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スポーツロボット関連書籍

過去に読んだ書籍のうち好きなものをほぼ全てここで紹介します。これらの本の積み重ねの先にスポーツロボット研究者になるという意味で、スポーツロボット関連書籍と題しました。

適応行動の動的生成、人間と社会、形態知、意識、スポーツ、技術と分けて紹介します。これらの他におすすめの本があればぜひ教えてください。

適応的行動の動的生成

行為しようとして知覚があるという話。

体性感覚の教科書。読んだ当時とても感動したのを覚えています。アクティブタッチ。

ダイナミカルシステムについて勉強した時に読みました。力学系を用いた現象の理解。

アフォーダンスの勉強のために読みました。環境の重要性。ロボットに実装するならば、環境にアフォードされるための経験とその組織化が重要だと考えるようになりました。

岩波講座ロボット学は全て読みました。この本で紹介される認知力学系、環境中での行動を通じて認知機能が獲得される手法に特に興味をひかれました。

コミュニケーションするロボットは自身の運動感覚経験を組織化した記号を備える必要があるという本です。記号化の研究では、人間との交流を扱い、少数関節のロボットの記号創発をまず扱う必要があります。これを読んで自分は逆に、人間のような複雑な身体を扱いたいと考えるようになりました。

人間と社会

技術が発展していく中で、社会にとって何が課題かを知ろうと思って読みました。哲学とありますが、とても読みやすい。

無意識下された技術が自然に感じられる話が説明されています。メディアが一対多から多対多になる話など、思考の整理になりました。

相手の話をどう聞くべきか、傾聴について、実例を交えて説明されています。カウンセリングの本はいくつか読みましたが、この本で説明されたエッセンス以上の情報はありませんでした。

機械が人間を理解し、導くようになれば、それは宗教なのではと思い読みました。宗教をどのように体系立てて理解するのか、宗教は何を含んでいるのか理解できます。

人間社会の仕組みの一つである金融の入門書。読むのには骨が折れましたが、その分深く理解できたように思います。

形態知

ひたすら色んな動物の骨がある。ずっと見ていられる。生態学的ニッチに応じた形態はアイデアを刺激してくれます。

アロメトリー。材質と構造とスケールと機能の話。俊敏なロボットを設計する上で非常に参考になる。

人間の筋骨格系がもつ機能の解説。構造的機能を設計に昇華する上で参考にしました。

運動神経生理学の教科書。これを読んで筋骨格系がどう制御されているかを勉強しました。

身体知をシステム論で論じた本。二関節筋の剛性調節の数理などを参考にしました。

力学的な拘束を考慮すれば所望の機能を実装するための妥当な設計解として自然に生物規範的な設計が生まれる話。進化的に獲得されていない車輪型回転関節への示唆が最後にあるのが興味深い。進化と最適性とニッチと適応を考えるべきという示唆。

研究事例を交えながら筋骨格系を規範としたロボット設計研究について説明された本。歴史的な進展も伺える。

ソフトロボティクスの教科書。著者の博士論文はすごく面白くて何度も読んだのですが、その一部が含まれ、より発展した内容を含んでいて、面白いです。

意識

注意研究の代表的研究者の意識の教科書。上下巻を輪読しました。当時は知識もなく本は分厚いので読むのは大変でしたが勉強になりました。

端的にまとまっており、とても読みやすい。意識研究の本は他にも読んだのですが、最初に読むならこれがおすすめです。

スポーツ

amazon。運動神経生理学であり、スポーツ科学の本。生理学にとどまらずスポーツ心理学なども。予測的姿勢調節機能について調べる中で読みました。

サッカーの歴史的な戦術の進化がよくまとめられていました。現代の重要人物や思想と関連していて面白い。

技術

空気の物理モデル、空気制御の原理、空気圧系の実装法までこれ一冊で理解できます。非常に参考になりました。

強化学習を勉強するために読みました。

パターン認識の勉強に読みました。とても読みやすい。PRMLも読みましたが大変で、こちらを読むことで助けられました。

モデル予測制御を勉強するために読みました。丁寧に式や論理が展開していくのでとても分かりやすい本でした。

ヒューマノイドロボットの教科書。とても読みやすい。MATLABコードもついていて実践しながら学べるし応用もできる。ZMP(ゼロモーメントポイント)を理解するために読みました。

移動ロボットの教科書だと思ってます。カルマンフィルタの勉強として読みました。

深層学習を説明する方法や考え方が非常に参考になりました。機能に対する設計者の事前知識の実装とそのために生じる解空間の限定性と深層学習による超克。

人間拡張に対して、多面的な見方を得ました。スポーツロボットの研究成果として人間拡張を考える上での参考になりました。

まとめ

一般書、専門書問わず、適応行動の動的生成、人間と社会、形態知、意識、スポーツ、技術と分けて紹介しました。

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