきことだ」

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【6】自分をコントロールする

👦:やっと最後の6つ目だね! 「自分をコントロールする」か。これは前に教えてくれたメタ認知の話と似てる?

父:似てると言うか、そのままだね。自分への質問でメタ認知して、セルフコントロールできるようになろうって話だ。いろんな場面での具体的な質問がでてきたんだけど、ここでは1つだけ紹介するね。

■ 目標達成のための4つの質問
・何(What)を実現したいですか?
・目標はいつ(When)までに達成しますか?
・目標を達成するために犠牲にすることは何ですか?その上で、目標と犠牲のどちら(Which)を選びますか?
・どうやって(How)目標を達成しますか?

👦:Whichの質問が面白いね。目標と犠牲をそれぞれ考えた上で、それでもやるか、って判断をさせるってことだね。

父:Whichの考え方はとっても大事だね。何かをやるってことは、何かをやらないってことだからね。何もかも全部ってわけにはいかないからね。自分が何を犠牲にしてやろうとしてるのか、ってのを自覚しておきましょうってことだ。

👦:「自分のための」質問について色々わかった気がする! 量が多かったから忘れちゃいそうだけど、お父さんのnoteで復習できるから便利!笑

さいごに

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