見出し画像

あれが僕のすべて

現在開催中の北京オリンピック。

冬季オリンピックの多様な種目の中で、僕が特に注目なのが「男子フィギュアスケート」。2日前に行われた3連覇を狙った羽生結弦選手の演技は感動に包まれ最後の最後まで気高く美しいものだった。僕自身、リアルタイムで応援していたがショートプログラム(SP)、男子フリーともに羽生結弦選手の演技はメダル以上の価値があったと心から感じた。

フリーの演技では羽生結弦選手の跳んだクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)が「4回転半挑戦」と公認された。オリンピックや世界選手権などを含めて主要大会では4回転半挑戦の公認が史上初だったと知り、改めて羽生結弦選手の挑戦した(し続けた)姿は勇気と希望を与えてくれるものだったなと思った。結果的に4位となり惜しくもメダルに届かなかったが、演技後のインタビューでの言葉、涙には羽生結弦選手のすべて(4年間の挑戦し続けた強さ)が詰まっていた。

スポーツキャスターを務める松岡修造さんが「苦しさの中にこのオリンピックで何を見たんですか?」とインタビューすると、涙をぬぐいながら

「そうですね……もうなんか努力って報われないなって思いました。僕はオリンピックで金メダルを取るために、そして4回転半を決めきるための正しい努力をしてこれたと思ってます。自分の中では一番いい、一番近いアクセルが跳べたと思ってますので、その点に関しては満足してます。」

4回転半が公認されたと聞いた羽生結弦選手は、笑顔になり

「なんかちょっと報われました……やっと。どんだけ一生懸命頑張っても報われなかったオリンピックだったんで、ほんとしんどかったですけど、でもなんかちょっとでも傷跡が残せたら、ちょっとでも皆さんの心の中にでも、でも記録も欲しかったですけどね……ほんとは。でもそれでも皆さんが僕のスケートを観て何か感じてくださったり、勝敗は決していいものではなかったかもしれないですけど、でもやっぱ羽生のスケートいいなって思っていただけたら嬉しいです。」

「もちろんミスをしないっていうことは大切だと思いますし、そうしないと勝てないのはわかるんですけど、でもある意味なんかあの前半2つのミスがあってこその、この天と地とっていう物語が、ある意味出来上がっていたのかなっていう気がします。」

僕も思わず泣いてしまった。それだけ羽生結弦選手の想いというか意志というか真の強さがそこにはあったんだなっと思った。

世界中のファンから「4回転半の成功を祈るメッセージ」として「愛のハガキ」が1万通届いたという……。それだけ多くのファンが羽生結弦選手の演技に魅了されたと思うし、きっと今後も彼の活躍を期待していると思う。僕も多くの勇気や希望を与えられた一人である。様々なピンチや逆境を乗り越えてきた羽生結弦選手だからこそ、インタビューでの一つ一つの言葉には重みがあった。

僕と同い年である鍵山優真選手。初出場で銀メダル。鍵山優真選手の演技も素晴らしかった。自分と同世代の選手がスポーツ界で活躍を広げていることも尊敬する。

感動をありがとう。


この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,870件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?