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カエルの毒を盛る

田んぼに水が張られるこの季節。。
雨降り前なんかに一斉に始まるカエルの大合唱。。

カエルの声を聴くと思い出されるのが、昔、アマゾンで盛られたカエルの毒。。

十数年前にブラジルのアマゾンに滞在した時、現地の人たちが時おり行うというカエルの毒を使った治療の儀式があるというので参加してみた。

現地でKambo(カンボ)と呼ばれる、身体に溜まった毒素や感情を排出する伝統的な治療儀式。

まさに、毒をもって毒を制すといった感じ。。



フタイロネコメガエルというアマゾン流域に生息するカエルの皮膚から分泌される毒を、軽く火傷させた皮膚に塗りこんでいきます。


細い棒に火をつけてそれを皮膚にあてるのですが、当然それが熱くて痛いです。ジュ、って感じで。。

合計7か所焼いていただいて、いよいよ毒を塗り込んでいきます。
1か所ずつ、様子を見ながら。。

1か所目はなんともなかったのですが、2か所目で身体が反応しだすのが感じられました。

身体が毒の侵入を察知して、なにやら大騒ぎしている感じです。

体液が目まぐるしく身体中を駆け巡ります。

胃や腸が収縮したり、眼球から水分が奪われるのが感じられました。
口の中もカラカラでした。
毒を中和するために、体内の水分が大集合させられているのでしょうか。
このままではミイラになってしまう。。そんな感覚でした。

身体には力が入らず、立っていられないほどでしたが、トイレに行きたくなり、よろよろと歩いてトイレにたどり着きました。

出すものと一緒に、それまでため込んでいた感情もどっさり押し出されたような感覚でした。怒りとか悲しみなんかよりは、懺悔の気持ちが大きかったように思います。

あと、黄色い液体を吐き出しました。おそらく胆汁です。
胆のうが空っぽになるくらい吐き出しました。

意識がもうろうとして、おしりをちゃんとふけているかわかりませんでしたが、ただ次の人が快適に使えるように便座周りをきれいに掃除していた記憶があります。

コンビニや駅のトイレを掃除する癖は、この時始まったのかもしれません。

水を飲み、少しずつ体内の毒が薄まっていくのが感じられました。

意識も徐々に戻り始め、初めに気づいたのは視界のクリアさ。
森の緑が鮮やかに見えること!
粒子が細かく、これまでよりもたくさんのことに気づけるような感覚です。

さて、このKamboですが、どんな効果があるのかというと、免疫アップ、糖尿病、高血圧、ネガティブな感情の浄化などが挙げられています。

あと、現地の人がジャングルに狩りに出かける前にこの儀式を行うという話も聞いたことがあります。

人間的な波動を消して森のそれに近づける、そういうニュアンスに僕は受け取りました。

時間がたつにつれて、先ほどのつらさが嘘のようにスッキリしているのに気づきます。

身体は軽く、こころに心地のいいスペースがあって、感覚は研ぎ澄まさていて、でも落ち着いている。。

自然と調和している、そんな感じです。

もう1つ、わかりやすい変化が。
蚊に刺されなくなりました。
血がきれいになったのでしょうか?

その6週間後、再びKamboの儀式があるというのでまた参加してみました。
今度は9か所焼いて、塗っていきます。。

このときは、立っていられなくなり、バタン!とぶっ倒れて痙攣してしまいました。口からは胆汁を吐き出しながら。。(笑)


大丈夫。生きています。

あれから13年ほどたった今、蚊に刺されることはありますが、かゆくはならないんです。カエルのおかげかどうかはわかりませんが。。(笑)

免疫は保たれていて、感情的にも落ち着いた状態でいられています。


だからかな?畑のカエルが愛おしい。。

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